1 仕事
(15) なんのために働くか?
希望に燃えて消防士になった貴方も,
数年働くうちに,いろいろな事案に遭遇します。
毎日,重病人や大怪我をした人,精神的に病んでいる人,
暴れる人,騒ぐ人,脅す人に遭遇しています。
私も先日,
包丁を首に突きつけているという自殺志望者と1時間ぐらい話をしました。
市民のためになることなら,
このぐらいのことなど,なんでもありませんが,
許認可関連の仕事等では,理不尽な要求をされることになります。
勤務日には,家を空けるため,
新婚の妻,乳幼児をかかえる妻を,ひとり残しての仕事は,
辛いものです。
まして深夜,台風や地震災害でも,
優先は家族ではなく,仕事であり,
市民です。
嵐の日に,呼集され出かけるときに,
背中の妻が「家族はどうするの?」と訴えてることを感じつつ,
仕事に向かう。
なんのために働いているのだろう?
悩むものです。
・・・
しかし,
他の仕事,例えば,警察,自衛隊,保安庁・・・・・
もっと大変です。
民間企業は,もっともっとたいへんですよ〜〜
・・・
もちろん働くのは,生活のためです。
自分が生活し,家族を養うために働くのです。
しかし消防なら,
働いた結果,つまり成し遂げた「仕事」は,
市民,住民,大きく言えば国民の役に立つのです。
いえ,
仕事は公務員であれ,民間であれ,
その本質は,人間の生活に寄与することなのですから,
一部を除いて,役に立つことばかりなのです。
どうしても,仕事中は家を空けなければなりません。
その分,非番,週休日には家族と仲良くしましょう。
毎日のように,
競輪,競馬,パチンコ,酒,煙草の先輩を見習うことはありません。
自分が出来る範囲で,
出来る限りのことをしてあげてください。
多少の無理をして,仕事と家庭を掛け持ちしても,
壊れてしまうことはありません。
家族を守るために,働いているのですから。