ケ プ ラ ー の 法 則
楕 円 運 動・面 積 速 度・調 和 の 法 則 
歳 差 運 動


惑星運動    

天体の運動の基本となるのは、惑星運動に関するケプラーの法則である。

ケプラーは、当時最大の天文観測家であったチコ・ブラーエの16年間に渡る火星の観測データにより惑星運動に関する3つの法則を発見した。

第1法則と第2法則は1609年に出版された『新天文学』、第3法則は1619年に出版された『世界の調和』の中に記されている。

第1法則(楕円運動の法則
惑星の軌道は太陽を焦点とする楕円である。

第2法則(面積速度の法則)
惑星と太陽とを結ぶ動径の描く面積速度は一定である。

第3法則(調和法則)
諸惑星の公転周期の2乗は、太陽からの平均距離の3乗に比例する(比が一定)。

太陽から遠い惑星ほど、距離の2/3乗に比例して公転周期が長くなる。

惑星の楕円軌道の上で太陽に最も近い点を近日点といい、最も遠い点を遠日点という。 遠日点距離と近日点距離の平均値が楕円の半長径であり、太陽と惑星の平均距離である。

第1法則は、惑星が太陽をその一つの焦点に持つ楕円軌道上を運動することを示している。

ケプラー以前のすべての天体運動論において、天体の軌道として円軌道以外は考えられたことがないことから見ても、ケプラーが第1法則で楕円軌道を示したことの意義は大きい。

惑星の軌道の離心率は0.1(円の離心率は0)より小さい場合が多い。これは楕円の半短径が半長径より0.5パーセント短いだけてある。

その形は円とほとんど同じであり、見分けるのが難しい。冥王星と水星以外は離心率が非常に小さい。

各惑星の離心率は次の通りである。

水星0.2056、金星0.0068、地球0.0167、火星0.0934、木星0.0485、土星0.0555、天王星0.0463、海王星0.0090、冥王星0.2490。

第2法則は、惑星が太陽を公転するとき、太陽と惑星を結ぶ動径が一定の時間には一定の面積を描くことを示している。

円運動の速度は等速でよかったが、楕円軌道であれば、楕円を周航する速度がどのように表わされるかが問題であった。

ケプラーは面積速度という新しい速度を考えだした。

惑星が軌道上のどこにあっても等しい時間には等しい面積をおおうというのがこの法則の内容である。

面積速度の法則はケプラーの発見であるが、その力学的意味を明らかにしたのはニュートンである。

そして面積速度の法則は、惑星の力が太陽に向かうことを示している。逆に、太陽に向かう力が惑星に働けば、惑星の運動は面積速度の法則に従うのである。

惑星に働く力が太陽に向かうとき、面積速度の法則が成り立つと同時に、惑星の運動は太陽を含む一つの平面内で起こることになる。

各惑星の軌道傾斜は次の通りである。

水星7.0度、金星3.4度、地球0度、火星1.9度、木星1.3度、土星2.5度、天王星0.8度、海王星1.8度、
冥王星17度

冥王星以外は傾斜角度が小さい。

各惑星の軌道面は黄道面で代表してよく、黄道面を太陽系の広がりの平面とみなすことができる。

ケプラーの第ゼロ法則

惑星の軌道面が太陽を通る平面であることは、ケプラーの第ゼロ法則と呼ばれることがある。

第1法則は惑星の軌道が太陽を焦点とする楕円であることを主張している。

楕円は平面曲線であるから、この主張の中に軌道の平面性は含まれているわけである。

論理的にいえば軌道の平面性を使って軌道が楕円であることが導かれるのである。

第ゼロ法則と第2法則とが同一の原因「太陽に向かう引力」によるわけであって、まとめて
角運動量の保存の法則と呼ばれている。

第3法則は、諸惑星の相互に異なるケプラー運動を統一する法則であるために調和の法則と言われている。

調和の法則は、惑星の平均距離(楕円軌道の半長径)の3乗を公転周期の2乗で割った値が全ての惑星について同じになることを意味している。

各惑星の公転周期(a・天文単位)と平均距離(P・年)の関係は、各数値の常用対数(log a,  log P)をとりグラフに表わすと、これらの関係は見事に一直線となり調和の法則が成立していることがわかる。

