1 仕事

(16) 雑用なんかイヤ!!


高層ビルの消防設備の指導をしたい。
救命士になって傷病者に高度な処置をしたい。
救助隊になって,ロープ渡架して人命救助したい。
総務畑を歩んで,消防局長(消防長)になりたい。

なのに,出張所で毎日便所掃除。
バカな先輩の食事の世話。
消火栓の泥すくい。
防火水槽の雑草刈り込み。
つまらないヤツの相手。

俺は一流大学を出ているのに,
高卒の,しかも年下のやつに使われるなんて,
絶対おかしい!!

一流かどうかは別として,
大学卒の上司,先輩は沢山いますし,
だからといって,
貴方は,その大学卒の上司,先輩を無条件に尊敬しますか?
しないですよね?
自分の目で見極めますよね?
で,駄目なヤツは例え上司でも「認めない」でしょうね。

同じように,上司,先輩も,
貴方がどこの大学を出ていようと,
社会人として使えるかどうか見ています。
使えない人間は,不要なんです。
でも捨てないのが,日本の社会のよいところで,
社会人として使えるように教育してくれるのです。

雑用といっても多種多様ですが,
貴方が嫌がるくらいだから,
要は底辺の仕事という認識ですよね。

誤解を招くかもしれませんが,
話をわかりやすくするために,
「底辺の仕事」と仮定します。

最近はテレビ等で,消防職員の活躍が,
好意的に取り上げられていますので,
何か華々しい職場のイメージがあり,
それを求めて就職した方が多いのですが,
ご存知の通り,
実際は地道な作業の繰り返しです。
華々しいのは一部の職員で,
しかも,その華々しさの裏には,
毎日のトレーニング,訓練,
救急隊にあっては,ゲロ,脱糞等の汚物の清掃等があっての活躍なのです。

消防は,英雄が一人だけより,
平凡な人間多数による仕事が求められる組織です。
どんなに優秀な職員でも,決して一人では住人の安全を守れないのです。

だから,納得いかない上司,先輩でも,
同じ組織の人間として,協力し,活用しなければなりません。


他でも述べていますが,優秀な貴方は,いづれ先輩,上司を「部下」として従え,
住民の救助に向かわなければなりません。
良し悪しは別として,
住民の命を守ることが最優先ですので,
理解力のない元先輩を指導し,
上手に活躍させなければならないのです。

そのヒントは,毎日の雑用に隠れています。(ホントか〜〜??)

実は私も,拝命直後は,
「厄介な職場(人間関係)」」と感じていました。
年下の「先輩」,条例規則も読まない上司に仕え,
タバコ買いに走り,便所掃除,食事の世話をしたことにより,
社会を理解できる余裕が生まれたと感じています。
学生時代に「長」と付く役職しかしたことのない,
思い上がった自分が,いかに「社会を知らないか」を知った1年でした。

私も今年50歳(2006年度)になります。
それなりの地位におり,部下もいます。
それでも,たまには便所掃除して,
凝り固まってしまった,古い頭に「初心」という文字を思い出させるのですよ。

職場に限らず,社会に底辺の仕事が沢山あります。
それを理解,もしくは理解しようとしないと,
他人様の苦しみは理解できないのです。(ちょっと飛びすぎか?^^;)

ささ,雑用しましょう^^

・・・・・・

冒頭,「つまらないヤツ」という発言がありましたが,
「つまらないヤツ」とはどんな人を言うのでしょう?
どうして「つまらない」と思うのでしょう?
そんな発想がある,自分の心が良いのか悪いのか?
人に諭されるのではなく,
自分自身で気がついてくれるために,
ひとは一歩一歩,階段を上るように,
人間性を積み重ねていくのです。