底質の分類と同定

  
 サンゴ類の分類には、いくつかの考え方があり、その区分に統一されていない部分があります。
 今回のリーフチェックでは、便宜上、サンゴ類の分類を、次のように定義して実施することとします。
 
 

 上記のサンゴ類の分類を含め、リーフチェックでは、底質(サンゴ礁の礁斜面にあるもの)を、10種類に分類して調査します。
 
 

造礁サンゴ
 イシサンゴ類、アナサンゴモドキ、アオサンゴ、クダサンゴは、サンゴ礁を形成するサンゴでハードコーラルに含まれる。

 固い骨格があって、礁を形成しているというのが見分けるポイント。
 触手が長くてソフトコーラルなどと見分けの付き難い種類もあるので、注意して根元などを確認し、固い骨格があるかどうか確認します。


 
 
 
ソフトコーラル
 ウミトサカの仲間が代表的。

 スナギンチャクもソフトコーラルに含みます。
 サンゴと生息域を争う生物であり、且、他のソフトコーラルに形状が良く似ているためです。

 ヤギ類やイソギンチャク類は対象外になります(その他に刺胞動物に分類します)。


 
 
 
最近死んだと思われるサンゴ
 ここでは、過去1年以内に死んだと思われるサンゴを対象とします。
 
 死んだのが1年以内なのかどうか見極めるのが難しいが、基本的にはサンゴの形状(壊れて断片になっているのもの含む)が残っていて、ところどころが細かい『藻』などに覆われているようなものが該当する。
 ただし、表面の藻が荒波で洗い流されている場合もあるので、白く未だ石灰質の骨格が確認でき、表面のとげとげがまだ残っているものがあるが、ポリープはまだでていないもの。
 1年以上前に死滅したと思われるものは、表面のとげとげが無くなっており、岩に分類される。

*ポイント

・生きていると表面がヌルッとします。
・死ぬと1週間くらいで藻に覆われ始めます。
・1〜2週間で表面全部が覆われて茶色くなってきます。
・波が荒いと表面の藻が洗い流されるので、骨格を見ます。
・死ぬと石灰藻が出てきてサンゴを固めてしまいます。


 
 
 
 
多肉質海藻
 サンゴモ科を除いた海藻の殆どがここに含まれます。

 肉厚のものや葉の形状をしている海藻はすべて多肉質海藻に分類し、糸状や細い針状の海藻は含みません。
 ただし、造礁サンゴの生育を阻害する要因となる富栄養化の結果起こった多肉質海藻の繁茂を記録する事が本来の目的なので、健全なサンゴ礁に通常見られるホンダワラ属は、他と区別できる様に記録しておきます。

 なお、サンゴモ科は調査対象外としてその存在を無視し、それらが覆うもの(その下にあるもの)を記録します。


 
 
 
海綿
 すべての海綿が対象ですが、ホヤなどの尾索類は除きます。

 
 
 
岩(がん)
 直径が15cm以上の石質のものが対象になります。

 泥炭に埋もれていたり、サンゴモやエホシガイ、牡蠣に覆われていても、硬い底質はすべてこの分類にはいる。

 死んでからおよそ一年以上経つサンゴの死骸、つまり徐々に破壊され骨格が殆ど見られず、微生物や藻の分厚い層に覆われたものを含みます。


 
 
 
礫(れき)
 直径0.5〜15cmの石質のものです。
 壊れたエダサンゴの小片なども入ります。

 
 
 
 直径0.5以下であれば砂となります。
 水中で早く底に沈むものは砂になります。

 
 
 
シルト/粘土
 指で触って粒子が感じられないものをいいます。
 水中で巻上げると、シルトや粘土は浮遊状態で残るのがポイントになります。

 
 
 
 
その他
 どの底質分類にも当てはまらない刺胞動物が対象となります。

 イソギンチャク類・ホヤ類・ヤギ類などの固着性生物やそれらの死骸が該当します。