2002.4.27     壁岩峠     二人


壁岩峠。
剱山道と道標があるという、徳島・美郷村と神山町境にある峠。
道標の現物を一度見てみたいと向かう。

山川町よりR193を倉羅峠目指す。
峠の手前よりコンクリート舗装の林道倉羅月野線へ入る。
しばらく走ると杉林の中右手が峠への山道、左手へはコンクリートの吉井の地蔵堂へ下る道と交わる。
ここで車を降り杉林の中の斜面をだらだら上ると尾根へ上がる。

道幅一間程の立派な尾根道、これが剱山道である。
両脇の木々は新緑に染まりつつあり、聞こえるのは鳥の囀りだけ。
しばらく落ち葉を踏みしめながら歩くとやがて分岐点へ。
ここに根元が折れた石造りの道標が横たわっている。
刀が交差したマークの下に「右剱山??七里半程」(??が判読出来ない)「左上山(神山)道」と刻まれている。

昔は、先達に導かれた白装束の信者達が大勢歩いた道なのだろうか?
ここには、白いブリキ板に「壁岩峠」「雁又権現」「焼山寺」と手書きの標識がぶら下がっている。

今回は時間が無いので「十二番札所 焼山寺」へ参るのは諦め、先ず壁岩峠へ向かう。
雁又権現の右手(美郷側)を巻きしばらく歩くと、静かな峠へ出る。
杉木立の中に、地蔵尊も庚申塚も何も無い先ほどの分岐と比較していかにも殺風景な峠。
昔もこうであったのだろうか?

ここから、今度は尾根の左手(神山側)を巻きながら壁岩を目指す。
やがて、木立の中に高さ数m幅10mほどの岩壁の下に出る。
岩肌に生えているツツジはもう花びらを落としている。
山仕事の人以外には歩いていないようで途中何箇所か崩れている。

峠へ引き返し、雁又権現へ登り返す。
急斜面を木に捉まりながら少し登ると標高899mの雁又権現の跡地へ出る。
立派な石垣が築かれているが、建造物は無く巨岩のみ残っている。
昔は大勢お参りに歩いていたのだろう。
石造りの立派な参道には落ち葉が積もりかろうじて道があったのだと解る程度である。

分岐点へ下り、来た道を引き返し帰途に着く。
この峠もやがて人々から忘れ去られるのは時間の問題ではなかろうか?


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