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(H22年5月3日記載)
郷土の自然史発見 その7

断層や節理に沿って侵食が進んでできた渓谷
千丈渓の地形あれこれ

位置:島根県江津市桜江町江尾~邑智郡邑南町日和



国土地理院発行 1:25000地形図「川戸」より

観察のポイント

千丈渓は、邑南町日和から桜江町江尾へかけて流れる日和川が長い地質時代を通して、主に凝灰岩の岩肌を侵食してできた谷です。 延長約4kmのこの渓谷の各所には飛瀑、深淵、絶壁などが見られ、昭和7年に国の名勝に指定され、年間を通して多くの観光客が訪れています。

下の図の中の画像をクリックすると、その拡大画像と説明へリンクします。

千丈渓主要ポイント間の勾配↓

交通
国道261号線から江の川にかかっている桜江大橋を渡って川戸へ至り、ここから市山方面へかけて県道をまっすぐ行くと千丈渓への案内板が立っている十字路があります。 この案内板の指示に従って、この十字路を左折してまっすぐ行くと、また案内板がありますので、これに従って行けば千丈渓の駐車場へ至ります。

考察
千丈渓を含む日和川流域は、邑南町の斷魚渓を含む濁川流域と似た性格の谷川だと思われます。

日和川の発達の初期には、その谷頭は八戸川との合流付近にありましたが、断層や節理に沿って川の侵食が進み、谷頭はほぼ東の方向へ伸びていきました。 そして、現在の日和集落があるところにはすでに広い盆地場の凹地が広がっていて、西の方から進んできた谷頭は最終的にこの凹地に到達し、日和川のほぼ全流域ができたと思われます。

日和川流域には、北西ー南東系高角度の断裂と北ー南系高角度の断裂が顕著に見られ、谷川はこの2系統の断裂に沿って細かく屈曲して流れています。 これらの断裂の中には、断層などもところどころに含まれているため、侵食に対する抵抗力が流域の場所によって大きく異なっていることが原因で流域の各所に滝や早瀬、淵、甌穴などの地形が頻繁に見られるものと考えられます。

観光
千丈渓は、とにかく県内でも人気のあるハイキングコースとしてよく整備された観光地です。 時季としては、やはり新緑の春と紅葉の秋が特に良いようです。


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