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小西和人
梅田貨物駅移転反対
吹田市民連絡会
代表世話人 |
まさに「百害あって一利なし」のサンプルみたいな暴挙である。JR梅田貨物駅の半分を吹田に移転するため、1日1000台の大型トラックが走る“公害道路”を住宅街に通そうという計画だ。 今や大型トラックの走る公害道路は、尼崎でも大阪・西淀川でも名古屋でも次々と裁判で負けて、国や企業が高額の賠償金を払わされている時代である。そんな時代の風に逆らってまで、なんでこんな無謀な計画をJRは強行しようとしているのか。
閣議決定で梅田北ヤード(貨物駅)の売却処分が決まったのは、跡地の地価が約2兆円といわれていたバブルの最中、昭和63年のことである。今、地価は暴落して1000億円程度にしかならないという見方もある。それなら「国鉄の赤字減らしのため…」という処分の大義名分はすでにハジケている。
住環境破壊に反対の意見書が1万1千通
私はJR吹田駅北側のメロード吹田に住んでいる。高さ約160mの27階に住んでいるが、真下を走る貨物線、東海道線の騒音はビルの壁をはい上がってきて、入居6年になるが窓を開けて生活したことはない。テレビが全く聞こえないからだ。
道路や空港には騒音に対する規制があるが、実はJRさんには、新幹線を除いて騒音に関しては何の規制もない。やりたい放題である。かつては国鉄だったが、今は民間の会社なのである。こんな横暴はいつまでも許すわけにはいかない。
今回のJRが提出した環境影響評価準備書に対し、市民からの意見書は1万1千通を超えた。その99・99%が反対の意見書のはずである。梅田貨物駅の吹田への移転に関する5者協定にも「住民との円滑な合意に務める」と明記されている。市長もかねがね「市民との合意と市議会の同意」が必要条件と明言している。
最近「都市再生法」の指定を受け、梅田貨物駅跡地の再開発プランが関西経済同友会や大阪市などの合同で進められているが、阪口吹田市長は同友会の代表らが市長ヒヤリングに来た時に、はっきりと「鉄建公団が進めている環境影響評価について、議会や市民の理解が得られること」を条件にする、と回答している。
鉄建公団の住民軽視にあきれる
2月に市内で11回開かれた鉄建公団の住民説明会に、私は5回出た。市民連絡会のメンバーも手分けして、全ての説明会をチェックした。意見を述べた市民の100%が反対であった。さらに反対の意見書が、前例のほとんどないほどの1万1千通を超えるという事実は、市民の総意が「反対」ということを明確
に表明した証(あかし)である。 5者協定には、「梅田の半分は大阪市内に移転する」という条項もあるが、2003年度工事着工といいながら、現時点でもまだ大阪市内の受け入れ場所が決まっていない。
2月の住民説明会に、鉄建公団は西日本支社の課長しか出てこなかった。これが鉄建公団が直接市民の声を聞く最後の機会だった。それを責任ある答弁を何一つしないで(できないで)一課長にまかせるとは、住民軽視もはなはだしい。
今や梅田の半分がやってくるだけでも、市民は反対するという意向はハッキリした。大阪市への半分の移転先が決まろうと、決まるまいと…。もうそんな問題ではなくなった。梅田の半分がやってくること自体が、まかりならんと市民は答えを出したのである。
来年の選挙で、候補者に正否を問いたい
吹田市にとっては、この公害道路は21世紀の街づくりに致命傷を与えかねない重大問題である。意見書1万1千通の事実を踏まえて、私たちは「阪口市長さん、がんばって下さい」と激励の集いを計画したが、市長だけでなく、助役まで「尻ごみ」したのか、出てくれたのは3人の部長さんだけ…。寂しい限りである。
来年の4月は統一地方選挙で、吹田では市長選も市議選もある。私たち「梅田貨物駅移転反対吹田市民連絡会」では、市長、市議選の全ての立候補者に、この公害道路に反対か賛成かのアンケートを取って、市民の参考にしていただこうと考えている。 |