ちょっと怖い話



戦慄のオードブル - 06/08/09

 

 耐えられなかったほど蒸し暑い一日の仕事が終わり、男は自宅に辿り着いた。

自宅では、いつもと同じような笑顔の妻の、出迎えを受ける。

 

「ホントこんなに暑くっちゃ、仕事なんかやってられないよ」

思わず口をついて出るグチにも、妻の表情がかわらない。

 

「お〜い、ビールを飲もうよ」と男。

「はぁ〜い。...でも..おつまみが無いわよ」

「何でもいいよ。冷蔵庫に何かあるだろ」

 

冷蔵庫を調べていたはずの妻が、フッと居なくなったかと思うと奥の部屋へ入っていく。

 

「ん〜じゃあ、これをどうぞ」と、何やら干からびたものが入っている大皿をもって来る妻。

「何だこりゃ、こんなもの見たことないぞ..このミイラみたいなのは何?」

「シシャモよ..焼けてから数日経ってるのよ」

そう説明する笑顔の消えた妻の口調に、男は妻の焦りを感じていた。

 

「何で焼いて数日も経つシシャモがここに?..この横にあるカラカラのサンドイッチは?」

「まぁ、何でも見つけるのねぇ..見てのとおり、数日経ったサンドイッチよ」

明らかに、妻の口調は、開き直っていた。

 

男は、大皿に入っているものを、さらに確かめることにした。

「湿気た海老せん、これも湿気で癒着した柿の種、割れた落花生・・・これって、誰かの食べ残しだろ?」

 

男の怒気を感じた妻は、観念したように話し出した。

「あなたが出張だっ先日、お友達を集めてパーティーをしたのよ。」

「オレが出張した日...先日だな..その時に、これを食べたのか?」

「そうなの..こっそり分からないように捨てるつもりだったのが、忘れてたの」

 

なんと..妻が男に出したのは..「先日のオードブル」だったのだ..。

 

気温が高い季節に、先日のオードブルを食べると、怖いことになりそうです。



怖い話トップへ