○ 窒素およびりんの負荷発生源と削減対策
  ( 出典 ; 本橋敬之助 「 いんば沼 《第30号》 」 財団法人 印旛沼環境基金 平成21年5月31日発行 )

 ここ数年、いんば沼流域における窒素およびりんの負荷発生源として、常にワースト3の中に名を連ねているのは、窒素については畑、市街地等、合併( あるいは単独 )処理浄化槽、りんは合併処理浄化槽、単独処理浄化槽、市街地等であるが、これらの中で発生負荷削減の具体策としては、畑については減肥化、そして合併処理浄化槽および既存の単独処理浄化槽( 新規の設置は平成13年以降法律で禁止 )については、流域住民の意識の変革で容易に対処できる窒素およびりんの除去が可能な高度型合併処理浄化槽への変換である。 例えば、農家が主体となって行う減農薬・減肥料は、流域住民が農産物の容姿にとらわれず、積極的な地産池消によって可能になる。 また、浄化槽の変換については自治体の補助制度がかなり充実してきているので、関係窓口に出向くことによって実現可能である。
 しかし、これらに対して、降雨に伴って発生・流出する市街地等からの窒素およびりんの削減対策については、これからの一大課題であると同時に、今後、誰しもが真剣に対峙しなければならない重要な問題でもある。 実際、この問題が顕在化してきたのは、比較的最近のことである。 要するに流域人口の急激な増加にともなう都市化によって引き起こされ、そして今日のような深刻な問題に発展したといえる。 現在、この対策としては、路面の清掃、透水性道路の整備など雨水の地下浸透の推進、雨水貯留施設の設置などが考えられているものの、結局は、この問題の歴史が浅いため、まだ暗中模索の段階にあるといえる。
 とはいえ、この問題に流域住民が挙って手をこまねいているゆとりはない。 とりあえず、今,流域住民の一人一人が考えられ、容易に実践できる即効的な対策としては、自分たちの住まいの庭はもとより、庭先の側溝や道路の清掃、一般市民団体が行っている公園などの公共施設の清掃活動に積極的に参加、要するに路面や地表面などに堆積した汚れの物質を清掃することである。 この効果については、路面堆積負荷の90%を清掃で除去した場合、雨天時のピーク流出負荷(BOD)の約8〜9割を削減できるという調査結果がある。
 かって地域のあちこちの街角では老若男女を問わず、朝早くから掃除する姿を見かけたものである。 今、考えてみると、当時の人たちは誰に教わることなく、環境に優しいことをしていたものだとつくづく感じる。 これからでも遅くない、現在を生きる私たちも朝早くとは言わないものの、路面の清掃などを通じて、多くの人々と接し、いろいろなことを学び、環境の美化に繋げていく、これこそ、まさに多石多鳥(?)といえるのでは・・・・・。と思う。



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