調和の法則により計算をすると、地球の赤道を円軌道とする
人工衛星の速度は、毎秒7.90kmになる、これを「第一宇宙速度」という。

地上から物体を打ち上げた場合、物体がこの速度に達しないと地上に落下する。

人工衛星となるためには第一宇宙速度以上で打ち上げられることが必要である。

人工衛星の軌道は地球の中心を焦点とする楕円となる。


ケプラーの時代は、水星、金星、地球、火星、木星、土星の6惑星しか知られてなかったが、その後天王星、海王星、冥王星の3惑星が発見された。 

当然のことであるが調和の法則がこれらの惑星にも成り立っている。

調和の法則は、力学的には太陽と惑星間の相互引力つまりニュートンの万有引力である。

万有引力は単に太陽と惑星の間に限らず、太陽の万有引力によって太陽を公転している全ての天体に適用される。

太陽系を遠く離れて、2個の恒星が相互の引力で共通重心のまわりを公転している連星という天体が多数発見されている。

連星を形成する2星の明るいほうを主星、暗いほうを伴星と呼ぶとすると、主星と伴星の間にも万有引力が働いていることが確認されている。

万有引力と呼ばれるのは、単に太陽と惑星の間に限らず、主星と伴星、人工衛星や惑星どうしの間、全てのものに働いているからである。

宇宙の全ての物質は互いに引力を及ぼしあっており、庭の小石にも万有引力が働いているのであるが、それは到底測定できないほど微小な値である。

ケプラーは自ら発見した法則の力学的意味を理解することはなかったが、半世紀以上後になってニュートンが万有引力として明らかにしたのである。

惑星が太陽を公転するのは太陽と惑星の間に働く万有引力のためで、この時ケプラーの惑星運動の法則が成立するわけである。

月や惑星の複雑な動きは、万有引力の法則によって、その規則性、不規則性もほぼ完全に説明される。

ニュートンによってギリシャ以来の幾何学的な太陽系モデルは、力学的なモデルとなったのである。

万有引力は自然界における基本定数の一つである。

2つの物体に作用する万有引力は、その2物体の質量の積に比例し、2物体の距離の2乗に反比例する
(逆2乗法則)

楕円運動の近日点と遠日点における惑星の加速度は、それぞれ近日点距離、遠日点距離の2乗に反比例する。

万有引力は「瞬間力」という一つの特色がある。

惑星に働く万有引力は、その瞬間の太陽と惑星の相互配置できまる。

このことは
太陽と惑星が共通の時刻を持つことを意味している。

ニュートンが偉大であったのは、地球がりんごを引っぱる力も、地球が月に作用している力も、太陽と惑星の間に作用している力も、すべて同じ力であると考えたことである。

月に地球からの引力が作用していなければ、月が地球のまわりをまわり続けることはない。


落下の法則

落下の運動はガリレオによって研究されたものであり、地上の物体はその材質、形、大きさ、重さによらず、共通にG(万有引力定数)の加速度で落下することを発見し、実験によって落下の法則を導出したのである。

慣性の法則

物体に力が働かなければ等速直線運動を行う、というこの法則もガリレオの発見になるものである。

落下する物体は直線運動であるが、地球の重力が働いているので等速ではない。

等速円運動の法則

等速円運動の加速度は、速度の二乗を円の半径で割った値になる。これを等速円運動の法則という。

等速円運動は等速であるが、直線運動でないので何かの力が働いているのである。

物体に力が働けばその方向の加速度をもつ、運動する物体の質量が問題とならない場合には、力と加速度を混同して使用するのが便利である。

円運動が等速でない時、例えば速度が減少していれば速度の方向と反対方向に力が働くことになる、これを接線加速度という。

等速円運動を行う物体が、ある点で円軌道を行うための加速度は円の中心方向に向かう力であり、これを法線加速度という。

惑星の楕円運動は不等速円運動であるが、楕円の近日点や遠日点前後の惑星の運動は等速円運動とみなすことができる。

惑星が近日点や遠日点において、太陽の方向に向かう加速度は、等速円運動の法線加速度を求めると同じ方法で求めることができる。

等速円運動を適用した楕円運動の、近日点と遠日点における加速度はそれぞれ近日点距離、遠日点距離の2乗に反比例することがわかる。


楕円運動における“エネルギー保存”の法則

惑星がある速度で運動している時、この速度を2乗した値の半分を単位質量当たりの運動エネルギーという。

動径によりポテンシャルエネルギーを持つことになる。両エネルギーの和を惑星の単位質量当たりの力学的エネルギーという。

楕円の任意の場所において力学的エネルギーは同一の値を保有している。







ケプラー22b(Kepler-22b)

