「オトコヨメゾウ」という名前を見たとき、これは植物のオカマかなとおもってしまった。
男、嫁蔵だとはやとちりしたからである。
一旦覚えてしまうと、植物の名前なんか沢山あるから見直すことなんかしないまま、これが勘違いであったと気がついたのはずっとあとのことである。
「ヨメゾウ」ではなくて「ヨウゾメ」であった。
表音文字の英語圏ではこんなはやとちりはないのだろうか。

「ガマズミ」のことを「ヨウゾメ」といい、良う染めであるという、この木を染物に使ったのであろう。
「ズミ」は小梨のことをいうから、酸い実か酢味とおもう。
さすれば蝦蟇をつけたのはよほどまずいはずだが、子供の頃、良く食べたものだ。
「ガマズミ」のようには苦くて食べられないから、「男」をつけて「オトコヨウゾメ」とは判じ物のようだ。
何か他の意味がありそうな気がしてならない。
晩秋のやまんなかに赤い実を見つけるのは嬉しいものである。