「貨物駅移転反対。吹田市長を励ます市民懇談会」開催

吹田市よ、元気を出せ!

市長は1万1千通の反対意見書に
確信を持ち、キッパリ反対を

 去る5月8日、吹田市役所研修室において「貨物駅移転反対。吹田市長を励ます市民懇談会」が行なわれ、約90名の市民が参加しました。
 市からは、松尾都市整備部長、徳野環境部長、溝畑企画部長の3部長ほか9名が出席。地域の切実な声を真摯に聞いていただきました。
 なお、この日の模様は、5月9日付けの読売新聞でも報道されました。以下、当日の様子をダイジェストでお伝えします。

2分の1でもイヤなものはイヤ

小西代表:JRの説明会が終わり、市民連絡会に集まってくる意見書を読みながら考えた。それはもう「大阪市への2分の1」とか「5者協定」といったレベルの話では、収まらなくなってきている、ということだ。2分の1でも納得できない、というのが圧倒的市民の声だ。吹田市にとってもこの「公害道路」は市政にとって大変なお荷物になるだろう。 
 吹田市と市民が一緒になって反対で頑張る時が来ている。今日はその気持ちをこめて「市長を励まし」たい。

 続いて、市側からあいさつと経過説明。その後、3地域から意見・質問が出されました。

鉄道騒音規制条例を

荒池:私たちは自治会として反対を決議している。公害道路の被害を一番受ける地域として、計画の撤回をお願いしたい。その上でどうしても工事をするというのなら以下の点について尋ねたい。
 まず貨物駅を岸部側にずらせば、荒池、メロード側に緑地が確保できるが、なぜこんなに吹田よりなのか?
:緑の問題について、公団からは正式な申し入れはない。今は協議の前段階、下協議の状況。市としてはニュータウン並みまで緑化率を引き上げるよう指導したいのだが…。
荒池:鉄道騒音規制条例のようなものは作れるか?
:即答は難しい。検討材料としたい。
荒池:千里第1小のゼンソク児童が増えている。市として分析を。市・・経年で実態調査中である。大阪京都高槻線の影響だろう。定点観測では顕著な数字は出ていない。 

JRの不誠実さに抗議せよ

西の庄:国鉄の分割民営化以降、列車のスピードアップ、貨物の増車など、騒音がひどい。JR西日本、貨物へ要望しているが、何ら回答がない。吹田市にも陳情書を出したが、どのように取り扱われたのか?
市・・旧国鉄は大きな組織で、住民には誠実な対応をしていないように聞いている。住民の方に不信感が募っているのではないかと思う。京都(JR西日本)へも何度か足を運んでいる。今後も、強く要請して行きたい。
西の庄:四方を工場、道路、鉄道で囲まれた地域として、これ以上の公害は耐えられない。どうやって「住民合意」するつもりか?
:今は環境アセスの条例に基づいて説明会などが行なわれたわけで、今後、公聴会や環境影響評価審査会などが行なわれる。そんな中で十分、住民の意見を汲み取りたい。

なぜ吹田市として「移転反対」と明言できないのか

松ヶ鼻:JR吹田駅前地域は、オウムの拠点がやってきた、ということで「安全・安心のまちづくり」ということがいかに大事かを痛感した。この問題では、吹田市はいち早く「転入届の不受理」という態度を取り、地元は大いに勇気づけられた。しかし公害道路については、どうも歯切れが悪い。
 計画通りに進めば1日1000台のトラックが吹田市を走りまわる。吹田市が常々口にする「安全・安心のまちづくり」とトラック1000台、どう両立するのか? また、この計画「百害あって一利なし」と思うが、吹田市のメリットは何か?
:オウム問題では大変お世話になり感謝している。今後も「安心・安全のまちづくり」に、地域のみなさんと協力し、取り組んでいきたい。
 吹田市にとってのメリットであるが、「百害あるのなら、それ以上のメリットを探さない限り合意は難しい」ということだ。
松ヶ鼻:なぜ、公害道路については「移転反対」と明言できないのか?
:2分の1問題など、いろんなハードルがある。公団がこれらを全てクリアしなければ、最終合意はしない。今は(5者協定の)ルールに従って進めて行かざるを得ない。
 万万が一にも合意に至った時は、吹田市としてメリットがあるような改善を行いたい。
松ヶ鼻:トラックからの排ガスは西風に乗ってこの地域にやってくる。オウムに悩まされ、次は公害道路。「ええ加減にせぇよ」というのが地域の生の声であることを指摘しておく。

