WSSDアジア太平洋地域会合参加報告
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■WSSDアジア太平洋地域会合参加報告■
ヨハネスブルグ・サミット提言フォーラム
木附文化
まず、11月25日〜26日に行われたNGOの会議は、韓国、日本、フィリピン、マレーシア、タイ、カンボジア、インドネシア、インド、パキスタン等の国々からNGOの代表が集まり、サミットに向けていろいろなテーマで話し合いを行いました。これらNGOのスタンスは、現在進行するグローバリゼーションに対して反対するという立場で、WTO、IMF、世界銀行、アジア開発銀行などによる世界貿易の枠組みや開発の方向性が、持続可能な開発とはなり得ないという考え方です。そのようなスタンスを明らかにして、そのために国連などの関係機関や、政府に彼女・彼たちの意見をぶつけたいということです。集まったほとんどのNGOはそのような考え方でまとまっており、きわめて尖鋭的でありました。また、「女性と環境」の問題への言及もありこのテーマを掲げるNGOの国を越えたまとまりも顕著でした。
11月27日のWSSDアジア太平洋地域ラウンドテーブルでは、アースカウンシルのエリト・ハビト氏が議長を務め、アジア太平洋地域におけるプライオリティ分野を検討しました。さらに、学識経験者を交えた資金問題に関するパネルディスカッションが行われました。日本からは、ヨハネスブルグ・サミット提言フォーラムのほか、地球環境行動会議、国際環境自治体協議会、IGESなどが参加し、日本での各取り組みを報告し、その「プレゼンス」を示すことができたと思います。資金問題に関するパネルディスカッションでは、途上国側で資金援助を適切に活用する体制を作るべきだという意見、また、政治的な意志が重要であるなどの点が強調されたのが印象的でした。
ヨハネスブルグ・サミット提言フォーラムは、できるだけ広く意見を募り、サミットへ向けて提言するために作られた会ですが、その行動を実効あるものとするためには、第1のステップとして、サミットのテーマとなりうる課題を俯瞰しその全体像をつかんで、その中から提言フォーラムとして重要と考えられる分野を選別し、意見を集約していく必要があります。
11月25日〜26日プノンペンで会議を開いたアジアのNGOの人々は、先に述べたようにそのスタンスが定まり、主張の焦点が明確化されています。その意味でそのグループの体制づくりが進んでいるようです。その声が先鋭的であるだけに政府間組織である国連会議の中でどこまで反映され得るのかはわかりませんが、その声に力があるということは言えるでしょう。
ヨハネスブルグ・サミット提言フォーラムの強みは、広く多くの人々の参加を得るという構造にあり、その意見が多くの人の声であるということ、あるいは多くの人の支持を得ることができるということですが、同時に意見を収斂するというなかなか骨の折れる作業が必要です。
しかし地球環境が今後の人類の開発・進歩に対して赤信号をともしている現在、それを知る人々、将来の人類社会の行く末をまじめに心配する人たちが集まっているので、本当に実効ある提言づくりへと発展させようとする努力の中で、より高いレベル(必ずしも専門性の高い難しい話という意味ではなく)での話し合いが行われそのような収斂も可能ではないかと期待しています。
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