6/19 wed. 秋ヶ瀬 [ 遙か ]
1日降り続いた前日の雨に空気が洗われて、まるで五月晴れのような朝だった。いつものように、荒川を渡る羽根倉橋からアキガセへ降りると、はっとするほどの富士山が視界に飛び込んできた。それは息を飲むほど
「遙か」 な頂きだった。***1度登頂に成功しているの僕は、富士山を見るたびに
「俺はあそこまで行ったんだなぁ」
と、山頂の
「点」 を感慨深く見つめたりする。何の利益にもならないのに、僕は
「登ろう」 と思い、「登った」。あんな思いまでして
「登った」。***思えば僕の人生なんて
「何でこんなことやってんだろ」
の連続だったような気がする。人に話すと
「なんの為に?」
と言われるようなことばかりに、汗をだらだら流してきた。しかし、僕は再び富士山に登る。「なんの為に?」
かは分からないが、なんの為にの連続が、今の僕を作っているのは疑いようもない。***山頂の右側にちょこんと見える丘、そこが
「剣が峰」、いわずもがな、3776.2メートルの日本最高地点だ。前回の僕は、この丘を目前にして山を降りた。悔いを残したまま。 |