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市民・企業・行政からの意見発表
1. 市民代表――環境活動におけるパートナーシップ
この環境シンポジウム千葉会議には第1回から第6回まで実行委員として参加してきました。今回は第8回とのこと、頑張って持続的にやってこられたことに敬意を表します。第1回は「パートナーシップで持続可能な環境社会をつくろう」だったと思う。年月に経つのが今更ながら早いと実感している。今回のメインテーマは「環境再生へ向けて」で、市民・行政間で環境活動が益々盛んになっていることは、このシンポジウムの影響も加わっているものと思います。今日は環境活動におけるパートナーシップについて意見発表します。
私は日常、環境情報センターで仕事をしていますが、情報センター加入者は約320人、学生から70歳代の高齢者までと年齢層が厚く、今年やっと専従者を置くことができるようになりました。
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日常活動を通じて、研究者や専門者はむっつりしていて極めて取りつき難い、しかし勇気を出して、分からないことを聞きに行くと、喜んで大変懇切丁寧に分かり易く教えてくださった。
(2)
かつて、グリーンコンシューマーや谷津田に取り組んでいた頃からイオン、フジゼロックスとの付き合いがあり、いま情報センターに仕事を移しても、HP掲載を含め助成していただいており、ありがたいことであります。
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また、行政とのつながりも深く、エコマインドインターンの受け入れも行なっています。
これらの活動を通じて、自分たちが「いま何をやろうとしているか、何をしているのか」という位置づけをはっきりさせ、目標に向かうことが大切です。こうしないと行く先を間違えてしまう恐れがあるからです。
環境関係のグループは仲良し組で止まらず、絶えず外に向かっていなければなりません。パーナーシップといえば、市民/行政、市民/企業、行政/企業間のパーナーシップとつい思いますが、私は最近、市民/市民のパートナーシップを持つことも大切であると感じております。
2.企業代表――環境・化学物質等に関する市民・行政・企業間の相互の合意形成の必要性
千葉県環境保全協議会は1975年に設立、現在加入企業約280社、目標値や基準値を決めるとき、住民・行政・企業が相互に理解して決める役割を担っている。
旭硝子叶逞t工場では、塩素を製造している。塩素は水道水を製造する時に水の滅菌剤として使われている。世界保健機構(WHO)の統計によれば1890年以前の塩素滅菌しない時代の水道による死亡者は300万人と言われており、塩素滅菌後は死亡者なしと言われている。
本日は、死亡リスクを例に説明すると、日本人の癌による死亡は25万人、自動車事故1万人である。ベンゼンによる死亡者は10万人に1人であるが、規制値は1ppb(10億分の1)で、小さすぎる。規制値を小さくして安全性を図ることは分かるが、その対策に要した費用はすべて製品コストに跳ね返ることを考えるとき、規制値をどこに求めるか、市民・行政・企業の相互理解のもとで決めなければならない。いまはこのような場合、企業は持っているすべてのデーターを出す。企業は今日のようなシンポジウムなどの対話集会に参加して、どれ位のリスクがあるかを市民に知らせて行くことが必要であり、市民と企業のパートナーシップは、このようなことから生まれてくると考える。
3.行政代表――千葉県資源循環型社会づくり計画の策定
2002年9月、千葉県人口は600万人に達した。しかし、日本の人口が100年後には現在の半分になるように、県人口も700万人にはならず、いずれ減少に向かう。その結果、一極集中型社会ではなく分散型社会にならざるを得ず、身の回りの「生活の質」(例えば「福祉」や「環境」)の向上が重要になる。
公害元年といわれた1970年から数えてちょうど30年。「循環型社会形成推進基本法」が制定された2000年は循環型社会元年と位置づけられている。千葉県でも、今年(2002年)10月に「千葉県資源循環型社会づくり計画」を策定した。
ゴミ問題と生活の利便性向上とはコインの裏と表の関係にあり、これまでの大量生産・大量消費の社会経済システムを、循環型社会へと転換しなくてはいけない。
千葉県は、一般廃棄物のリサイクル率が全国一、農業・水産業・工業・商業いずれも全国有数の産業県、先進的な資源循環施設も立地、など資源循環型社会づくりの条件がそろっており、実現可能性が高い。
計画は実行されてこそ意味がある。今後、県民・事業者・学識経験者・NPO/NGO・行政による推進会議を設け、計画―実施―点検―改善のサイクルにより、「千葉県資源循環型社会づくり計画」を進化させていきたいのでご協力いただきたい。
4.代表質問 質問者 木田副実行委員長
(1)市民代表へ「環境運動への対応」について
(2)企業代表へ「企業の環境への取り組みは製品コストに跳ね返る」とは
(3)行政代表へ「資源循環型社会づくり」で規制緩和はあるのか
(4)大学代表へ「これからの環境問題に対する大学のあり方」について
市民代表
長年、環境運動をやってきましたが、女性はどうしても環境という一点に集中して、他への目配りがなくなってしまい勝ちであります。運動のメリット・デメリット、リスクを考えて行動すべき
と思います。市民から市民へのつなぎも大切であります。
企業代表
環境対策のため、化学物質の排出をゼロにすることはできないことであり、どこまで許せるかは話し合いで決めて行くものである。
企業において、排出量を規制値内にするための手段・方策・開発・設備付加等の費用は製品価格にオンして回収せざるを得ない、ということである。
行政代表
「規制緩和」ということが言われるが、緩和すべきでない規制もある。市民の立場に立って、生活の質の向上ということを考えれば、「資源循環型社会づくり」にあたっては、基本的に環境規制の緩和はない。行政は、計画の「推進会議」のように、たくさんの取組主体をつなぎ、また各主体間で議論できる場をセットすることができると思う。
大学代表
これからの大学は、環境問題を含めて門戸を広げ、大学の地域社会への貢献をしなければならないし、有能な人材を育てて社会に送り出して行かねばなりません。したがって、新学科・新研究室/センターを設けたり、新学科設置など次代のニーズに応えていきます。
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