ちょっと怖い話



深夜の電話- 06/07/30

 

夜中それも深夜にかかってくる電話ほど、驚きと不安にかられるものはありません。

その男の家にも、年に数度かかってきた過去の電話には、楽しい思い出など一度もなかったのだ。

寝付けぬままに、少しだけお酒をのみ、ウツラウツラしているとTVの画面が、いつの間にか砂嵐。

「んっ..いつの間にか寝込んでた..ちゃんと布団で寝なくては」

TVを消し、いつも引きっぱなしで、少し湿り気のある布団に潜り込むと...

「リリリリリーン・リリリリリーン」と、夜中に聞くと驚くボリュームの電話の音。

「誰だろ?こんな深夜に..また誰か不幸があったのか」不安の高まりは、鼓動の高まりとなり、受話器を上げる手が震えてきた。

「もしもし..」くぐもったような相手は男性の声。

男は受話器の向こうの声を聞くと、無性に苛立ってきた..「ちっ、間違い電話だなっ」

「もしもしやとぉ〜〜..今何時やと思てんねんっ!」男の苛立ちは罵声となって現れていた。

「深夜です..」と相変わらず、相手の落ち着いた声が、男の苛立ちを掻き立てる。

「深夜やとぉ〜..わかってるならこんな時間にかけてくなっ!」

「もしもし..おじさん?..甥の進也ですけど..この時間にかけて来いって言ったでしょ。もう怖いわ」

「へぇ?あ〜進ちゃんかいな、エヘヘ..そう言えば夏休みに来るって話してたなぁ。で、いつ来るん?」

男は甥の手前、曖昧な照れ笑いで済まそうと瞬時に考えたのだ。

 

みなさん、自分が間違えた時は、素直に謝りましょう。



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