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屋上緑化の現状レベル

  まだまだ、雨水だけで維持できている屋上緑化はありません。
 福岡のアクロス横浜のジョイナスのような成功例が大きく報道されますが、植物は
 水をふんだんに与えればまず枯れないものです。
  これらには断熱効果はほとんど無く、地球温暖化防止やヒートアイランド現象抑制には
 効かない「金食い虫」です。10年〜20年でトータルすればエネルギーを多く使っているに
 違いありません。
  雨水を溜めれようとすれば投資が嵩みますし、ちょっちゅう潅水するのでは手間が
 かかります。手間も金もエネルギー消費の一つです。義務化されたから設置はするが、
 「維持義務は無いのだから、枯れるに任せておく」というのが今の実情なのです。

雑草に切り替わってしまった例。
 ・昭和天皇は「雑草という植物はありません」と言われたそうですが、乾期に枯れても
  どこからか種が飛んできて再生する。陸のビオトープを形成するのは強い植物の代名詞
  である雑草です。
  見かけもさほど悪くはない。なぜ雑草ではいけないのだろうか?
 ・しかし、実情は、見栄えの良いセダムなどを一旦植えたが、枯れてしまって雑草園に
  なってしまったと言うのが実情です。庭という感じからはほど遠い景色です。

1)八王子:長池ネーチャーセンター管理棟
 ・下の写真は2001,7,1に竣工した屋上緑化の1年後の写真である。自動灌水
  装置が備えてある立派な?屋上緑化であったが、1年でゴーストタウンのように
  なった。しかし、これもまた良しと思いますか?
   ヒメジオン、コニシキソウ、シロザ、メヒシバ、ススキなどが生育している。
   竣工時に、屋上緑化の成功例として日経アーキテクチャの表紙を飾った。        
八王子:長池ネーチャーセンター         撮影2002.7.20

2)川崎:岡本太郎美術館
 モスで被覆した部分は1年後に枯れほとんどが無くなって下地がむき出しになっていた。
 モスは確かに、雨が降らなくても枯れないと言う特徴のある植物であるが、下地が流される
 と弱い。

3)浜名湖花博で 

 屋上緑化したが枯れて下地が 出ている状態。おそらくセダムで 最初被覆したと思われる。この ような例は全国に多い。
 左は最初から雑草で覆うことを 前提に施工した屋上緑化だと思 われる。(循環の庭)
 (ともに2004,8,28撮影)

 まだまだ、横浜市上大岡のビル屋上などの失敗例がたくさんあります。

  雑草が最も生態系を壊さない手段である、捨てたモノではない。米国では日本からススキを輸入
 して街路のオーナメントにしているぐらいである。要は、地球温暖化防止などと環境保護への寄与
 などと無理に背伸びしないで考えな いで、景観の変更、修景と割り切って、庭師の感覚で日本らしい
 演出をすればそれで良いのではないかと思います。
  庭師は芸術家です。地球温暖化防止になるとかならないとか怪しげな効用を振り回す
 必要はないし、行政による設置の義務化などは論外です。

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