イギリス産のスノードロップが、我が家の庭に咲いています。
1週間前には、まだ庭に数センチ残っていた正月の雪。その間から、10センチ足らずの短い茎が伸びて、小さな花を咲かせていました。
そして、昨日また一つ咲きました。
イギリスでも、ゴールダ―ズ・グリーン(ロンドン北郊)の駅に向かう道沿いに咲いていたのを思い出します。
1月の後半から2月初め頃の道路が霜で凍りつく朝に、息をハーッと白くして駅へ急ぐ途中でこのスノードロップを見つけると、「暗い冬ももうすぐ終わりだ」と急に明るい気分になったものです。
たいていの場合は、家々のヘッジ(垣根)の外側に5つ、8つと固まって、寒さに身を寄せるように咲いていました。
そんな家の前庭を覗くと、玄関の脇や大きな木の根元に、もっと沢山、20株くらい固めて植えられていたりします。
暗い冬に慣れているはずのロンドンッ子たちも、きっとこの花が咲くのを心待ちにしていたのでしょう。
スノードロップの花がとても可憐なので、咲く期間が短いのがとても残念でした。
スノードロップ
マツユキソウ Galanthus属
マツユキソウ(Galanthus nivalis)、オオマツユキソウ(Galanthus elwesii)など。八重咲きもある。耐寒性があり、花期は秋から春。
スノーフレーク
Leucojum属
スノーフレーク(Leucojum aestivum)は春咲き、アキザキスノーフレーク(Leucojum autumnale)は秋に花が咲く。
スノードロップが終わった後、クロッカス、水仙、スノーフレークが順番に咲いて春の訪れを告げていきます。それらの花を見ながら、嬉しさの反面で「もっとあの可憐な花を見ていたかったな」といつも思っていました。
スノーフレークも可憐ですが、私の好みとしては、スノーフレークの釣鐘形でちょっと重たい感じのする花よりも、羽根つきの羽根のような形のスノードロップの花のほうが、軽やかな感じで好きです。
雰囲気が似ているので、私はどちらも同じ仲間(種類)だと思っていたのですが、実は「属」が違うのですね。
両方ともヒガンバナ科ですが、スノードロップはガランサス属、スノーフレークはレウコジュン属だそうです。
我が家では、秋の終わりにクロッカスと水仙とチューリップの球根も植えました。
全国的に暖かくなった成人の日の3連休は、鳥取でも暖かい日が続きました。
4月から5月上旬並みとのことで、おかげでクロッカスも芽を出し始め、気の早いのは葉っぱまで伸ばし始めています。
「まさかチューリップは・・・」と思っていたのですが、探してみると、クロッカスよりも太い芽を土やグラブル(gravel;庭に敷いた砂利)から突き出しているのが3つ見つかりました。
山陰の冬は、これからまだまだ雪が積もります。
芽が出たところで雪に埋もれたら冬を越せるだろうかと、ちょっと心配です。
植物はたくましいですから、多分ホントの雪解けの頃には、元気に花を咲かせてくれるのでしょうが・・・。
庭について書くページなので、最後に唐突に話を変えると・・・
スノードロップには、美しく緻密に構成された庭よりも、野原や木の根元の、思わず踏んでしまいそうな場所にふと咲いている姿が似合います。
手近な場所に植えて楽しむというよりも、人が自然の中に出向いて行って見つけるという出会い方です。
思い出すところでは、キューガーデンやウィズレー、あるいはリージェント・パークの雰囲気。どれも庭というより公園です。
日本で似合いそうなのは、京都鴨川の土手かな・・・実際に咲いていたかどうかは覚えていませんが。
多分、四季の変化の中でも最も劇的な(死から誕生へ)冬から春への移ろいを告げる花なので、いかにも造られた庭の中に押し込めずに、自然(風)の中に置いて、植物そのものに語ってもらうのが一番なのでしょう。
それに、小さな姿のスノードロップたちには、チューリップやひまわり以上のたくましさと存在感があるからです。
ロンドン南部ウィズレー・ガーデン(Wisley Garden)で見つけた、スノードロップの群落。20株どころか100株以上(?)固まっていて、壮観でした。我が家の庭では、ここまではムリ。
(2000年2月撮影)