2002.6.22 笹峠 二人
笹峠。
といってもアリラン峠のことではない。
25000地形図「雲草山」上の木沢村出羽と上那賀町東尾を結ぶ海抜825mの峠。
ここも、いつしか人の往来がなくなった峠。但し、『神領ユリ』の頃は例外。
というわけで『神領ユリ』
の、のんびり者がまだ残っていないか?と訪ねる。
でも、距離があるので天女花鑑賞で樫戸丸へ上がり、ついでに寄る計画を22日実行した。
川成口より急斜面を上がり、朝露に塗れている天女花と出会い車へ戻る。
スーパー林道から雨乞の滝見物のため坂州木頭川方面への途中の滝壺へ降り、吸い込まれそうな深い緑色の水で顔を洗い県道へ下る。
と工事中の通行止めで10分の差で40分待ち。日頃の行いの・・・
沢谷から木沢村役場方面へ下り、大美谷川沿いに出羽・農村レストランを目指す。
出羽へ近づくと周りには田植えが終わった棚田が一杯。

レストラン駐車場へ車を置かして頂き様子を確認する。
『神領ユリ』は少し前で終わり、今はあぜ道にはヤマアジサイとのこと。
来年は、人は多いだろうが『神領ユリ』だけで計画を組もう。
峠への路はやはり人があまり歩いていないので徐々に荒れてきている。
途中の沢に掛かる木製の端はことごとく朽ちていた。
また、路脇には、松や杉の3〜5年生の幼木が生え始めている。踏みつける人がいないので伸びているのだろう。

ヤマアジサイに導かれながら約1時間で掘り割りの笹峠へ着く。両側共に杉林で展望は零。
昼食を摂り、東尾側へ下り不動明王のお堂を訪ねることにする。
手入れのされた人工林を下ると木々越しに集落が見え始め、民家の裏へ飛び出す。
少し下には舗装された路が見え、五軒の民家が見えている。
お堂の場所を聞こうと下って行くが人影が見えない。
振り返ると通り過ぎた民家の庭先に人影。登り返し話を伺う。
大正生まれの老婆で「東尾で生活しているのは老婆一人」「土佐から十六里の所で生まれ育ち、ここへ嫁いできた」
「下の家は盆正月に、200m程離れた隣は時々草抜きに帰ってくる」「火曜日には下から車で物を売りに来てくれる」
「一つ違いの弟と竜峠へ上がったが2時間近く掛かり、弟は二度と行かないと言っていた」
「今では、誰も手入れしないのでお堂は荒れている」
「『神領ユリ』の花の頃は大勢見に来て賑やかだった」「でも、年々『神領ユリ』が少なくなってきている」等訥々と話してくれた。
最後に庭先からお堂への路を教わり別れたが、いくら慣れ住んだ家とはいえ80近い老婆の一人暮らしはやるせないものが有ろうと勝手に想像し胸が締め付けらる想いがした。
不動明王のお堂に立
ち寄り、勝手に上がり込み畳の間を箒で掃かしてもらい峠へ引き返す。
途中の峠道には、上がるときは気が付かなかったが花を落とした『神領ユリ』が道上に点在していた。
木沢・上那賀共に『神領ユリ』の保存のため増殖とか、盗掘防止看板を設置する等必死?の取り組みが伺えたが、帰ってネットを開いてみると一鉢2000円との広告。
許されるのだろうか?
車へ戻り、時間もないのでコサデ峠へは車で寄ることにし、当山方面へ走り直ぐに林道沿いの峠へ着く。
ここは、二体の地蔵尊が前後ろ並んで祀られ、後ろの地蔵尊には「文永十一年」と刻まれている。
下を見れば大美谷ダムの青い水面が見えている。
定例の四季美谷温泉へ立ち寄り、三郷までの一時間半対向車が四台だけだが、蛍が無数に乱舞するR193を走り帰宅する。
総走行距離275q、17時間に及ぶお遊びでした。