「時 間」



あぁ君、今時間あるかい?

いやなに、暇なら話し相手になって欲しくってね。

おぉ!付き合ってくれるのかい?

それじゃぁ、ある男の話だ。

そいつはね、ある力を持っていたんだ。

いや、能力って言った方がいいのかな?

まあいいや、その力ってのがね、人の死期がわかるっていう、

みんな、あんまり欲しくないと言う力でね。

どんな人を見ても、その人達の頭の上に数字が見えるんだ。

そして、その数字がゼロになると、その人は死んでしまうんだ。

彼は幼い頃にかなり苦労したんだ、

なぜなら死期が見えるってことは、死に遭遇するって事でもあるんだからね。

そんな彼が、大きくなってからは成功したんだよ。

どんな職業になったと思う?


「葬儀屋」

葬儀屋か・・・うーん、それは違うな。

考えても見てごらんよ、死期がわかっても死ぬ前に営業が出来ないんだよ?

さて、答えがわかるかな?

おや、降参? それじゃぁ答えはね。




「殺し屋」

なんせ、この世知辛い世の中だよ?

人に恨みや妬みを買ってないで、成功した人が何人いると思う?

恨みや妬みがある限り、この商売の需要はいくらでもあるんだ。

やり方はいたって簡単。

死にそうな成功者の身辺を探る。

それだけで、需要はあるもんさ、しかも何人もね。

しかも、自分の手は汚さないで済むってもんだ。

あれ?そう言えば、君の残り時間・・・・


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