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ミヤマヒタキモドキ   GREATER PEWEE
標高7000〜10000フィ−トのオ−ク松が生える急斜面にかなり普通。熱帯性で大型。他のモリタイランチョウ類やメジロハエトリ類(212ペ−ジ)より大きく、翼に縞がないことで識別される。頭と嘴が大きいことで類似するナキヒタキモドキは、オリ−ブ色の側面に白い縦筋模様が常にある。本種の方が側面や胸の灰色味が強く、下嘴が黄色い。冠羽が少しあるため頭の形が他のモリタイランチョウ類と異なる。尾を少し動かすことも他のモリタイランチョウ類とは異なる。鳴声は、悲しげな笛のような声で、ホセイマリィア(ho-say mari-a) 。

モリタイランチョウ     EASTERN WOOD-PEWEE
落葉樹林や雑木林に普通。ツキヒメハエトリ(210ペ−ジ)に比較して下嘴が明色で、翼の縞が目立ち、頭と背面が対照的でないことで識別される。メジロハエトリ属の鳥(212ペ−ジ)に比較して、目の周りに輪がないこと(212ペ−ジのメジロハエトリを参照)、脚がさらに短いこと、尾がさらにV字形なこと、翼がさらに長いこと(翼が尾の半分ちかくまでのびる)で、識別される。モリタイランチョウ類は、ふつう尾を上下に動かさない。ツキヒメハエトリの秋の幼鳥には、翼に黄褐色の縞があるが、胸はレモン色。囀りは、悲しげな笛のような声で、ピ−ウ−ウィ−、ピ−ウ−(pee-oo-wee, pee-oo)(毎分6〜11回)。夜明けの囀り(毎分、25〜33回)には、3番目の鳴声、ピ−ウィッディ(pee-widdi) も入る。

ニシモリタイランチョウ  WESTERN WOOD-PEWEE
落葉樹や針葉樹の森林や小川ちかくの背の高い木々に普通。囀り以外では、モリタイランチョウとの野外識別は殆ど困難。側面、胸、下嘴、翼下面が、本種の方が暗色気味。鼻にかかった囀り(毎分9〜12回)は、下がり調子の口蓋振動音で、モリタイランチョウとは全く異なり、ときには秋の渡りの時に発することさえある。

ナキヒタイモドキ             OLIVE-SIDED FLYCATCHER
北方の針葉樹林に、かなり普通。アスペン、カバノキ、カエデ、あるいはユ−カリの木々の所では局地的。ツキヒメハエトリ(210ペ−ジ)に似るが、頭と嘴がずっと大きく、尾がさらに短い。白い咽と筋模様の胸が暗いオリ−ブ色の側面と対照的。翼の下の白いふさが、しばしば突きでる。枯れた枝先に止まり、同じところに戻る習性がある。囀りは、旋律的な笛のような大声で、ホィッスリィビィァズ (whip-three-beers) 。毎分6〜10回。鳴声は、ピッピッピッ(pip-pip-pip) 。

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●ヒバリ類 (LARKS)(ヒバリ科)は、草が散在していたり短い草が生える大平原に棲息する。嘴はほっそりしていて、ふつう歩く。木や潅木に止まることはめったにない。突然に飛び立ったときは地面に戻る。地上高く飛びながら囀る。繁殖期以外はまとまりのない群れをつくる。虫や小さな種子を食う。地上に営巣し、卵は3〜5個。

ヒバリ   EURASIAN SKYLARK
アリューシャン列島に偶然現われることがある。ブリティッシュコロンビア州、バンク−バ−島に輸入された。嘴が細いことでヒメドリ類と、尾が短く体が太っていることでタヒバリ類と、胸に筋模様があることでハマヒバリと識別される。軽やかな長い囀りは、甘ったるく水笛のようある。

ハマヒバリ                  HORNED LARK
大平原や海辺や他の開けたところに普通。成鳥は、黒い胸模様と顔模様で識別される。幼鳥はこれらの模様が成鳥ほど目立たない。ふつう低く飛び、やや波状飛行である。飛翔時は、尾羽が黒いことに注目。冬場は、肥料が新たにまかれた畑で餌を採る。空高く舞い上がり、高音で弱々しい声を何回も繰り返し囀る(毎分9〜13回)。冬場は、はっきりしないチリンチリンというような声で鳴く。

