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姫小松(ヒメコ松)左写真
この木材は、よく盆栽になっている五葉松とほぼ同じもので、日本の中部より南の方に産するものを五葉松と呼び、北の方に産するものをヒメコ松と呼びます。
正確には多少葉の形が異なるのですが、同じものとして扱っています。
この木は若木は堅く、また非常に割れやすいので、百年近く経った大きな木で、なるべく年輪の詰んだものが良いです。
特に冬目の細かいものが良く、木肌の色はごく薄いピンクかベージュのもので、色の均一のものが軟らかくて彫りやすいです。
“しらた”は、“赤身”との木の色の差が時間が経つとはっきりしてしまいますので、出来るだけ彫ったものに残らないように取り去ったほうが無難です。
また“しらた”は暖かい時期には、水分を含むと黒く黴びてしまうことが多いので、使わないほうが良いです。
単価は割合に安価で、比較的大きな木もあります。
ただ、産地が限られていますので、手に入れにくい地方もあります。
割れが入りやすいので大きな木取りの時には木口を紙を貼るか、直接風が当たらないように気をつけて管理して下さい。
特に濡れた木を乾かすのは大変難しいので乾燥した木を手に入れて下さい。
木曽の桧よりは多少は年輪は荒いですが、年輪の詰んだものは決して桧に負けないくらいの品のある優しい気です。
ただ、時間が経つと桧よりも茶色くなります。
また、松ですから脂が桧よりも多いので仕上げは必ず何かを塗って下さい。
木取り・彫り方
この木の彫りやすさの最大の特徴は、板と木口との彫りやすさがあまり違わないことです。
この為丸彫をする場合に特にお薦めします。
また、木の色も時間が経つと赤黒くなり落ち着きのある色合いになります。
ただ、軟らかいので傷がつきやすく、取り扱いには十分注意して下さい。
特に彫るときは爪を十分に切って傷がつかないようにしてください。
桧と同じで年輪を上手に出せる木取りをすると良いです。
ただ、収縮率が高いので特に板は反ったり割れたりするので気をつけて下さい。
彫り上がってから裏を削って反りを取るようにすると良いです。
針葉樹の中では最も彫りやすい木で繊維も適度に堅く折れやすいので、逆目の時も長い距離が削げたりしないので比較的失敗しないで済みます。
また、脂分があるのでパサつかず刃さえ切れれば横削りも出来ます。
年輪を綺麗に出すには木表を表にすると良いです。ただ、板彫の場合は必ず両端が反り上がりますので頭に入れて彫って下さい。
また、乾燥が悪いと木表の方に割れが入りやすくなるので御注意下さい。
仕上げ方
脂が多いので、時間が経つと脂に埃がついて黒く汚くなりますので、彫り上がった後は必ず洗剤や酸素系の漂白剤で洗ってから良く乾かし、必ずロウや漆、またはニス等を塗って仕上げて下さい。
木が軟らかいので、ウレタンやラッカーを塗ると硬いものに当たると白く傷になりますので軟らかい塗膜の塗料にして下さい。
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