1999.5.2〜4 剣山〜天狗塚縦走 二人
05/02
初めての剣山系の縦走を行うことにした。
計画は1日目に剣山〜丸石又は白髪避難小屋、2日目にお亀岩避難小屋に宿泊し、3日目に三嶺まで引返し名頃へ下山するコースとし、妻と車2台を使用。
1台は名頃林道へ置き、もう1台で見の越へ向うことにする。
出発前にザッ
クの重さを計量すると17Kg、13Kgとなっており途中丸石は水がないため3〜4Kg増加する予定である。
2台の車で揃って出発し小島峠経由で名頃林道へ入り、三嶺登山口に着くとすでに周辺は車で一杯。
少し下がった所にエスクードを駐車しビビオで見の越へ向う。
見の越は既に満車で第2駐車場へ引返し、コンクリートの上で朝食を取
り身支度を整え遊歩道目指して登り始める。
振返るとR438が遥か上の方に見え大部高度を損した気持となる。
まもなく上に人声が聞えはじめ遊歩道に出、西島目指して進む。
駐車場が一杯であったように遊歩道も行交う人が多く連続で挨拶を交しながら進む。
途中で前後して野鳥を観察しながら歩いていた人が「コマドリ」がいると教えてくれた。
首回りが薄赤く、かわいいつがいが少し上で岩に止っている。
その人もコマドリを発見したのは初めてのことだそうである。
西島を通過するころにKUWVのパーティが下山して来るのとすれ違う。
後でお亀のノートを見れば新人歓迎山行であったようである。
頂上までは人が多く登り降りしておりその中に混ざってゆっくり進む。
少し雲が出始めたが視界は良く頂上では標識の前で記念写真の順番待ちの様子である。
中には韓国人のグループもいたようである。
写真を取っただけで素通りしジロウギュ巻道へ入り、ペットボトルに水を万タンにする。
二人で計8リッター補給し丸石へ向う。
巻道あたりで三嶺方面からの縦走者とすれ違う。
中には女性単独行者もいた。
丸石頂上では外国人(国籍不明)二人を含む3名が昼食を取っており、その横で簡単に昼食をとる。
時間的には6時迄には白髪避難小屋へ着けると判断し白髪へ向けて出発する。
すぐに丸石避難小屋を通過し、その先で奥かずら橋から登ってきて白髪へ向う単独行者と出会い挨拶を交す。

ほどなく伊勢の岩屋への巻道へ入るが、ジェットコースターのように小刻みに上下を繰返しながら進み稜線へ戻る。
これでは高の瀬へ上がった方が楽かと思ったが後から話を聞くとブッシュがひどくどっちもどっちのようである。
地図ではあと三つほどピークをすぎれば小屋へ着くと確認し、稜線歩きを続け無事避難小屋へほぼ予定時間で到着する。
中には先客が8人ほどいて場所を詰めてもらい中央に陣取る。
外にはテントが5張りほど張っている。
高知大WVOB、香川県庁職員と少し話をし20時過ぎにシュラフへ入る。
夜中に目を覚すと外は月光で明るく星がほとんど見えないような状況である。例によって眠れない夜を過す。
05/03
朝3時過ぎより剣へ向う人たちが起き始め、4時過ぎには高知大OBが空身で三嶺へピストンに出かけた。
今日はお亀までの4〜5時間コースのためゆっくり起きだし昼食を取り始めると三嶺へ行った人が帰って来た。
三嶺小屋も人で一杯だったそうである。
大晦日の三嶺小屋でのOB会に是非来て下さいとの招待を受け分れて三嶺へ向う。
今日は一昨年夏に通ったルートを三嶺へ向かう。
一昨年は雨で視界が効かず途中バテてはっきりと覚えていないが、今日は晴天でこれから向かう三嶺がくっきりと浮かび、振り返れば昨日歩いた
剣山からの稜線が長く続いている。
最後の鎖場の急登を終われば三嶺頂上である。