●ツバメ類(SWALLOWS)(ツバメ科)は、翼が長く尖っていて、殆どの種は尾がV字形か深く二股に分かれている。全種、力強く優雅に飛ぶ。脚と嘴は短いが、飛んでいる虫を捕獲するために口が大きい。ふつう電線に止まる。しばしば大きな混群で見られる。多くはコロニ−で営巣する。卵は4〜7個で、白いか、または斑点がある。

ツバメ   BARN SWALLOW
農場ちかくで普通。そこで、納屋や他の建物の梁の上に泥の巣を作る。ふつうに見られるツバメで尾が深く二股に分かれているのは本種のみ。下面が錆色の他のツバメは腰がオレンジ色。ぺちゃくちゃ喋るように長く囀る。

サンショクツバメ                CLIFF SWALLOW
地域によっては普通。オレンジ色の腰、四角い尾、ムラサキツバメのような幅広い翼、および黄褐色の額に注目。他のツバメに比べ、上空を舞うことが多い。断崖、ダム、橋などの安全な所や、軒下に、円筒形の巣を作る。鳴声は音楽的な一声。ソノグラムは下図。

セスジツバメ                  CAVE SWALLOW
夏場、ニュ−メキシコ州カ−ルスバ−ト・キャバ−ンズ地域と、南中央テキサスに、非常に局地的に棲息する。黄褐色の咽、半透明の翼で、サンショクツバメと識別される。洞窟や暗渠に営巣する。

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スミレミドリツバメ                VIOLET-GREEN SWALLOW
山地に普通で、都市では局地的。脇腹にある大きな白い部分が、尾の上で殆どくっつきそうになっていることが最高の識別点。成鳥は、ミドリツバメとムナジロアマツバメ(184ペ−ジ)とのみ見間違う可能性がある。ミドリツバメに比べて、羽撃は素早く、滑空することは少なく、尾は短い。翼は半透明。若鳥は、上面が茶色で、目のあたりがはっきりしない。ぺちゃくちゃ喋るように速く囀る。

ミドリツバメ         TREE SWALLOW
特に水辺の近くで、木穴や巣箱に営巣する普通種。東部で普通に見られるツバメのなかで背面が緑色なのは本種のみ。秋や冬は、背面が茶色の若鳥をオビナシショウドウツバメやショウドウツバメと見間違う可能性があるが、本種は、脇腹の白が少し尾の上にのびていて、咽が常に白く、胸の帯の輪郭がはっきりしていない。秋には、何千羽もの群れが大西洋岸に集結する。寒い天気のときはヤマモモの実を食べる。囀りは水笛のような分離した声。フロリダに偶然現われることがあるバハマツバメ(Bahama Swallow, L5.5") は、類似するが、ツバメ(218ペ−ジ)のように尾が二股に分かれている。(電線上の鳥の図(右上)を参照。)

ショウドウツバメ            BANK SWALLOW
川辺の険しい土手や砂利採取場ちかくに、地域によっては普通。茶色の狭い胸帯が白い咽と対照的なことで、他の全てのツバメと識別される。土手に穴を掘ってコロニ−で営巣する。鳴声は音楽的でなく低いうなり声。

オビナシショウドウツバメ         NORTHERN ROUGH-WINGED SWALLOW
特に水辺の近くで、かなり普通。背面と咽と胸が茶色であることで、ムラサキツバメ以外の全てのツバメと識別される。ムラサキツバメは、格段に大きく、背面と頭にうっすらと紫がかった部分がある。巣は、土手に掘った穴や高速道路橋の小さな排水管に、ふつう単独で、作る。鳴声はショウドウツバメに似るが、習熟すれば識別可能。

