11/4 sun, 目白
「そんなに凄いの?このホテル」
「さっきおまえトイレ行ったよな」
「うん、行った」 「そのトイレと、おまえんち、どっちが広かった?」
「ト、トイレ・・・」
「食器が全部ノリタケだぜ」 「え、あのノリタケ?」
「・・・おまえ今違うノリタケ想像してるよ」
「見て見て、次、フォアグラだよ!」
「あれ、おまえレバー食えないんじゃなかったっけ?」
「え、食えないよ・・ってレバーなの!?フォアグラって!」
「これフィンガーボールっていって、手を洗うやつだよね?」
「おいおい、飲むなよな」 「飲まないけど、周りのテーブルのおっさん達みんな飲んでるよ」
「バカが、飲み水なら氷くらい入ってるだろうが」
「でも、手洗っても拭くのがないね、100人いて51人飲んじゃったら、飲むのが正しいって事なんじゃないの?」
すぐ飽きて、木を眺めていた。ずっと見てたらスズメがたくさん集まってきた。ちゅんちゅんうるさいほどだったが、もしかしたらずっとちゅんちゅん言っていたのを僕が気が付かなかっただけなのかもしれない。風に木々が鳴いていた。スズメだと思っていたら、それはメジロだった。ずっと眺めていただけだが、いろいろな景色が広がっていった。
「そろそろお開きになりますよ」
そう親切な従業員が教えにきてくれた。あわてて戻り、会場の扉を押し開けたら、ちょうど、新婦がお父さんに花束を渡すところで、正面のすぐ隣の扉を押し開けた僕はスポットライトの端を浴びることになってしまった。まったくマンガみたいだった。
フォーシーズンズでこの程度の料理なのだから、もう結婚式にグルメを求めるのはやめようと思った。
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