(CNN) 太陽系外にある地球型惑星を探すため、米航空宇宙局(NASA)が2009年に打ち上げた探査機「ケプラー」が、生命誕生の可能性がある圏内に位置する惑星を初めて確認した。

「ケプラー22b」と名付けられたこの星は半径が地球の約
2.4倍で、地球からの距離は約600光年。恒星の回りを290日の周期で公転している。

NASAの観測チームによると、恒星との距離は地球から太陽までの距離に比べ約15%近い。

一方でこの恒星は太陽より暗くて小さく、温度が低い。

結果的に、ケプラー22bの表面は地球上と似たような温度だと推定される。

ケプラー22bに地表があり、温室効果が同程度だとして試算すると、22℃前後と「非常に快適」な温度になるという。

ケプラーは、惑星が公転する恒星を横切る際、恒星が暗く見える現象を検出することにより、地球に似た惑星を探してきた。

恒星との距離が近すぎると温度が高くなり、水が蒸発してしまうため、生命の存在は期待できないとされる。

恒星から近すぎず遠すぎず、水と生命が存在できる範囲を「
ハビタブルゾーン」と呼び、惑星がこの圏内に位置するかどうかを基準に観測を進めている。

これまでに観測された惑星の候補は計2326個に上る。

観測チームは今年2月、ハビタブルゾーンにあるとみられる惑星の候補が54個見つかったと発表していた。

このうち初めて確認されたのがケプラー22b。

結果の詳細は天体物理学の専門誌アストロフィジカル・ジャーナルで発表される。

候補のうち48個については、今後確認作業を行う予定だという。

また、ケプラー22bの組成を調べるため、地上から観測しやすい位置に来る来年の夏には、天体望遠鏡を使って質量の計測を試みることになっている






NASA News
Dec.5, 2011
Michele Johnson
Ames Research Center, Moffett Field, Calif.
650.604.6982
michele.johnson@nasa.gov

Trent J. Perrotto
Headquarters, Washington
202.358.0321
trent.j.perrotto@nasa.gov

RELEASE 11-99AR

NASA’s Kepler Confirms Its First Planet in Habitable Zone of Sun-like Star

MOFFETT FIELD, Calif.  NASA's Kepler mission has confirmed its first planet in the ”habitable zone," the region where liquid water could exist on a planet's surface. Kepler also has discovered more than 1,000 new planet candidates, nearly doubling its previously known count. Ten of these candidates are near-Earth-size and orbit in the habitable zone of their host star. Candidates require follow-up observations to verify they are actual planets.

The newly confirmed planet,
Kepler-22b, is the smallest yet found to orbit in the middle of the habitable zone of a star similar to our sun. The planet is about 2.4 times the radius of Earth. Scientists don't yet know if Kepler-22b has a predominantly rocky, gaseous or liquid composition, but its discovery is a step closer to finding Earth-like planets.

Previous research hinted at the existence of near-Earth-size planets in habitable zones, but clear confirmation proved elusive. Two other small planets orbiting stars smaller and cooler than our sun recently were confirmed on the very edges of the habitable zone, with orbits more closely resembling those of Venus and Mars.

"This is a major milestone on the road to finding Earth's twin," said Douglas Hudgins, Kepler program scientist at NASA Headquarters in Washington. "Kepler's results continue to demonstrate the importance of NASA's science missions, which aim to answer some of the biggest questions about our place in the universe."

Kepler discovers planets and planet candidates by measuring dips in the brightness of more than 150,000 stars to search for planets that cross in front, or "transit," the stars. Kepler requires at least three transits to verify a signal as a planet.

"Fortune smiled upon us with the detection of this planet," said William Borucki, Kepler principal investigator at NASA Ames Research Center at Moffett Field, Calif., who led the team that discovered Kepler-22b. "The first transit was captured just three days after we declared the spacecraft operationally ready. We witnessed the defining third transit over the 2010 holiday season.

The Kepler science team uses ground-based telescopes and the Spitzer Space Telescope to review observations on planet candidates the spacecraft finds. The star field that Kepler observes in the constellations Cygnus and Lyra can only be seen from ground-based observatories in spring through early fall. The data from these other observations help determine which candidates can be validated as planets.

