登場人物紹介
ヒロツ..
元ホスト。セレブになりたい人のセレブコンサルタントで楓さんを発掘。今は楓さんのマネージャー。
楓さん..
主婦でありながら、ユニークなセレブ修行の結果、今では女優らしき仕事も舞い込むまでに成長した。
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楓さんちの電話が鳴りました。
どうやらかけてきたのは、ヒロツのようです。
ヒロツ「大女優の楓さんのお宅とですか?」
楓さん「まぁ、大女優って..嬉しいことを言ってくれるわ」
ヒロツ「ついにソファがあったとですよ。今に世界中に楓さんの名前が知れ渡るとです」
楓さん「あら〜どんなソファかしら..その上でお昼寝できるかしら?」
ヒロツ「あっ間違った。オファーとですよ」
楓さん「そんなこと初めからわかっていますとですわよ。オホホホ」
ヒロツ「聞いて驚かないでくださいよ。...実は..」
ヒロツの話の要約
ハンバガーチェーン店の「マックロ・ドナルド」が、世界中に流す為のCM撮影を決定した。
そこで、密かに世界中の大女優達に新商品のCMのデモテープを送るように依頼しているらしい。
それを耳にしたヒロツは、こっそり楓さんを主役にしてCM撮影をして売り込むことを考えた。
ヒロツ「・・・・・と、言う訳とですよ」
楓さん「そ、それって、あたしの演技が世界に通用するかどうかの分かれ目じゃないの」
ヒロツ「ずばりっ、そういうことです」
楓さん「それで..どんなCMを撮って売り込むつもりなの?」
ヒロツ「そこなんですよ。今日本で話題の作品を書いた人に監督をお願いしたるとです」
楓さん「まぁ〜一体誰かしら..」
ヒロツ「三日後に撮影がありますから..お腹を空かせて来てください」
楓さん「いつも別腹は空いてるけど...なんでよ〜」
ヒロツ「食べ物のCMは、何度も取り直ししてもいいようにお腹を空かせておくとです」
楓さん「そっかぁ..はぁ〜い」
そして三日後..
楓さんとヒロツは二人で、指定された場所(北海道の稚内)にやってきました。
楓さん「稚内っていう字が、わっかんな〜い」
ヒロツ「ここまで来て、何を言ってるとですか..もう監督さんがあそこに来てるとですよ」
騒いでいる二人を見つけて、おかしな髭を生やした、やる気のなさそうな男がやってきました。
ヒロツ「楓さん、この方がリリー・ウランキーさんとですよ」
リリー「(やる気なく)やぁ〜ど〜も〜」
楓さん「あら〜。ベストセラーになった『東京タワー』の作者さんね」
ヒロツ「よく知ってますねぇ..ボクはてっきり、外人の人かと思ってたのにぃ」
楓さん「流行り物には、目がないのよ〜。そんなことより、何か、めまいがしてるんだけど」
ヒロツ「そりゃ、お腹が減ってるからでしょ..監督、早く撮影しましょう」
リリー「(やる気なく)ほな、やりましょかぁ〜。楓さんはこれに着替えてぇな〜」
監督は、楓さんにボロボロの「海賊の船長」の衣装を差し出しました。
楓さん「これって、難破船の船長みたいだけど..」
ヒロツ「ところで監督、今回のCMは、どんな狙いで作るとですか?」
リリー「そこやがな、まあ聞いてんか..」
リリー監督の話の要約
今のマックロ・ドナルドは、エビちゃんを起用した「エビフィレォ」が大人気だが、いずれ飽きられるのは目に見えている。
次のヒット商品は「エビ」ちゃん+「カニ」ちゃんに違いないと思う。
そこで今話題の映画に便乗して、北海道の活きたエビとカニを使ったハンバーガーで、世界中の度肝を抜く映像を撮ることにした。
リリー「どやっ、ビックリしたやろ」
ヒロツ「別にビックリしないけど..で、その話題の映画とは、どの映画とですか?」
楓さん「衣装がこれだから.海賊の船長の映画というと..あっ、わかった」
リリー「そう『パイレーツ・オブ・カリビアン』でんがなぁ」
ヒロツ「どこが..ハンバーガーと結びつくとですか?」
楓さん「大体、海賊がハンバーガーを食べるのもおかしいし..」
リリー「やいやい言うなっ..楓さんが船長の格好で、カニとエビを並べたハンバーガーを作るんや」
ヒロツ「それなら楓さん一つ試しに作ってみるとです」
楓さん「あい」
楓さんは、ピチピチ跳ねてるエビと、ガシガシ逃げ回るカニを、そのままハンバーガーにしました。
リリー「あかんなぁ〜..この順番が大切なんや..カニの次にエビやで〜」
ヒロツ「その順番に何か意味があるとですか?」
楓さん「それって..もしかして..」
リリー「そうや新商品は『配列・オブ・カニエビやん』世界中が度肝を抜かれること間違いなしや〜」
楓さん「はうぅ..日本人しかわからないと思うけど..ボソ」
やがて撮影が始まりました。
船長姿の楓さんは、セッセと「ハイレツ・オブ・カニエビやん」を作り続けました。
楓さん「なんか、コスプレでハンバーガ作ってるだけのような気が..セッセセッセ」
やがて楓さんの目の下には、クマが出来てきました。
リリー「おおっ、ジョニーデップそっくりになってきたやんか、あと50個作ってんか〜」
ヒロツ「リリーさん、本当にこんなパロディ風のCMで、楓さんが世界中に売れるとですか?」
リリー「度肝は抜かれるけど、売れへんやろなぁ〜」
楓さん「ここまでやらせておいて、何でそんなことが言えるのよ〜?」
リリー「なんたってワイの名前が゜...リリー・ウランキー(売らん気)ですから〜♪」
怒った楓さんとヒロツは、作ったハンバーガーをお腹いっぱい食べました。
ヒロツ「なかなか、こ〜ら、甲羅が堅いとですよ。楓さん」
楓さん「いくら堅くても、空腹にはかなわないわ。帰りは焼肉食べなきゃ」
ヒロツ「ひぃぃ..まだ食べれるとですか..」
楓さん「うん。だって、今日は一日中...カルビやん」
ちゃんちゃん♪