「仕返し」
やぁ、また来てくれたんだ。
嬉しいじゃないか、こんな年寄りの所に人が尋ねてくれるんだ。
さて、今日は何の話をしようか?
それじゃぁ、とっておきの彼女の話をしようかな。
その彼女は明日で22歳の誕生日を迎えるはずだったんだ。
おや、「はずだった」って事は迎えられなかったって事だって?
案外、感が鋭いね。
そう彼女は21歳の若さでこの世を去ってしまったんだ。
たしか、睡眠薬だったかな?
まぁ、そんな事はいいか。
その彼女は、何かやり残したものがあったんだろうね。
そう、残ったんだよ。この世にね。
残ってはいけない。彼女が残ってしまったんだ。
あぁ、君の顔は幽霊を信じないって顔だね。
信じろって方が無理があるからね。
おやおや話が脱線したね、話を続けるよ。
彼女がやり残した事ってのがね。
男への復讐なんだ。
彼女はね、男にひどく振られたんだ。
最終的には貯金をもって行かれた上に殴る蹴る。
でも幽霊の彼女はその男をひどく恨んでたけども、
一度もその男の前に姿を現す事はなかったんだ。
さて、そんな風にされて幽霊になったら君ならどこに出る?
その男の家?
その男の職場?
残念。残念。彼女はもっと賢かったんだ。
現れた場所はね。
「男と全ての縁を持つ人の所」
彼の所ではなく、そんな所に現れるなんてね。
しかも、恨み辛みを言うらしいよ。
もし、私がその男の知人ならば、少し縁が薄くなるだろうね。
おっと、薄くなるではなくて縁を切るかな?
ん?その男かい?、最終的には自殺したよ。
人は孤独には耐えれないものだからね。
おや?君は耐えれるって?
そう言えば君の顔、ニュースでやってた死亡事故の・・・
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