Kepler-22b is located 600 light-years away. While the planet is larger than Earth, its orbit of 290 days around a sun-like star resembles that of our world. The planet's host star belongs to the same class as our sun, called G-type, although it is slightly smaller and cooler.

Of the 54 habitable zone planet candidates reported in February 2011, Kepler-22b is the first to be confirmed. This milestone will be published in The Astrophysical Journal.

The Kepler team is hosting its inaugural science conference at Ames Dec. 5-9, announcing 1,094 new planet candidate discoveries. Since the last catalog was released in February, the number of planet candidates identified by Kepler has increased by 89 percent and now totals 2,326. Of these, 207 are approximately Earth-size, 680 are super Earth-size, 1,181 are Neptune-size, 203 are Jupiter-size and 55 are larger than Jupiter.

The findings, based on observations conducted May 2009 to September 2010, show a dramatic increase in the numbers of smaller-size planet candidates.

Kepler observed many large planets in small orbits early in its mission, which were reflected in the February data release.

Having had more time to observe three transits of planets with longer orbital periods, the new data suggest that planets one to four times the size of Earth may be abundant in the galaxy.

The number of Earth-size and super Earth-size candidates has increased by more than 200 and 140 percent since February, respectively.

There are 48 planet candidates in their star's habitable zone. While this is a decrease from the 54 reported in February, the Kepler team has applied a stricter definition of what constitutes a habitable zone in the new catalog, to account for the warming effect of atmospheres, which would move the zone away from the star, out to longer orbital periods.

"The tremendous growth in the number of Earth-size candidates tells us that we're honing in on the planets Kepler was designed to detect: those that are not only Earth-size, but also are potentially habitable," said Natalie Batalha, Kepler deputy science team lead at San Jose State University in San Jose, Calif. "The more data we collect, the keener our eye for finding the smallest planets out at longer orbital periods."

NASA's Ames Research Center manages Kepler's ground system development, mission operations and science data analysis. NASA's Jet Propulsion Laboratory in Pasadena, Calif., managed Kepler mission development.

Ball Aerospace and Technologies Corp. in Boulder, Cob., developed the Kepler flight system and supports mission operations with the Laboratory for Atmospheric and Space Physics at the University of Colorado in Boulder.

The Space Telescope Science Institute in Baltimore archives, hosts and distributes the Kepler science data. Kepler is NASA's 10th Discovery Mission and is funded by NASA's Science Mission Directorate at the agency's headquarters.

For more information about the Kepler mission and to view the digital press kit, visit:

http://www.nasa.gov/kepler



ケプラー62e, 62f, 69c

米航空宇宙局(NASA)は18日、地球とほぼ同じ大きさの三つの太陽系外惑星をケプラー宇宙望遠鏡で発見したと発表した。

太陽に相当する恒星との距離が適度に離れており、生命に不可欠な液体の水が存在する可能性が高いという。

二つは地球から1200光年のこと座にあるケプラー62eと62f。

62eは地球の1.6倍、62fは1.4倍の大きさで、恒星との距離が適度に離れており、液体の水を適度に維持できる「ハビタブルゾーン」にある。

NASAの専門家は「これら二つはこれまで発見された中で、最も生命が存在する可能性が高い候補の惑星だ」と述べた。
 
三つ目の惑星は、地球から2700光年のはくちょう座にあるケプラー69cで、大きさは地球の1.7倍。太陽に似た恒星が存在するが、距離がやや近く、地表の温度が高温とみられている。

【ワシントン時事】2013年 4月19日(金)9時14分配信


By: Mike Wall
Published: 04/18/2013 02:55 PM EDT on SPACE.com

NASA's Kepler space telescope has discovered three exoplanets that may be capable of supporting life, and one of them is perhaps the most Earth-like alien world spotted to date, scientists announced today (April 18).

That most intriguing one is called Kepler-62f, a rocky world just 1.4 times bigger than Earth that circles a star smaller and dimmer than the sun. Kepler-62f's newfound neighbor, Kepler-62e, is just 1.6 times larger than Earth, making the pair among the smallest exoplanets yet found in their star's habitable zone ? the just-right range of distances where liquid water can exist on a world's surface.