ムラサキツバメ             PURPLE SWALLOW
部屋数の多い特別な巣箱や瓢箪形の広口瓶が備えた場所で局地的に普通。全体が暗色なのは北米産のツバメの中で本種のみ。雌と若鳥と1年目の雄は、腹が淡色で、小型のツバメ類と混同する可能性がある。頭と翼先に虹色に輝く部分があることに注目。翼の幅が広く、上空を滑空することが多いことにも注目。囀りと鳴声は、よどみなく断続的な低く水笛のような声で、特徴的。

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●カケス類、カササギ類、カラス類(JAYS, MAGPIES, AND CROWS)(カラス科)は、中型から大型の鳥で、群生する。雑食性で嘴はがっしりしている。カケス類とカササギ類は、尾は長く丸みがある。翼は短く丸みがあり、尾の基部に届くに過ぎない。カラス類やワタリガラス類の翼は長く丸みがあり、殆ど尾の先までのびている。雌雄は類似。営巣期に、しばしば小型の鳥にののしられ追いかけられる。囀りは貧弱で、殆どはしわがれ声。卵は3〜6個(カササギ類は5〜9個)で、色や斑点がある。

アオカケス  BLUE JAY
オ−クや松の森で普通。フロリダ中央と極北部を除いて、東部に棲息するカケスは本種のみ。尾と翼に白がある翼の青いカケスは本種のみ。どの羽毛でも冠羽が目立つ。5〜50羽のまとまりのない群れで、昼間、渡る。ふつうの鳴声は、やかましいジェイジェイ (jay, jay) 。毎分10〜20対。

ステラ−カケス         STELLER'S JAY
ロッキー山脈やその西で普通。冠羽がある。針葉樹林を好む。暗色の冠羽は、いつもある。鳴声は、低く変化に富むしわがれ声。しばしば3連続声。アオカケス同様、タカの声のまねがうまい。

アメリカカケス            SCRUB JAY
オ−ク潅木林で地域によっては普通。隠れるのがうまい。冠がなく、咽が白く青い線で縁取られていることが、最高の識別点。青色の頭がオリ−ブ灰色の背面と極めて対照的なことも、他のカケスとの識別点。短距離を飛び、最後の一羽撃で滑空する。鳴声はステラ−カケスに似るが、高く、一声あるいは二声であることが多い。

メキシコカケス                   GRAY-BREASTED JAY
標高2000〜8000フィ−トのオ−クあるいはオ−クパインの森林に普通。色褪せたアメリカカケスのように見え、顔は暗色で、咽と胸は一様に灰色。他のカケスよりしわがれていない鳴声は、不明瞭で上がり調子。しばしば繰り返す。

マツカケス                   PINYON JAY
尾が短く、飛翔や習性はカラスに似る。湿気のない地域に普通。マツやビャクシンに営巣し、ヤマヨモギ潅木密生地まわりの地上でもしばしば見られる。冬場、大群がきまぐれに農場をさまよう。体が一様に暗青灰色で、尾が短いことで、他のカケスと識別される。ムジルリツグミ(250ペ−ジ)に類似。飛翔時に高くニャ−ニャ−鳴く。止まっているときは、クェ−クェ−クェ−(queh queh queh)。

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カナダカケス    GRAY JAY
北方針葉樹林で地域によっては普通。伐採野営地で人になれるようになってきた。成鳥は頭と襟首の白黒模様で識別され、ハイイロハシボソガラスのような翼と尾の白黒模様はない。アオカケス(222ペ−ジ)が上空を飛んでいると青い翼が空に対して灰色に見えることがあるので、本種と間違えることがある。黒みがかった幼鳥は、丸みがある短い翼、丸みがある長い尾、および冠羽がないことで識別される。鳴声は、笛のようなホィ−ウ− (wheeoo) 。他のカケスのような色々な声もだす。

ミドリカケス                   GREEN JAY
西はテキサス州ラレドまでのリオグランデ低地に沿った森林域に局地的だが、普通。この地域ではふつうは他のカケスはいない。輝くような緑の体と、金色の外側の尾羽で、間違えることはない。カケスのような色々な声をだすが、特に、長い一声とそれに続く三声を発する。毎分10〜14回。

チャイロカケス                BROWN JAY
稀。臆病。リオグランデ低地に沿った地域に局地的に棲息する。大型で、体色が茶色で模様がないことで、識別される。幼鳥は嘴が黄色い。

