「あ〜、今夜のおかずは何にしようかしら?」と悩んでいた楓さん。
何気なくTVを見ると、ちょうど料理番組をしていました。
料理の先生の「今夜のおかずは、カニサラダでどうかにぃ〜」との声を聞くと、無性に食べたくなりました。
楓さん「そうだわ、カニを買いに行かなくっちゃ。どこかで優勝セールしてるかなぁ〜」
その時、電話が鳴りました。
ヒロツ「もしもし、マネージャーのヒロツですが、楓さんいるとですか?」
楓さん「いカニも〜。ヒロツさんがマネージャーということは、また女優のお仕事かしら?」
ヒロツ「そうなんですよ。前回の『帝国のギャグ集』が、一部のマニアの人に大好評だったらしいとです。」
楓さん「一部って..それはまた嬉しいような、悲しいような..」
ヒロツ「今度は、どうやら特殊メイクも必要ない、現代ものみたいとです」
楓さん「やったぁ〜ついにあたしの素顔が大スクリーンに大写しになるのね。ちょっとエステに行ってくるわ」
ヒロツ「まだ、台本が出来たばかりとです..早速、映画会社に説明を聞きに行くとですよ」
楓さん「はぁ〜い」
ヒロツ「今回は持物の指定があるとですよ..え〜と..セーラー服がいるみたいとですよ」
楓さん「セーラー服って...あの..女子高生のセーラー服のこと?」
ヒロツ「楓さん、持ってくるとですよ〜(ガチャン)」
楓さん「ほんとに一部のマニアの人らしい..でも、不安だわ〜」
何かを不安がる楓さん..やがて渋々押入れから高校時代のセーラー服を取り出して、試着をしているみたいです。
やがて、ヒロツと一緒に大きなキノコ(マツタケ)の看板を掲げた映画会社の前にやってきました。
ヒロツ「ここが、今回の映画会社とです」
楓さん「ここって..なじぇにキノコが看板なの?」
ヒロツ「あれ?知らないとですか?マツタケ映画は、寅ちゃんシリーズとか釣ポカ日記とかで有名ですよ」
楓さん「あれって...松竹映画って読むんじゃなかったのね..?」
二人でワイワイ騒いでいると、中からアザラシのような顔をした、おじさんが出てきました。
おじさん「外が騒がしいと思ったら..これはこれは、セレブ女優の楓さんじゃありませんか」
楓さん 「あら、このおじさんは誰かしら?」
ヒロツ 「今回の作品の原作者の、那珂川ジロッさんとですよ」
楓さん 「まるでアザラシみたいな大きなクルクル目してるわ..あのナカちゃんのお父さんかしら?」
那珂川 「さすが楓さんは、冗談がお上手で..まぁ、中でお話ししましょう」
事務所に通されると、那珂川から台本が渡されました。
台本の題名は...「セーラー服とコルク銃」と書かれています。
楓さん「セーラー服はわかるけど..これってセーラー服と機関銃の間違いかしら?」
那珂川「日本では、機関銃は銃刀法違反なのです。だから映画ではコルク銃に変えたんですよ」
ヒロツ「少し夢が無いように思うとですが、あとは楓さんの演技力にかかっているとです」
楓さん「なるほど〜..それならまず、あらすじを読ませていただくわ」
あらすじ
川沿いにあるメダカの学校(メダカ組)と、公園沿いにあるスズメの学校(スズメ組)は、いつも学校同士で争いをしている。
学級委員を選ぶことになった或る日、メダカ組では風紀委員の若頭君の提案で、楓さんを学級委員長にして組長と呼ぶことにする。
このことを知ってなぜか激怒したスズメの学校は「今度の夏祭りの日に決着をつけたる」と、果たし状を送る。
いよいよ夏祭りの当日..両校は「コルク鉄砲の的当て」で決着をつけることになった。
ラストは、楓さんがセーラー服でコルク鉄砲を乱射し...的当ての景品を総取りしてメダカ組の勝利となる。
楓さん 「なんかワケがわからないけど、おもしろそう♪」
ヒロツ 「さすが、原作者の那珂川さんとです。TVドラマの長澤まさみちゃんもビックリするとですよ」
那珂川「そんなことより、わたしは那珂川に帰って寝る時間が迫ってます。
最後のシーンだけリハーサルしてみましょう」
ヒロツ 「住所まで那珂川だったとは..それより楓さんは早くセーラー服に着替えるとです」
楓さん 「う...うん..」
やがて、セーラー服に着替えて出てきた楓さんを見、二人は驚きの声をあげました。
なんと、ヘソ出しルックで超ロングスカートのセーラー服を着た楓さんが、竹刀を持って立っていたのですから。
どうやら、楓さんの不安とは..セーラー服を着ると人格が変わることだった..らしい^^;
楓さん 「どうよぉ、昔のあたいに戻ったみたいじゃ〜。気合いが入るぜっ!」
ヒロツ 「楓さんには、そんな過去があったなんて...」
那珂川「ん〜。こりゃスケ番シリーズに変えた方が合ってるかも..」
楓さん 「何言ってんだよ〜。ホラホラ早くリハーサルやったらんかいっ!」
楓さんのあまりの剣幕に、二人は慌てて「コルク銃の的」になる、色々な景品を並べました。
那珂川「縁日でコルク銃を乱射して、最後に快感〜とつぶやくラストシーンですからね」
楓さん 「それなら、台から打ち落とした景品は持って帰っていいんだなっ」
那珂川「は...はい」
竹刀をコルク銃に持ち替えた楓さん。ニヤリと笑ってコルク銃を乱射しました。
的の景品はおろか、ヒロツも那珂川も流れてきたコルク弾が当たって、もうボコボコです。
やっと、コルク弾が尽きると...楓さんは、倒した景品の中から、カニの缶詰を手に取って言いました。
楓さん 「あ〜ぁ〜...カニか〜ん」
この映画が上映されたかどうかは、定かではありません。でも、確かなことが一つ。
この日の楓さんの食卓には、ちゃっかりと、カニサラダが並んだということです。
ちゃんちゃん♪