Kepler-62e and f, which are part of a newly discovered five-planet system, "look very good as possibilities for looking for life," said Kepler science principal investigator Bill Borucki, of NASA's Ames Research Center in Moffett Field, Calif. [9 Exoplanets That Could Host Alien Life]



kepler exoplanet
This diagram compares the planets of the inner solar system to Kepler-62, a newfound five-planet system with two potentially habitable worlds. Kepler-62 lies about 1,200 light-years from Earth, in the constellation Lyra.









太 陽 系 の 特 長
著 し い 規 則 性


著しい規則性

惑星の公転運動に見られるケプラーの法則という
著しい規則性は万有引力の法則で説明することができる。

太陽系には物理学の法則からだけでは説明できない以下のような特徴が見られる。

☆ 惑星の軌道面の傾きが小さい。

地球軌道面である黄道面に対する惑星の軌道面の傾きが小さく、9個の惑星の軌道面はほぼ一致している。

傾斜角度が一番大きいのは
冥王星で17.1度、次は水星の7度である。他の惑星は3度以下である。

☆ 惑星の軌道は円に近い

冥王星と水星は離心率がやや大きいのであるが、他の惑星は非常に小さく、ほとんど円とみなせる。

☆ 運動の向きの一致

惑星はいずれも地球と同じ向きに公転しており、その向きは太陽の自転の向きと同じである。惑星の自転の向きも、金星以外は同じである。

☆太陽・惑星間の平均距離の規則性

太陽から各惑星までの距離は、ボーデの法則と呼ばれる法則により簡単な数列で示されている。

この法則が発表された1772年以後発見された小惑星ケレスと天王星はこの法則に当てはまっているが、海王星と冥王星はこの法則から外れている。

☆ 惑星の質量分布の規則性

木星の質量を最大として太陽に近づくほど、また遠ざかるほど小さくなる。

火星より内側の質量が小さい惑星と、木星より外側の(冥王星は除く)質量が大きい惑星と2つの型に別れる。

☆ 化学組成の類似

地球型の惑星や月、隕石には水素とヘリウムのような軽い元素はわずかしか存在していないが、それ以外では太陽と惑星、隕石の化学組成はよく似ていて、宇宙の平均的な化学組成とほぼ同じである。


太陽系概略


太陽日・恒星日

地球は1日に1回自転しつつ、1年かけて太陽のまわりを公転しているため、地上から見ると恒星が自転と逆向きに1日1回転しているように見える。

この見かけの運動が
日周運動である。

地球の大きさに比べて恒星までの距離ははるかに大きいので、地球上のどこから見ても恒星はほとんど同じ方向に見え、恒星相互の配置も変わらない。

地球を中心として巨大な球面(天球)があり、この天球上に恒星が固定されているとみなしても、観測する上で差し支えない。

地球の公転につれて、太陽が天球上を恒星の間を西から東1年かけて1周するように見える。

太陽のこの動きを太陽の
年周運動といい、年周運動による天球上での太陽の経路を黄道という

1日は、地球の自転をもとに決められている。

日周運動により、春分点が南中してから次に南中するまでの時間を
恒星日といい、太陽が南中してから次に南中するまでの時間は視太陽日という。

恒星日は地球の自転周期にほぼ等しい。厳密にいえば、春分点が歳差により日周運動と同じ向きに移動しているので、恒星日のほうが0.009秒程短い。

太陽は日周運動とは逆向きに移動しているため視太陽日は恒星日よりも4分ほど長い。

ふつう1日といえば、平均太陽が南中してから次に南中するまでの時間である平均太陽日を意味する。

時刻

時刻は、平均太陽時に基づいて、
1秒は1平均太陽日の86,400分の1として決められていた。

地球の自転が1定していると問題ないが地球の自転は、海洋の潮汐などによるブレーキのため、自転周期は100年間に平均1.6ミリ秒程度の割合で長くなっている。

その上に、大気や海水の移動などの周期的変化や不規則変化などに応じて、自転周期は最大で10数ミリ秒の変化をしている。

地球は一様に自転していないため、
1967年からはセシウム原子時計の進む時間に基づいて1秒が決め直された。

1972年からは自転により決まる世界時との差が0.9秒以内におさまるように原子時に1秒刻みで調整を加えた「協定世界時」が採用されている。

1年は太陽のまわりの地球の公転に基づいて決められている。

特に地球の公転周期を恒星年と呼んでいる。太陽が年周運動である春分点を出発してから再び春分点に戻るまでの時間である。

恒星年の365.2564日に対して、太陽年は365.2422日である。

これは歳差の影響で、春分点が1年間に角度で約50秒の割合で黄道上を年周運動とは逆向きに移動しているので、太陽が1恒星年で1周するより前に春分点に達するために太陽年が恒星年より少し短くなる。

