奥日光の鹿


        親子の鹿、でも今はもう生きていないかもしれない。

                                       
    



 鹿の駆除が実施された後に訪れた奥日光。この山が越冬地と言われ、ほとんどが銃殺されたようです。近くの店の方が話していました。


          


 鹿の恋の季節らしい。しかし、産まれてもすぐに殺されてしまうのだ。どうせなら、子孫を残さなければいいのにと思ってしまう。しかし、鹿は昔から鹿であり続けただけ。平地は人間が独り占め、鹿もサルも山に追われて、最後にたどりついた奥日光でも邪魔者扱いだ。何も持たずに産まれ、何も持たずに死んでいくのに人間は命さえ奪う。

 
 


 
平成15年2月22日 土曜日付け 朝日新聞朝刊  栃木県版より
 

 「植生保護へ駆除計画」  奥日光の越冬鹿
 奥日光の湯元温泉に近い三岳周辺で、今年も多数の鹿が越冬している。環境省北関東地区自然保護事務所が1月末に調査したところ、150頭前後を確認した。昨冬は、戦場ヶ原の侵入防止さくの設置でシカが大量に」死んだが、今冬は少ないという。シカの食害が深刻さを増していることから、日光市は2月下旬から3月中旬にかけて、地元猟友会の協力で銃による駆除に乗り出す。
 
 
ここ数年異変
 
夏に戦場ヶ原、小田ヶ代一帯にいるシカは、冬になると足尾の山へ移動して越冬、春の雪解けに戻ってくる。しかし、数年前から、戦場ヶ原の北側にある三岳山ろくで冬を越すシカが現れ、樹皮を食い荒らしていることがわかった。
 環境省は01年12月、植生を守るため、戦場ヶ原全体を囲うシカ侵入防止さくを設置した。延長15キロ、さくで囲まれた面積が870ヘクタールにも及ぶ大規模なものだ。
 自然保護事務所は、さくを設置してから毎日、パトロールをしているが、シカの死体が多く見つかるようになった。さくができた01年12月18日から昨年12月末までの約1年間で、さく周辺で152頭の死体が見つかった。その多くは野犬に襲われ、さくに追いつめられて死んだとみられている。
 
 
大量死で発覚
 昨年は1月、2月に45頭の死体があったが今年は1月3頭、2月は18日までに3頭しかない。「今年は昨年と比べてかなり積雪量が少ないため、野犬に追われても逃げやすい。どこにさくがあるか熟知し、逃げ道を見つけているのかもしれない。」
 ササも雪にそれほど埋もれていないためシカはササに不自由しないせいか。樹皮の被害も昨年よりは目立たないという。
 さく設置後のシカの大量死で、三岳山ろくに大規模な越冬地があることがはっきりした。同省は昨年から三岳山ろくの越冬数の調査を始めた。今年は1月29日の夜、強力ライトで照射して調べたところ、昨年とほぼ同数だった。

 28日から着手
 日光市は、県のシカ保護管理計画に基づき、鳥獣保護区の奥日光で銃によるシカの個体数調整をしてきた。
 市農林課では「足尾で越冬していたのが、戦場ヶ原周辺で越冬するようになっては、植生への影響が大きい。越冬地をなくしたい」としている。
 28日から3月16日までの間の4日間で、ハンター20,30人を動員し、三岳、男体山の西、南斜面にいるシカを駆除する計画だ。

                                                      全文掲載どおり
  


 どこで生きていけばいい?それとも、生きていてはいけないの?

地球は人間だけのもの?人間はなにをしても許されるの?


 奥日光のシカが毎年、たくさん銃殺されていることを新聞記事をきっかけに知りました。そして、シカ保護管理計画や会議があることも知りました。シカの命は、会議室で決まります。当事者にとっては、もう10年以上も続いている年中行事なのです。

 しかし、奥日光だけでなく栃木県の他の地域(特に足尾)でもシカ猟は盛んに行われています。それどころか、環境省や栃木県はまだまだ殺したりないと言い狩猟期間の延長を提案しています。シカ猟は日本の森林保護に役立っていると豪語しています。環境省のホームページには狩猟へのいざないというサイトまであり、狩猟人口を増やそうと努力しています。

しかし、21世紀、たくさんの野生動物が絶滅の危機に立たされています。ツキノワグマさえ絶滅危惧種なのです。しかし、絶滅危惧種でさえ狩猟対象の獲物になっています。もう狩猟という前近代的な野蛮な行為は即刻止めるべきです。

 栃木県で猟銃で隣人を殺したニュースが世間を騒がせました。2人の隣人が猟銃の犠牲になりました。しかし、シカはシカであるというだけで日本全国で毎年10万頭以上が射殺されているのです!相手がシカというだけで人間による大量虐殺だとは思いませんか?