カササギ                      BLACK-BILLED MAGPIE
潅木密生地や林が点在するあたりの開けた郊外に普通。潅木密生地や林に大きな巣をつくる。流れるような長い尾と翼の白い部分が特徴。北米産の鳥のなかで尾が体より長いのは、本種とエンビタイランチョウとズグロエンビタイランチョウ(204ペ−ジ)のみ。棲息域はキバシカササギと重ならない。冬場は、きまぐれにさまよう。鳴声は、上がり調子の哀れっぽい鼻声、あるいは一連のやかましく耳ざわりな速い調子の声。

キバシカササギ                 YELLOW-BILLED MAGPIE
カリフォルニア渓谷や丘の近くの農耕地帯で普通。典型的なカササギの姿と黄色い嘴で、どの羽毛でも簡単に識別される。鳴声は、カササギに似る。

ハイイロホシガラス              CLARK'S NUTCRACKER
地域によっては森林限界ちかくの針葉樹で普通。翼と尾にある閃光のような白と一様に灰色の体は、尾を短くしたマネシツグミ(240ペ−ジ)のように見えるが、マネシツグミは高地では見られない。鋭く尖った長い嘴と白い顔も識別点。飛翔と通常の姿はカラスに似る。郊外の低地をさまようこともある。鳴声は、こわばったような耳ざわりな声で、クルアアア (kr-a-a-a) 。

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●ワタリガラス類とカラス類 (RAVENS AND CROWS) は、大型で、群れをつくる。識別点は、一様に黒い体色、カアカアあるいはガ−ガ−という鳴声、開けた郊外を好むこと。餌を採るときは見張りをおく。跳ねるよりむしろ歩く。共同ねぐらへの往復のとき、長い列をなして飛ぶ。

ワタリガラス        COMMON RAVEN
極北や西部の特に大森林ちかくで普通。アパラチア山脈では局地的に棲息する。タカおよびこのペ−ジの鳥とのみ見間違う可能性がある。太い嘴と、くさび形の尾が識別点。カラスに比べて、羽撃かずに上空を滑空することが多く、また、腐肉を食うことが多い。鳴声は、低くしわがれたガ−ガ−声。

シロエリガラス              CHIHUAHUAN RAVEN
メキシコ国境ちかくの湿気のない開けた農耕地に普通。白い首はめったに見えない。幅の狭い地域で棲息域がアメリカガラスと重なるが、そこでの識別は声に頼るしかない。飛翔時は上空を滑空することが多く、尾はややくさび形。ガ−ガ−という鳴声はワタリガラスより高音。

アメリカガラス                    AMERICAN CROW
良く知られた種で、簡単に識別される。東部では普通。西部では、湿気のないところ以外では局地的。絶え間なく羽撃くことで、遠くからでもタカとは識別される。強い上昇気流にのっているときや、下降時以外は、2〜3秒以上滑空することはめったにない。カタアカノスリ(74ペ−ジ)より僅かに小さい。鳴声は、本種特有のカゥ (caw)。

ヒメコバシガラス  NORTHWESTERN CROW
波打ち際ちかくで普通。アメリカガラスよりやや小さく、ふつう鳴声で識別できる。典型的な鳴声は、アメリカガラスより低く、ややしわがれている。農耕地で時々餌を採るが、海岸線でゴミあさりをしているときのほうが簡単に識別される。ワシントン州の北西部にいる鳥の殆どは混血。

ウオガラス               FISH CROW
地域によっては普通。海岸でゴミをあさる。内陸部では、アメリカガラスと一緒に餌を採る。アメリカガラスに比べ、やや小さく、嘴がほっそりしている。最高の識別点は声で、短く鼻にかかったカァ(car) だが、アメリカガラスの若鳥が発するカゥ(caw) と混同することがある。さらに特有のク−ク− (cuh-cuh)という声もだす。メキシコガラス (Mexican Crow, L14.5") は、秋から冬にかけてテキサス州ブラウンズビルのゴミ捨て場に群れで飛来する。カエルのようなグラァァ (gurrr)という声によって識別される。
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