19世紀後半には、天体の位置観測結果が天体暦と比べて誤差があることがわかり大きな問題になった。

これは、天体観測の時刻スケールであった世界時が、地球自転速度の変動により一様性を欠くことから誤差が生じていたのであったが、このことが明らかになったのは20世紀半ば近くになってからであった。1

地球の自転よりも、天体力学から運動が良く把握されている地球の公転に基づく時間が基準としてふさわしいと考えられた。

地球の自転速度の変動はまだ理論的に予測ができないが、公転運動はニュートン力学を基にして予測できるので、理論的に予測された黄道上の位置に太陽がきた瞬間を基準にして時刻を決めれば、一様に進む時刻が得られることになる。

これが天体暦を表わす時刻システムであり、
暦表時と呼ばれ1955年から採用されているものである。

実際の決定は、太陽ではなく月の公転運動の観測を基になされている。



陽や月、惑星の動きに見られる規則正しさは、自然界に厳然とした秩序、周期性があることを教えている。

ニュートンの万有引力の法則は、天体の運動が数理的に理解できるものであるとの確信を与えた。

太陽系の秩序を全宇宙に拡張する手段を与え、精密な数理科学としての天文学を確立することになり、自然科学の目覚ましい発展を促すことになった。

アインシュタインの一般相対性理論が最初に検証されたのは、水星の近日点移動の説明であり、太陽によって遠い恒星からの光が曲げられる現象の観測であった。

また、核融合反応が現実のものであることは、太陽熱源の解明で明らかにされたのである。

1960年代に宇宙開発が急速に進展することで、太陽系の天体の理解が格段に進歩した。

そのことは、同時に私達の住む地球自身の理解も格段に進歩したことを意味している。

太陽や月、主要な惑星は肉眼でも見ることができるため、星座とともに6,000年以上も前から観測が続けられてきた。

日月食の記録もB.C.2,000年以前にさかのぼるが、B.C.600年頃には
サロス周期(約19年11日で日月食の繰返)がバビロニアで見つけられていた。

古代ギリシャでは丸い地球の大きさを測ったエラストテネス、太陽系の構造の輪郭を完成したヒッパルカス、天動説を集大成し『アルマゲスト全13巻』にまとめたプトレマイオスなどの研究が知られている。

5世紀頃からキリスト教が勢力をのばし、天動説(地球中心説)以外は認められず
約1,000年間の長期にわたって天文学の進歩は止まってしまった。

コペルニクスからニュートンにいたるおよそ200年は太陽系の構造が確立した輝かしい時代であった。

コペルニクスの地動説を理解しその考えに従って惑星運動の3法則を経験的に見つけたのはケプラーであった。

ガリレオが望遠鏡による初めての天体観測を行い、木星の四大衛星を発見するなど地動説の観測的な根拠を確実にした。

ニュートンは、運動の3法則を見つけ、月や惑星の運動や地球上の落下運動などの考察から発見した万有引力の法則を発見した。

同じ頃に彼はプリズムで太陽光をスペクトルに分け、後に分光学が天体物理学で重要な役割を担うことの基礎を作った。

太陽を中心にして、その引力を受けて公転している天体は9個の惑星だけではない。

およそ6,000個近くの小惑星・彗星・流星物質など無数の小天体が太陽の引力を受けて、ケプラーの法則にしたがって軌道運動をしている。

水星と金星以外の惑星では、そのまわりを回る約60個の衛星が発見されている。これらの衛星は母惑星とともに太陽のまわりを回っている


ガリレオが望遠鏡によって木星の4大衛星を発見したのが1610年で、1600年代は土星の輪の確認や衛星の発見があったが、その後1世紀の間は太陽系の新天体の発見はなかった。

