Blind Spots in photos
写真の死角
天候と気温の差による煙の見え方
互いの先入観を避けるため、問題の化学工場ではなく、
他の自治体にある別の化学工場を撮影してみました。
その市で最大の化学工場です。
どこからも煙が見える煙突は1つです。
左側上下の写真を撮影後、気温が充分上がった2週間後に
再び行き、右側上下の写真を撮影しました。2001年。
Comparison,
To avoid prejudice, the below photos were taken in another town.
The company is different from the one in our place.
Year 2001.
2/18 日曜午後 寒い曇天 3/4 日曜午後 暖かい快晴
雪の山を左右比較して下さい。
上の煙突をそれぞれ約15分後に、離れた別方向から撮影
2/18 Sun. afternoon 3/4 Sun. afternoon
cloudy & cold fine & warm
落雪構造の大屋根ではなく、下の屋根の雪を比較して下さい。
◎ True Color (24ビット) 以上の設定でご覧下さい。
左側は手袋を外して撮影。右側は春の温もりを素肌に満喫しつつ撮影。
気温が低いと水蒸気が凝結しやすく、気温が高い時に比べて多くの煙が
出ているように見える、と、知識に固執する知識人もいます。
その通りなら、右側は煙が少なく見える筈ですが、実際はどうでしょう?
天候による気温差が大きい午後を選び、それぞれ撮影しました。
煙の先端や周辺は色が薄いので、曇りの日には周囲に溶け込み、
識別不能がち、という面もあります。
天候や背景による煙の見え方は、一様でなく、微妙な違いがあります。
晴れた日には、煙の量が少く見えたりもしますが、逆に、曇りの日よりも、
はっきりと見易かったりもします。煙は一律に決めつけて済むほど単純
ではありません。
晴れの場合、煙の量が少なく見えても、痕跡が皆無ではありません。
色が薄く見えたり、熱気で、かげろうのように背景が揺らいで見えたりします。
しかし、検査や会議の日には、それらの痕跡さえ見られない煙突が幾つも
ありました。
日常、間近に目にしている状景とは打って変わって、朝も日中も、煙がとても
少ない煙突と、全く痕跡の見られない煙突が目立ちました。その異様な光景
に促され、初めて環境を写真に収めたのがHomeのページにある写真です。
工場の責任者達に後日繰り返し確認したところ、検査の日も会議の日も、
プラントは全て普段通り稼働していたそうです。それにしては、奇妙です。
検査採取や会議が済んでから通常の操業、というなら確かに解りますが。
天候による相違、つまり見え方の誤差が無いとは申しません。ただ、
天候によって見え方に差が生じても、あれほど極端な差は生じません。
見え方の誤差、死角を充分考慮に入れた上で、再度、別ページの写真と
説明をご覧下さい。
住民達の苦情に共通した意見として、夜間や早朝、休祭日などに特に
刺激臭がきつくなるという意見が、ずっとそれ以前からありました。
工場側は、絶対にそんなことはあり得ない、全てコンピューター制御されて
いるので、時間や曜日による差や人為的な操作はあり得ないし、問題も無い
と主張してきました。
ならば操業記録を見せて下さい、プラントでの臭気や成分測定結果も見せて
下さいと言っても、決して応じたことはありません。
企業秘密に関する所は、素人が見てもわからないし、そこは隠してでも良い
ですからと要望してもダメ。保健所等の環境担当者達にだけでも見せて
証明してほしいと要望してもダメ。
住民の意見を断固否定するだけの自信と根拠があるのなら、そのデータを
堂々と示して、痛切な苦情に一刻も早く応えるべきですが、よほど情報公開
できない裏事情が、山ほどあるのでしょうか?
そこをこそ、きちんと裏付けるのが保健所ですが。保健所も口を揃えて、
擁護し、大企業はそのような悪いことをしない、と言っています。
裏付けなしで工場側の言うなりなら、保健所は要りません。
これらの写真を見る人々の反応は、大きく2つに分かれます。
○ 煙が多い写真に心配し、共感を寄せ、痛みのわかる人達。
○ 煙が少ない写真に疑い、インチキだと憤り、知識で決めつける人達。
ドグマを生身の人間や現実に当てはめ、ドグマに合わなければ非難し
切り捨てる冷酷さは、どこかの全体主義国家で起きる事とは限りません。
全ての判断基準と枠組みが頭の中の限られた既製知識にあり、それを
大上段に振りかざし、現実にあてはめ続けて得々としている人達がいます。
現場の叫び声、苦痛は、その人達に届くことなく、彼らは現実の中から
学ぼうとせず、被害が出ても人命より知識や利益を優先し、安全神話を
かつぎ上げる危険な人達です。
写真を見て批判するのは自由です。疑うのも自由です。
しかし少なくても公平さに立脚するなら、私を疑い、他の住民達を疑い、
企業と農薬を疑い、自治体を疑い、保健所を疑ってみて下さい。
それぞれに対する疑惑と健全なる批判精神を持って下さい。
命が係っていることに対してバイアスが掛かるのは致命的です。
農薬や汚染など深刻な問題を、頭の中の知識だけで云々できる人達は
幸せです。血と涙に満ちて全身振り絞る思いで語る人達も大勢いる中。
苦痛にあえぐ人達への理解と問題解決に知識を活用するのではなく、
自分達が勝ち誇り現状を維持する方向に知識を利用するようでは、
問題と不信が累積し、農薬ぐるみで化学業界全体が不信を買う結果に
なるのは、当然の帰結でしょう。誰がそれを促進しているのでしょう?
工場が見えていて、煙が沢山出ていても、曇り、雨、雪などで背景色に
溶け込み、まるで煙が出ていないように見えるケースもあります。
熱い煙によるかげろうさえ見えません。
快晴だからこそ当然、煙が見えにくいのだ、と固執する人達は、
こういう逆のケースを完全無視し、一方的に決めつけてしまいます。
隣の隣り町から来る保健所職員とて例外ではありません。
写真も文章も含めて、総合的に判断することが必要な時に、
写真だけで全てをインチキだと断定し、非難しまくる人達がいます。
同様の調子で農薬を安全だと断定し、擁護しまくられては堪りません。
あれらの写真は、当地の状況を示唆する以上に、まさに見る人の
画一的な発想度、決めつけ名人度、短絡思考度、バイアス傾向
を示唆する1つの手掛かりとなっています。
bias = 偏向、先入観、偏見
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