エコラベルやグリーン購入って何?

Q.最近、「エコラベル」や「グリーン購入」という言葉を良く耳にしますが、これはどんなものなのですか?


A.「エコラベル」とは、環境負荷が少ないなど環境保全に役立つ商品を購入者が識別するために商品につけられるラベルのことで、「グリーン購入」とはこうした環境に優しい商品を優先的に購入していこうという消費者や企業、行政等の活動のことです。



私たちが、持続可能な社会の実現に少しでも貢献したいと考えたとき、同じモノなら少しでも環境保全に役立つ商品を買おうという気持ちを持つはずです。しかし、世の中にあふれる数多くの商品の中から、どれが環境に本当に優しいものであるかを選別することは大変難しいことです。そこで、客観的な基準にもとづいて環境への負荷が少ないなど環境保全に役立つ商品に対して、わかりやすいラベルを表示するという動きが様々な商品分野で広がっています。こうしたラベルは一般的に「エコラベル」もしくは「環境ラベル」などと呼ばれています。


しかし、一言で「エコラベル」といっても、実際にはその中には様々な種類のものが含まれており、たくさんのエコラベルが氾濫することでかえって消費者が混乱してしまうという弊害も起きかねません。そこで、ISO(国際標準化機構)では現在こうした様々な「エコラベル」について標準化の作業を進めています。ISOでは、エコラベルを「タイプ1」「タイプ2」「タイプ3」の3つに分類しています。タイプ1のエコラベルとは、企業が申請を行った製品について、第三者認証機関があらかじめ設定した基準にもとづいて認定を行う制度を持ったものです。我が国の「エコマーク」やドイツの「ブルーエンジェル」などは、このタイプ1のエコラベルに該当します(図参照)。タイプ2のエコラベルとは、企業が自社製品について、自らの責任において独自に環境配慮に関する主張をするものです。「○○フリー」とか「当社比で○○%削減」などと自社製品に対してうたっているものがこれに当たります。これには、各メーカーが工夫した様々なタイプのラベルがあります。タイプ3のエコラベルとは、製品の製造から使用、廃棄に至るライフサイクルの各段階で、CO2の排出量や消費資源量などの環境負荷のデータを定量的に示すものです。スウェーデンでは、98年からいち早くこのタイプ3に該当する制度が導入されていますが、評価が複雑なことなどから日本ではまだ一般的ではありません。


日本の代表的なエコラベルである「エコマーク」は、(財)日本環境協会がその基準作りや認定を行っています。1989年に「特定フロンを使用しないスプレー製品」など7種類の品目を対象としてスタートしたこの制度は、その後、対象品目及び認定商品を毎年拡大し、1999年12月31日現在で、69種類の商品類型、3448ブランドの商品をカバーしています。


このように、「エコラベル」は企業が環境に優しい商品に関する情報を消費者に対してアピールするという動きですが、一方で、そうした商品を優先的に購入しようという消費者や事業者などの動きもあります。このような活動を「グリーン購入」や「グリーン調達」などと言います。グリーン購入は、1980年代に入って地球環境問題への関心が高まる中、イギリスで民間の個人・団体によって始められた「グリーン・コンシューマー(緑の消費者)」運動に端を発しています。日本では、94年に滋賀県が「環境にやさしい物品購入基本指針」をまとめたことをきっかけに、自治体でグリーン購入の動きが広がっていきました。また、政府も95年に「国の事業者・消費者としての環境保全に向けた取組率先実行のための行動計画」を閣議決定し、グリーン購入に対する取り組みを始めています。また、ISO14001の認証取得の一環として、グリーン購入に取り組む企業も大変多くなっています。


日本のグリーン購入に関する代表的なNGOに「グリーン購入ネットワーク(GPN)」があります。GPNは、グリーン購入の取り組みを促進するために1996年に設立された企業・行政・消費者のネットワークです。2000年2月現在で、実に2,035の団体が加盟しており現在急速にその輪を広げています。96年以来、購入ガイドラインの策定や環境に配慮した商品情報をまとめたデータベースづくり、データブックの発行など積極的に活動を行っています。


「エコラベル」によって環境配慮型製品に関する正しい情報が消費者に伝わり、その商品が「グリーン購入」を通じて普及することで、環境配慮型製品のマーケットが広がります。これが、再び企業に環境配慮型製品の開発を促すインセンティブになると同時に環境配慮型の製品の価格を押し下げ、こうした商品の普及を進めることになります。このように、「エコラベル」と「グリーン購入」はお互いがお互いを促す循環を形成し、このサイクルを通じて経済社会全体のグリーン化が進むことが期待されているのです。

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