世界最大1.3MWのソーラー・ニュータウンが誕生
オランダ、アームスフォート
世界最大、1.3MWの規模を持つソーラー・ニュータウンがオランダのアームスフォートに誕生した。500戸の住宅に12,000m2の面積の太陽光電池パネルが組み込まれ、年間発電電力量は百万キロワットアワー以上。これは、約300世帯の1年分の電力消費量に匹敵する。
500戸のソーラー住宅が建ち並ぶ姿は圧巻だ。しかし、決して街のデザインが単調になっているわけではない。昨年完成したこのプロジェクトの目的は、太陽電池の大規模な導入によって街や建築にどのようなデザイン上の問題が起きるのか、また、電力系統にどのような影響が起きるのかということを探ることにあった。このため、太陽電池を積極的に家の前面デザインに取り入れた建物がある一方、一見通常の家と変わらないように見える建物など、様々なデザイン上の実験が行われている。また、環境のために家としての快適性も犠牲になっていない。インテリアはもちろんのこと、各戸の裏庭には水路を生かした水辺空間が設けられるなど、快適性を維持しながら環境にも配慮するデザインとなっているのだ。価格もEU政府とオランダ政府の補助により、通常の家と同程度。実際、住民の多くがその快適さやデザインに満足しているという。
これまで、太陽電池の普及をはばんできたのは、そのコストの高さであった。しかし、同プロジェクトをリードしてきた地域エネルギー会社REMU社のヴァーヘイジェン氏は、「ソーラーエネルギーをコストの面だけから見てはいけない。ソーラーエネルギーは、スポーツカーの様に高いけれど贅沢でセクシーなモノだと考えてほしい。」と言う。
92年に計画が始まったこのニュータウンは、全体のコンセプトがエコロジカルな持続可能性を目指したものとなっている。このため、500戸のソーラー住宅のほかにも、隣接して太陽電池、太陽熱温水器、ヒートポンプを組み合わせたゼロエネルギー住宅、ソーラーエネルギー小学校等が建設されているほか、太陽熱温水器も大規模に導入されている。まさに、街全体がソーラー・ニュータウンと呼ぶにふさわしい内容だ。
ここには、すでに何千人もの人が世界中から見学に訪れているという。今後、さらに隣接地に新たにバイオマスエネルギーを活用したニュータウンも建設される予定だ。環境問題をクールでセクシーに解決しようとするオランダの取り組みから、これからも目がはなせない。
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