519 うばゆり

うばゆりのウバは乳母である。
なんでそんな名前が付けられたかというと、あの独特の花が咲くころ、葉は枯れて無くなっているから、歯が無いに掛けてさういうのだそうだ。
それじゃ乳母がかわいそう・・・。

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その花は冬になっても野山に突っ立ったままである。
やがて硬かったそう果は先端が三つに割れて開き、段々と下まで裂けてゆく。
その裂け目には何と繊細な鬚が生えている。
さく果は薄く風に乗って飛んでゆく。
その鬚は風の強い日にトランプを一枚づつ配るように工夫されているのだ。

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そっとひっくり返してみたら、羽のように薄い種が何百枚も落ちてきた。


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