| 9/18 wed. [ 行商ギャルと男たち ] 「おお、良いところに帰ってきた」 「なんすか?」 バッドなタイミングで有ることは、露出度の高い見知らぬ女性を見た瞬間に認識出来た。行商ギャルの出現である。行商ギャルとは、年に一度ぐらいのペースでふらり現れ、巧みな話法と、絶やすことのない笑顔で、ほんとーにつまんない中国製のバッタもんを売りさばいていく、さすらいの営業レディだ。「最終的には買わされる・・・」 過去の苦い経験が僕に 「買いましょう!」 と叫ばせた。「おおー、さすがあ!」 課長らが歓喜の声をあげる。どうせおまえらも買わされるんだ、損得を考えろ、ぐちぐちやるだけかっこが悪いってもんだ。ブツは電卓だった。普通は2000円するところを、今日に限りボールペン付きで500円で良いと言う。行商ギャルはそれ以上何も言わない。むしろ、場慣れしていないのか、もじもじしているように見える。それが作戦だ。買ってあげたくなる。僕はもう買った。人生とは、己を知る旅である!僕はギャルにはかなわない!さあ、このかわいい行商ギャルを、このまま帰すことが出来るのか、意気地なしの課長ども!結局、フロアだけで、電卓が3つ。うちの部の課長は 「孫のおみやげだよ」 と言いながら、クレヨンまで買っていた。普段なら、目が合うだけで微笑んでくれるエンドーさんの冷たい目。僕よ、正直であれ。 |
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