ちょっと怖い話



血に飢えた柿の種 - 06/09/04

 

ある日のこと、若いカニが波打ち際を歩いていると、どこからか流れ着いた柿の種を見つけました。

柿の種を見た若いカニは、ふと昔話の「サルカニ合戦」を思い出しました。

 

あの話は確か...

サルさんが拾った柿の種と、母カニが持ってたおにぎりを交換するんだったよなぁ?

と、いうことは..オイラが拾っちゃ、駄目なんだなぁ。

..一人で納得して、若いカニは柿の種を拾わずに行ってしまいました。

 

しばらくするとサルがやってきて、カニが拾わなかった柿の種を見つけました。

柿の種を見たサルは、ふと昔話の「サルカニ合戦」を思い出しました。

 

あの話は確か...

母カニが持ってるおにぎりと、この柿の種を交換するんだったよなぁ?

と、いうことは..オラが拾っておにぎりを持ってる母カニを捜すってことだな。

..これまた一人で納得して、その柿の種を拾うと、母カニを探しに行きました。

 

サルは、一日中おにぎりを持っている母カニを捜しましたが、見つかりません。

困ったサルは、また昔話の「サルカニ合戦」を思い出しました。

あの話は確か...

 

母カニが育てた、柿の実をオラが食べるんだったよなぁ?

お腹が空いていたサルは、母カニに育てさせることを諦めて、自分で柿の種を育てようと決めました。

 

まず波打ち際で見つけた植木鉢に、土を入れ柿の種を入れました。

「早く〜目を出せ〜カニのタネ〜」カニと柿が入り混じった唄をうたいながら、毎日毎日水をかけました。

しかし、いくらたっても柿の種は、芽を出そうとはしません。

 

頭に来たサルは、カニの長老の元に相談に行きました。

サル「芽が出ないのは、カニさんのせいだぞ」

カニ「どうしてカニのせいなんじゃ?」

サル「おにぎりと交換して、カニさんが育てないと、芽が出ないに違いないもん」

カニ「そうかぁ、そういう手順でないと、昔話も嘘になってしまうのう」

サル「でしょ、でしょ..どうにかしてくださいな長老様」

カニ「もし、出来んと言ったらどうするつもりじゃ?」

サル「オラが暴れて、カニの一族は血を見ることになるかも...」

カニ「ワシらは、血が流れとらんが..まぁ、そんなに言うなら、その柿の種を見せてもらおうかのぅ」

サル「そうこなくっちゃ..ここに持ってきたよ。ほらっ」

カニ「土をどけんと、本物の柿の種かどうかわからんぞ」

 

カニの長老に言われるまま、サルは植木鉢の土を掘って、柿の種を見せました。

 

カニ「こ、この柿の種は....芽が出んはずじゃぁ〜〜」

サル「なんでですか?」

 

カニ「亀田製菓の柿の種なのに、地に植えてどないすんねんっ!」

サル「へぇ?。。さすがっ、カニ長老!」

 

二人は、柿の種の袋をカニのハサミで切って、仲良く食べましたとさ。メデタシ!!



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