【キジ】
| 動物園等では、キジとヤマドリ等をみることができたが、自然の中で発見したのは、福島県の三春町だった。三春町で行われた、日本都市問題会議地方シンポジュームに参加し、朝早く起きて鳥を探したときに、目の前の舗装道路に雄の派手な姿が突然出現した。 日本都市問題会議とは、都市問題に関心がある学者、行政マン、建築関係、都市計画家、ジャーナリスト等様々な人が都市について自由に語る会合で、いつもは東京と関西地区で月一回の会合をもっているが、一年に一度地方の都市へ押し掛けていき、そのまちについて 言いたい放題のことをいって帰ってくるという会合だった。地方都市に対する経験のない私にとって、総て新しいことでいつも楽しみにしている。掛川、宇和島、恵庭と続き、飯田にいったときが、地方の鳥を見る初めてだった。この時はカッコーを初めて姿を見ることができた。 三春町は次の都市の会合だった。地方都市らしい緑の深さを意識しながら、朝早く三春湖の周辺を探鳥した。周辺では、ホオジロのさえずりがいたる所で聞こえ、また、葦原ではオオヨシキリのけたたましいさえずりが数羽重なり、鳥影の非常に密度の濃い地域だと感じた。 まだ、この時はダムは完成していなかったため、水鳥の姿はなかったが、ダムが完成し水辺の姿をうまく配置すれば、非常に鳥種の多い探鳥ポイントとして売り込めるような気がした。エナガの集団等をみつけ、田園生活館という宿泊施設に帰る途中で、突然雄のキジが目の前にとびだした。 姿は過去にみたことがあったため、初めての出会いという感激はすくなかったが、野生のキジはやはり、はでな衣装をまとっていた。 一度、発見すると不思議なもので、その後長浜検疫所の裏山で、鳴き声が聞こえたため、山の中まで探しに行き雑木林を横切る姿をかすかに捉えることができた。この時は、すでに廃社された、神社の基礎をみつけ、ここが神社の境内だったことがわかったが、いつ創立されいつ廃社されたのか、 まだ、私にはわかっていない。やはり、検疫所という性格から、人里と隔離することが、重要な施設だったため、地元の古老達も、その存在を知らないらしい。この検疫所は住民にはよく解らない、ミステリアスな地帯なのだ。キジはこの倉庫の裏にある壊れ駆けたフェンスで最初にメスを見つけ、次には雄の雄姿を見ることができた。 しかし、この上部にある谷戸が、いつのまにか工事が始まり、整地されてしまった。区役所の人に聞くと国道16号線と並木をつなぐ道路工事とういうことだが、キジやコジュケイの貴重な生息地だっただけに、今後の彼らの行方が心配だ。その後観察の池にも顔を出していて、大きな鳴き声で存在観を示しているが、 「キジも鳴かずば打たれまい」という言葉そのままで、鳥達は鳴かない限りその存在を人前にさらすことはない。しかし、彼らは自分達のコミュニケーションのために鳴く必要がある。彼らの存在をいつまでも確認できるために、人間が守らなければいけないことは、まだまだたくさんある。 |


