朝日山、鮫川村の最高峰

 朝日山。鮫川村といわき市との境にある鮫川村の最高峰。標高797.3メートル。地元の人は、あと3メートル高ければ800メートルになったのにと言います。山頂には、三等三角点の標石があります。以前、鮫川村の教育委員会が行った鮫川村三十選によれば、確か山頂からは太平洋が見えたと書いてあったと思います(今原文にあたっていませんので、他の資料だったかも知れません)。

 「山と渓谷」の2000年12月号は、特集が「全国名低山 ふるさとの山」です。この特集記事に朝日山が取り上げられました。書いたのは奥田博氏。この記事がきっかけで、地元の方より、登山道を整備してほしいという要望が村に出されたそうです。いわき市側からは登山道がありますが、鮫川側からはないためです。もっとも、朝日山は固有林です。いわき市側からの登山道は、きちんと許可を得たものではないようです。

 地元の要望を受けて、鮫川村では本年度登山道の整備を行っています。現在、山頂からはまったく眺望がきかないため、山頂の1haほど、眺望をよくするため樹木を一部伐採する許可も得たそうです。

 ところが、私が12月10日(火)に鮫川を訪れた時には、村の中心街でも積雪は25cmほどありました。担当者の方は、雪をしきりに気にしていました。

 朝日山に登ったのは、すでに10年以上前。しかも、一度だけです。山頂は樹木が生い茂り眺望はまったくなく、その時に残念ながら三角点も確認できなかったような記憶があります。しかし、朝日山の印象は強烈でした。何よりも、沢水がきれいなことです。10年以上鮫川に行ってますが、沢水を飲んだのはわずか2箇所くらいです。鮫川村は3つの河川の源流があり、鮫川村はいわき市の上水道の水源にもなっていますが、飲めるような、あるいは飲みたくなるような水が流れいるのはごくわずかです。福島県有数の畜産が盛んであることが河川汚染の一つの原因になっていると思います。

 そして、もう一つ、朝日山への登山で嬉しいのは、広葉樹に覆われ、腐葉土に覆われた土のぬくもりと優しさを味わえたことです。だから、あまり人には入ってもらいたくない気分が強いです。多くの人が入ることによって、あの感触がなくなってしまうことが心配だからです。しかし、考えようによっては、あの心地よい広葉樹の森と土の感触を保つようにきちんと登山道を整備するのであれば、鮫川村の魅力がまた一つ増えることになり、よいと思います。

 ところで、先日の鮫川訪問でこのことを始めて知った私は、早速役場の電話を借りて、山と渓谷社に電話しました。「山と渓谷」の編集長をやっていた久保田賢治氏にお願いするためです。上記の記事は、彼がまだ編集長をやっていた時のものでした。登山道を整備し、「開山式」をやったら取材に来てもらえないかというお願いです。同氏曰く。山と渓谷社でも、現在、この程度の山で取材のために人を派遣することは難しい。著者の奥田氏は、福島県在住の「通信員」なので、彼に行ってもらうことはできると思う。また、自分が編集長をやっていた時の記事がもとで、そのような整備が行われているのであれば、責任重大だから、自費で出かけて行って写真をとったり記事を書くことはできると思う、と。

 ということで、来年、新緑の季節に、開山式とでもいうことを企画したいと思います。この企画に興味のある方、声をかけていただければ有り難いです。

(20021214記)

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