第十二回ご隠居横丁句会

二〇〇六年二月十六日(木)午後七時開会 銀座「くはら」

 第十二回句会を右記日時、場所で開催しました。

 兼題は「寒梅」「目刺」「雪の果て」(名残雪など)=青軸出題

 参加者は荒谷黄昏さん、大場擬宝珠さん、吉田鉄井さん、井上青軸の四人。

 

 互選の記録と選評が紛失したので、提出句一覧だけをお送りします。


 

提出句一覧


黄昏
 ・寒梅や王羲之の筆時空越え

 ・港町地酒に寄り添ふ目刺かな

 ・同窓の昔語りに目刺かな

 ・独り居のつれづれほどく目刺かな

 ・定年や懐旧の日に名残雪


擬宝珠

 ・寒梅やポップコーンのはぜ始め

 ・遠出した今日の夕餉に目刺焼く

 ・慣れた友慣れた教室名残り雪

 ・五時の鐘鳴りて明るし浅き春

 ・膝小僧白く並んで卒園写真


鉄井

 ・寒梅のたくましき芯春を待つ

 ・寒梅のぬるい夜風を招きをり

 ・陽を浴びてしわしわ縮む目刺かな

 ・雪の果て姿も風も音も無く

 ・雪の果て足あとふたつ途切れをり


青軸

 ・寒梅を数ふる指の余りけり

 ・焦げすぎし目刺のこさず食ひにけり

 ・短靴の濡るるもをかし雪の果て

 ・思ふこともの思ふこと春隣

 ・えさに寄る鴨に雁風呂説きにけり

席題の部


席題は「雛」「土筆」「山笑ふ」。五句提出、五句選、二句講評でした。


提出句一覧

 

黄昏

 ・初音聞く世は麗わしく雛まつり

 ・吟行や四苦八苦して山笑ふ


擬宝珠

 ・折り紙の雛の目鼻のぱっちりと

 ・ぼってりと草餅供え祖母の雛

 ・後先を考へもせず土筆摘む

 ・子の部屋に布団見回る余寒かな

 ・信濃では毎年のこと山笑ふ


鉄井

 ・雛壇のバージンロードに似た真紅

 ・雛あられ甘さと辛さ混じりをり

 ・土はねてなぜにまっすぐ土筆の子

 ・余寒にもセーターのわき汗ばみて

 ・山笑ひ木々ゆさぶりて雲流す


青軸

 ・古雛のみなうそつぽき笑顔かな

 ・手に余る土筆に子らの笑顔あり

 ・今年こそ佳きことあれと山笑ふ

 ・油断して襟の残寒しみるころ

 ・思ふほどは辛き顔せず寒牡丹