2002/6/23 sun. 〜 7/14 sun.
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7月13日 須走口五合目

あ、明日登るんですか!? 「あ、明日登るんですか?」
「ええ、明日登ろうと思ってるんです」
「・・・お、お父さーん、お父さーん!この人達、明日登ろうと思ってるんですって!」

見るからに山男な、山小屋の主人らしき男が現れ、雲に隠れている山頂を見上げて言う。


「・・・無理だな」

「む、無理!?無理ですか!?」
「明日の朝の段階で、今と同じくらいの風が吹いていたら止めたほうがいい。上はもっと酷いことになっているから」

「あなたたちどこから来たの?」
お茶を振る舞ってくれた女性。

「埼玉です」
声のトーンが上がる。
「埼玉だったら近いじゃない、台風も来てるし出直した方がいいわよ。富士山は逃げないから」
僕たちパーティは、身体を高地に馴らすために標高1979メートルの小富士に登った。

下山してきた僕たちを労う、暖かいお茶と 「お疲れさま〜」 の言葉から始まる優しい会話は、「明日登る」 という一言に、ショッキングな現実へと展開していく。

「あら、まだ悩んでる」

明日の登山への警告を受けるのは実は2度目である。小富士へ向かう行きにも、違う山小屋の女性に 「あ、明日!?」 とやられているのだ。



「ちょうど、上から下りてきた人がいるから聞いてみたらいいですよ、上はどうでしたかって?」

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