06.05.28  オオタカ  かすみがうら市

 意外なところでオオタカに出会った。全く予想していなかった地域であった。其処は僕の実家の近くだった。僕は今年実家の畑で、夏野菜を少し作ることにした。
ナスやキュウリの苗を支える細い竹篠を取りに少し離れた山の奥に入った。入り口にも竹篠は生えていたが奥のほうへ入ると
もっと太くて丈夫そうな竹篠が有ったので更に奥の薮の中へと進んだ。

竹篠を鉈で切っていると、突然上空でケッケッケッケッケッと啼くオオタカ特有の鋭い鳴き声が飛び込んできた。僕は作業を中止してその鳴き声のする方向へ登って行った。あたりはぜんぜん道らしきものはなく鉈で薮を切り開き自分の身体が抜け出るだけの道を作り何とか山の頂上付近まで辿りつけた。殆どが密集した杉の木ばかりで、一部上空が覗けるあたりには松の木があったが殆ど枯れ松ばかりであった。オオタカはその松の木の上空を激しく飛びまわり、僕に対して示威行動をしめしていた。そのうちオスだけでなくメスのオオタカも加わり2羽揃って上空を何回も飛び回り始めた。近くで繁殖活動をしていることは一目瞭然で、僕は杉の木立が薄暗く聳えているあたりにオオタカの大きい巣があることを確認して急いで下山した。

2週間後再び薮の中を登って、その山の頂上に着いた。
前回と同じくオオタカは山へ入ると同時に例のケッケッケッケッケッケッと甲高い威嚇の鳴き声を上げていた。もうヒナは誕生した頃だろうと思ってきてみたのだが、どうもメスは杉の枝に取り囲まれた巣の中にいるようで一番難しい時期にきてしまったようだ。今にもメスは巣の縁から飛び出す気配さえ見えた。僕はオオタカに直ぐに帰るからと告げて、歌を唄えながら山の薮道をおりた。中腹まで戻るとオオタカの鳴声は途絶え、山全体に静寂さが戻った。
ウグイスが薮の中で啼きはじめ、初夏の冷涼とした空気が山間に流れていた。
次にオオタカを見に行くのは1ヶ月後と決めた。多分その頃はうまくいけばヒナも大きく育っている頃だろう。今はあまりにもオオタカにストレスを与えてしまう時期だ。毎日でも行って見たい気持ちはあるがオオタカの繁殖を阻害してしまうようではオオタカのヒナが無事育つ保障はない。どれほど気を使って、細やかな対処をしても千慮一失になることは明らかで、繁殖期は行かない方がベストである。

 

オオタカ 水戸市で撮影(上記の場所とは違います)

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