1781年 ハーシェルが天王星を発見、数年後天王星の衛星2個、土星の衛星2個を発見。

1801年 ピアッジが、火星と木星の軌道の間に小惑星第1号ケレスを発見、小惑星は現在まで約6,000個近く発見されている。

ガウスの「軌道論」、ラプラスの「天体力学」などが、惑星や月の運動理論を展開し天体力学の大きな発展をなしとげた。

1846年 ガルレが海王星を発見。 1930年 トンボーが冥王星を発見。

ニュートンの時代にはパリ天文台やグリニッジ天文台が創設され、天体位置の精密な観測を、時間や時刻、地球上の位置決定(航法)などに役立てる位置天文学(実地天文学)が発展し、実用的な天文学が確立した。

現在では、人工衛星から地球を眺めることができるため、地球が自転や公転をしていることを直接観察できることができるが、地上で得ることのできる直接的な証拠がある。



公転の証拠・年周視差

地球が公転しているために地球から見た恒星の方向が1年周期で変化し、天球上で長軸が黄道に平行な楕円を描いて見える現象である。

年周視差は、角度にして1秒にも満たない非常に小さい値であるため、なかなか検出できなかった。

長期間にわたる観測努力の結果1838〜39年に、ドイツのベッセル、ロシアのストルーベ、イギリスのヘンダーソンの3人がそれぞれ独立して検出に成功したものである。

公転の証拠は、年周視差に先立ち年周光行差という形で発見されている。

年周光行差も年周視差と同じく、恒星が天球上で長軸が黄道に平行な楕円を1年周期で描く現象である。

地球の公転運動の向きは1年周期で変わるので、星の方向も1年周期の円を描いて変わる。これが
年周光行差である。

年周光行差はイギリスのブラッドレーが年周視差の検出を目指して恒星の精密な位置観測を行うなかで、1927年に偶然発見された。

光行差定数が年周視差よりも1桁以上大きいので年周光行差のほうが先に発見されたのである。

年周視差の大きさが恒星の距離に反比例しているのに対し、年周光行差で描く楕円の半長径の角度は、星に関係なく一定である。

この角度は20秒5で
「光行差定数」と呼ばれている。

自転の証拠

フーコーの振り子の実験が有名である。

フランスのフーコーが1851年に始めたもので、重い重りを付けた長い振り子を振らせると、振り子の振動面がゆっくり回転する実験である。

北半球では時計方向、南半球では反時計方向である。

振動面の1日当たりの回転角は、地球の両極で360度であるが、緯度が低くなるほど小さくなり、赤道上で0度である。



歳差

地球の自転軸の方向は、宇宙空間内で非常にゆるやかに変化している。

黄道の両極を結ぶ線を軸として一定の傾きを保ったまま、黄道の北極から見て時計方向に
約2万6000年の周期でほぼ一様に回っている。

この歳差はギリシャのヒッパルコスが、数百年にわたる恒星の位置の肉眼観測の結果をもとに、
春分点が西向きに移動している現象として発見したものである。

地球に対する太陽や月の位置関係の周期的変化に伴い、歳差の原因となる作用も周期的に変化している。

したがって歳差も、一様な動きにいろいろな振幅の周期的動きが重なっている。

そこで一様な動きを歳差と呼び、周期的な動きを章動と呼んで区別している。



歳差による星の位置変化



日月歳差(lunisolar precession)

地球の自転軸は、約25800年の周期でもって地球の公転面に垂直な軸のまわりに味噌すり運動(歳差運動)をする。

これは地球の自転軸が、
黄道極軸(地球の公転面に垂直な軸)や白道極軸(月の公転面に垂直な軸)に対して傾いていることと、
地球の形が完全な球形ではなくて、
赤道部分が膨らんだ(力学的扁平)形をしているために、
月及び太陽の引力が地球の自転軸を公転面に垂直な方向に向けようとするトルクを生じる事による。

そのことによって様々な周期の回転運動が起こる。

リング・サンやリング・ムーンによる平均化された回転運動(ふつう歳差と言えばこの自転軸の極が天球上を1年に約20”移動するこの運動をさす)、
白道面の歳差に伴うふらつき(ふつう章動といわれる自転軸極の天球上での長軸9.21”×短軸6.96”18.6年周期の楕円運動)、
太陽の周回に伴う半年周期章動(約0.5”の回転運動)、
月の周回に伴う半月周期章動(約0.1”)等々。

出所:FNの高校物理、地学、「歳差による星の位置変化」より掲載させていただきました(下図も)。








2011-03-11
巨 大 地 震 と 天 体 配 置









太 陽 系 天 体 の 象 意
ASTROLOGY
SOLAR SYSTEM


SYNCHRONATURE