| 1996年香港映画 原題;金枝玉葉2 監督;ピーター・チャン 出演;レスリー・チャン、アニタ・ユン、アニタ・ムイ |
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名作「君さえいれば」の続編ということで、こちらの期待が大きすぎたのか出来は今ひとつ。残念ながら登場人物の整理がいまいちで、話がとっ散らかってしまっている。この作品のバラバラさ加減というのは、脚本が成り行き次第といった制作課程によるものに違いない。それでもしっかり伏線を利かせて、最後まで飽きさせないストーリーに仕上げるセンスは、この監督なかなかである。 ハッピーエンドのラブストーリーのその後を描くこと自体、かなり無謀な試みではある。おそらくシンデレラも白雪姫も、王子様との実生活はうまくいかなかったに違いない。他人との共同生活は生々しい。一緒に暮らしていると、自分の魅力的なところだけを見せているわけにもいかない。気を使って疲れ、気を使わないことに疲れたりもする。一人で暮らしているときと違って、窮屈なことも多い。そんな現実を踏まえて、それでも相手が良いと言わしめるために、未熟な主人公達にはかなり強引な障壁が立ちふさがる。 フェイ役アニタ・ムイの設定は、実際の彼女に近いキャラクターであるらしく、なかなかリアルで魅力的だ(年齢以上の貫禄を感じさせる)。作中彼女が実は*****だったりする(面白い)のだが、それをアニタ・ユンの表情だけで分からせるのは少し不親切だったと思う。 レスリー・チャンは、困ったような顔が実によく似合う。奔放な同居者に自分の生活を掻き乱されてトホホ顔の彼は、「ここぞ見せ場」という感じである。この40すぎの童顔に心を奪われてしまう輩が多いのにも、納得させられる。 前作では「男だろうが女だろうが、貴方が好きだ」という強いメッセージが芯にあったので、破天荒なストーリーにも必然性を感じられた。だからといって今回のように、登場するキャラクターが同性愛者ばかりだと、流石にしらけてしまう。幸いにして男女入り乱れての絡みの描写がソフトで、全体的に生臭なく見られるのは、監督の品性だろう(これが大事) 「恋」はいつかは覚めてしまう。相手の気に食わない部分まで認めたところに、愛情が生まれる。もしかすると、「いつも恋している」二人にとっての試練は、まだ始まったばかりなのかもしれない。 難はあるがツボは心得ており、見終った後に満足させられてしまうのは悔しいと思いつつも流石の一本である。 注)未見の方のために、あえて一部を伏せ字にしてあります。 |
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