1、樹木医とは? その役割
樹木医とはその名の通り「樹木のお医者さん」です。
1991年に樹勢回復事業を提案していた日本緑化センターと元林野庁が協議・検討を重ねて
「樹木医認定制度」を発足し、その後この制度により認定された樹木医が全国で活躍して
高い評価を受け、極めて公益性の高い制度である事が広く認識される事となり、1995年に
農林水産大臣が正式に認める事業となり国家資格になりました。
業務の内容は新聞や地方ニュースなどで時折見られるような衰弱した古木の調査・診断、
巨樹の幹に開いた空洞の外科手術や周辺土壌の入れ替えのような大掛かりな治療作業を
想像されるかもしれませんが、実際には樹木医の名前からイメージされるこの様な作業ばかり
ではなく、長期的な樹勢回復計画の作成や後継樹の育成、樹木保護に関する知識の普及や
指導、啓蒙活動、後継者の育成などのハード、ソフトの両面を要求されます。
また、大抵の場合は各分野の専門家チームにより総合的な調査、診断、治療作業が
行われるので、そのような時にチームリーダーとして計画全体の指導的役割を担えるような
資質が必要となります。
樹木医となる人にはこれらに対応できる高度な知識と技術、そして状況に応じて適切に
対処できる応用技術が要求されるのです。
2、応募資格
樹木の保護、樹勢回復、治療などに関する研究や実務の経験が7年以上ある者。
具体的には
@大学及び研究所の教職員、研究員(林学、農学、造園学、
園芸学など)
A国、地方公共団体の農林・緑化関係職員
B農林業、緑化関係の公益法人・会社の役職員
C農林高等学校、専門学校の教職員
D造園業、植木生産業、農業、林業などを営む者
EこれらのOB
等です。
*@学歴は問わない。
*A大学・短大・農林高校などでの就学期間は業務経歴には
含まれません。
*B大学院での研究期間は業務経験年数に含まれます。
*C本業の上では樹木医にふさわしい仕事とは関係がなく
ても、十分な知識・資格を持ちボランティア等で樹木
診断や保護活動を行っていて、その内容が地方公共
団体等でも十分認めるものであれば、業務経験がある
と認められる場合があります。
但し、次のいずれかに該当する方は応募する事が出来ません。
イ、禁治産者または準禁治産者
ロ、禁固以上の刑に処せられて、その執行を終わり、
または執行を受ける事がなくなった日から
起算して2年を経過しない者
ハ、公務員で懲戒免職の処分を受け、その処分を受けた
日から起算して2年を経過しない者
ニ、樹木医の登録を取り消され、その取り消しの日から
起算して2年を経過しない者
3、応募の手続き
応募書類の受付期間は5月中旬から6月末頃までです。
・募集案内の請求方法
@返信用の封筒(240×332m/m)に200円切手を貼って、
表に自分の住所・氏名を記入する。
A資料代として200円切手を用意する。
B上の2つを送信用の封筒に入れて郵送する。
「〒107-0052 東京都港区赤坂1丁目9番13号
三会堂ビル2階
財団法人 日本緑化センター
樹木医係」
詳しくは03-3585-3563に電話して、テープによる案内を聞いて下さい。
4、樹木医研修受講者選抜試験(第一次審査)
これは樹木医研修受講者80名を選抜するために行われるもので、樹木医に必要な知識と
技術をどの程度有してるかを審査する為に筆記試験と業績審査が行われます。筆記試験は
8月20日頃に全国数箇所の会場において行われます。選択式及び論述式の出題で、選択式の
問題は主に樹木医研修科目の中から出題されます。
業績審査は応募の際に提出した樹木医研修申込書及び職務経歴証明書によって行われます。
5、樹木医研修会(第二次審査)
選抜試験に合格した者は毎年10月に茨城県つくば市で行われる2週間ほどの樹木医研修会に
参加しなければなりません。この研修会では樹木の保護制度や樹木生理の基礎などの14科目の
講義と一部科目の実習が行われ、各科目ごとに小試験が在り、樹木医として認定されるには
この小試験で一定以上の成績を得る必要があります。また、面接試験も行われます。
研修会での成績は11月中旬に行われる樹木医審査委員会で検討され、その年の登録者が決定
されます。
| 科目 | 講義 | 実習 | 小試験 | |
| @ | 樹木の保護制度 | ○ | ○ | |
| A | 樹木生理の基礎 | ○ | ○ | |
| B | 樹林生態の基礎 | ○ | ○ | |
| C | 病害の診断と防除 | ○ | ○ | ○ |
| D | 材質腐朽の診断と対策 | ○ | ○ | ○ |
| E | 虫害の診断と防除 | ○ | ○ | ○ |
| F | 獣害の診断と防除 | ○ | ○ | |
| G | 気象害の診断と対策 | ○ | ○ | |
| H | 大気汚染害の診断と対策 | ○ | ○ | |
| I | 土壌障害の診断と対策 | ○ | ○ | ○ |
| J | 幹の外科手術 | ○ | ○ | ○ |
| K | 根の外科手術と発根促進 | ○ | ○ | |
| L | 後継樹の保護育成と遺伝子保存 | ○ | ○ | |
| M | 総合診断 | ○ | ○ | ○ |
(一部変更となる場合があります。)
【 6、樹木医の資格を取得するまでの流れ 】
| 樹木医の応募資格者 | 樹木医の保護、樹勢回復、治療に関する業務経験が7年以上ある事。 |
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| 公 募 | 応募にあたって、樹木医研修申込書と職務経歴証明書を提出。 |
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| 第一次審査 | 80名の樹木医研修受講者を選抜するために、樹木医に必要な知識、技術について行う筆記試験と、業績審査。 |
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| 第 二 次 審 査 | 研 修 | 研修は14日間程度で、講義及び実習を行う。 全科目に筆記試験がある。 |
| 面 接 | 樹木医としての適正などを判定するため、研修終了後に行う。 | |
| 資 格 審 査 | 樹木医審査委員会による審査を行い、合格者を決定する。 |
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| 合格者の発表 |
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| 登 録 |