頂上へ付く直前から南風が強くなり、頂上では3月と同様にじっと立って居れないような強風である。
何名か頂上にいたが皆コメツツジの陰に隠れている。我々もすぐにお亀岩目指して出発する。
途中でアクシデントが発生。女房のコンタクトレンズが行方不明となる。
過去に2回ほど落としたことがあるが幸い無事見つけることが出来たが今回は笹原のためしばらくは探したが結局あきらめることにした。
西熊の陰に入れば稜線に遮られ風が当たらなくなる。
12時ちょうどに無人のお亀岩避難小屋へ到着する。
すぐに掃除を行い、水場へ向かい汗で汚れた体を拭き、Tシャツも水洗いする。
小屋へ戻り昼食を取り天狗塚へピストンする。
いざり峠からは強風で、ここでも、頂上でも登山者が物陰に隠れている。
前回も1時間でピストンできたが今回もちょうど1時間である。
体力が落ちていないことだと安心する。
途中枯れ木の少し集めストーブでゴミを燃やす燃料とする。
小屋へ帰れば白い犬2匹が猛烈に吠えてきた。
飼い主は髭面・長髪の無言の単独行者である。
そのまま小屋でぶらぶらしているうちに窓から見えていた西熊山・白髪山共にガスがかかり見えなくなってきた。
天候悪化の兆候である。夕方からは窓ガラスに水滴が着きだした。
夕食後ストーブの脇で徳島の単独行者の人といろいろ話をした。
昨日は一の森から登りジロウギュ頂上でテント泊、後は綱付森から矢筈経由で京柱峠までの予定とか、ストーブの話、宇宙の話、インドの話、オーストラリア人の奥さんの話等々。
最初は喋らないのかと思っていたらとうとうと喋りだした。
身なりからは想像できない博学の持ち主である。
20時過ぎにお開きにしシュラフへはいる。
05/04
朝から強風と叩き付けるような雨でシュラフから首だけ出していた。
食料もなくもう一泊は困難な状況の所に、8時過ぎに三嶺より1名小屋へ到着。
これから久保へ下山とのこと。
これに刺激されてやっと踏ん切りがつき4時間の下山を決意する。
三嶺での昼食を除き食料を平らげ雨の中をお亀のコルへ登ると強風というより突風で立って居れなくすぐに倒され、起きあがろうとしてもますます吹き飛ばされる様子となる。
過去に3月の仙丈の雪の斜面での経験よりもっと強い風である。
二〇メーター先に風の遮蔽物があるがなかなか辿り付けずに女房と手を繋いでも二人が飛ばされる始末である。
とうとう女房は這って進みだした。
辛うじて風の弱いところへ達し、ザックカバーを仕舞い歩き出す。
昨日の経験からあとは2箇所のコルと三嶺頂上が危ないが後は風が稜線に遮られるので大丈夫と判断し進む。
最初に凄い経験をしたせいか順調に歩き2時間弱で無人の三嶺小屋へ到着し、コーヒーとパンでの簡単な昼食をとり下山にかかる。
稜線直下で70l位のザックを持った単独行者とすれ違う。
剣より縦走してくる人と落ち合うとのこと。
無事ドッキング出来ることを祈りながら先へ進む。
樹林帯へはいると風の影響は皆無であとは雨だけ。
登山道はまるで沢の状況であり、途中の沢も増水し至るところに滝が出現している。
無事車まで辿り付きラジオニュースを聞くと日本海を低気圧が通過中で四国には大雨波浪強風洪水注意報が出ている。
翌日の新聞では土讃線が大雨の為4時間ほど不通となっていたとのことであった。
なんと無茶なことをしたものか。
後は見の越へ戻り車を拾い、屋根付き駐車場で荷物を整理する。
さすがに見の越は観光客が少ない。
帰途の途中はライトを点灯しながら霧の中を岩戸温泉へ向かい汗を流し帰宅する。
初めての縦走であったがいろいろハプニングがあったおもしろい山行であった。