 続いて参加者よりフロア発言がありました。

公団が協定違反。吹田市として返上せよ

会場:公団は説明会で「環境は悪化する」と言った。これは協定の「悪化させないように対策を講じる」という部分について違反している。 違反してもおとがめなしの協定なら、吹田市として返上すべきだ。
:高架案が地平になるなど、市民の声が反映された部分もある。 今後の公聴会や審査会、1万1千通の意見書などをさらに取り入れ、市長からは「厳しい意見書」が出るものと思う。

2兆円が今や数百億。計画の意義もない

会場:バブル当時、梅田貨物の売却益は2兆円といわれていた。それが先日の新聞で「600億〜1200億」と報道された。吹田への工事費も税金だ。この事業で差し引きプラスになるのか?
:それは我々も認識している。公団に問い合わせているが今のところ返答がない。「マイナスになればやらない」という見解は聞いているが…。

自宅から数mに公害道路!何とかして!

会場:泉町1丁目で、線路のすぐそばに住んでいる。計画では自宅から数mのところに公害道路が通るという。
 今まで聞いていたが、あなた方の回答は公団と大して変わっていない。情けなくなった。住民の暮らしと健康を守る立場に立ってキッパリ反対を。
:確かに地平案で、かえって住居に近づいている。
 公団は「防音壁をつける」といってはいるが、市としても重大な疑念を抱いている。
会場:確実に環境は悪化する。何か具体的な対策は?
:低公害車の導入や、チタンを使っての汚染物質の分解、トラック業界への働きかけなど、これまで以上に環境悪化の防止に努めて行きたい。

 「キッパリと反対せよ」「そんな生ぬるいことではダメだ」などのヤジの中、最後に小西代表がまとめのあいさつで締めくくられました。

もっと危機感を。ともに頑張ろう

小西:今日、やりとりを聞いていて正直がっかりした。「吹田市よ、もっと元気出せ!」と言いたい。 JRの高圧的な態度に振り回されたらいけない。大阪市は梅田の再開発に予算を組んでいる。
 しかし、残り半分の行き先、安治川も百済も物理的に無理なのだ。このままいけば、なし崩し的に全部吹田に持ってくるのと違うか、と危惧する。
 吹田市も、もっと危機感を持ってほしい。危機感があれば、助役、市長が出てくるはずだ(拍手)。こんな道路が来たら、お互いに大変だ。今後は「本気になって」ほしい。本日の「励ます会」を契機に、ともに計画の撤回まで力を合わせよう。(拍手)

 概ね以上のような内容で第1回目の「吹田市長を励ます会」が終了しました。

この日、確認された基本事項

@ 本日出た意見については、会場の雰囲気なども含めて、市長に伝える。

A 1万1千通の意見書については、4月18日付けで、写しを公団へ送付済み。審査会での貴重な検討事項となる。

B 公聴会の開催については、北部地域への周知徹底などの指摘があるので、幅広い市民が参加できるような形態で、複数回開催したい。

C 閣議決定文書はあるが、吹田市への移転を明記した文書はない。平成9年に清算事業団(現・鉄建公団)が「梅田貨物移転計画の申し入れ」を持ってきたのが、正式文書として初めてである。

D 2分の1問題をはじめ、全てのハードルをクリアしなければ吹田市として合意はしない。

E バブル崩壊後、梅田の地価が下落していることは認識している。収支がプラスにならないと計画の意義がないので、それが条件である。吹田市としても具体的な数字を、事業者である公団に求めているところである。

F 試掘の段階で遺跡が出てきている。今後どのような遺跡が出るかを見守らねばならないが、現時点では「記録保存」でいけるのではないか、と認識している。

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