有害駆除とは?


地球生物会議のリンクから引用させていただきました。

特集“有害駆除チェック”

本当に必要?
−市民の声で残酷・無駄な殺生を無くしましょう

環境保護と野生動物との

共存のため

狩猟と有害駆除チェックを!


 毎年日本で、銃と罠によって、230万もの鳥獣が狩猟され、100万以上もが有害駆除されています。

 狩猟人口は約25万人で、ほとんどが個人の趣味やスポーツのために行われています。特に銃による狩猟は、山菜取りやハイキング、山歩き、山仕事の人々にとって大きな迷惑となっています。狩猟人口は減少しているにもかかわらず銃による事故は増大し、毎年100人以上の人々が死傷しています。

 罠もまた問題で、トラバサミやくくりわななどは無差別に動物を殺傷します。イノシシを取るためにしかけられたくくり罠にツキワグマがかかると、目的外として罠からはずし、放獣してもらえるわけではなく、「危険だ」という理由でその場で殺されてしまいます。罠は種を選ばず様々な鳥獣をとらえ、無益な殺傷が引き起こされます。

 違法な密猟も横行しています。密猟を監視したり生息状況を調査する野生動物保護レインジャーの制度も、ほとんどないに等しい状態です。大量の生きものを殺傷する狩猟や有害駆除のあり方に、私たち一人一人が監視の目を向けていく必要があります。

 《狩猟の問題》

 鳥獣保護区より全国禁猟を

 日本の狩猟制度は、狩猟免許を持っている人が、定められた期間(猟期)に、定められた種類の鳥獣を取ることが許されるという仕組みになっています。一方、狩猟する場所については、原則として日本全国どこでも可能となっています。猟のできない「鳥獣保護区」や「休猟区」はごくわずかの面積しかありません。保護区の設定も、狩猟者と一部の地域の有力者だけで決めていることが多く、一般の人々はどこが保護区かさえ知りません。そのため、畑仕事をしていた人が流れ弾で重傷を負うというような事件も起きていて、たいへん危険です。

 狩猟制度の見直が必要です。全国猟場制をやめて全国原則禁猟制に転換すべきです。日本のように狭い国土でどこでも原則狩猟が出来るという制度は、まったく時代にそぐいません。
 私たちは、「全国禁猟制」への転換を求めます。

 《有害駆除の問題》

 有害駆除に監視制度を

 農作物などを食べる鳥獣は、被害を受けた人が申請すれば、何の審査もなくすぐに「有害鳥獣駆除」の許可が下りる仕組みになっています。

 しかも、有害駆除は原則として1年中、いつ、どんな場所でも許可されます。子供の通学路や農地で発砲が行われるなどは日常茶飯事です。危険なため、駆除の前には地域住民に周知しなければならないはずですが、実際はそれさえ行われていない地域も多いようです。

 また、驚くべきことに、市町村で1年間に駆除する鳥獣の種類と数を前もって決めてあり、ハンターが年中駆除することが可能になっています。

 そのうえ、有害駆除は税金で行われる事業であるのに、駆除が本当に効果が上がっているのかどうかの事後の評価制もありません。
 さらに、問題なのは野生鳥獣に農作物を食べ荒らされた農家に対して、被害補償の制度はほとんどないという事実です。そのために、被害を受ける人々の側からはただ殺せという要求しか出てきません。被害防除のために予算が使われれば、これほど野生動物を殺さずにすむはずです。

 もちろん、野生動物がこれほど人里近くに現れるようになった背景には、森林の伐採や人工林化などの自然破壊があります。自然林を復元することは、野生動物を守るばかりでなく、水や空気などの自然環境を守ることにつながります。

 野生動物との共存を図るために、有害鳥獣駆除制度が根本的に再検討されなければなりません。そして、農林業被害には防除対策への予算と人員をつけること、それと同時に抜本的対策として森林の保全や復元のために国の予算を使うべきでしょう。それがひいては二一世紀に向けて生物の多様性を維持し地球環境を豊かにしていくことになるにちがいありません。


狩猟による人身事故もこんなに多い!

 狩猟事故の例 (平成9年度に狩猟で他者を死傷させた報告例)

  • 北海道 ライフル銃に実弾を込めて車で走行中、車体が揺れて暴発し仲間が重傷。

  • 北海道 カモ猟の散弾銃の流れ玉で、農作業中の主婦が負傷。

  • 群 馬 キジ猟の散弾が松の木に登って正月用の門松を採取していた人に当たり重傷。

  • 福 井 イノシシ猟中の猟犬4頭が道路に出て下校中の小学生に噛みつき重傷。

  • 岐 阜 仲間10人でシカ猟の際、農道を通行中の人に猟銃の弾が当たり負傷。

  • 和歌山 イノシシ猟で、茂みが揺れたので散弾銃を発射したところ仲間に当たり重傷。

  • 岡 山 ヤマドリ猟で、正月用のシダを採取していた人を間違えて散弾銃で射撃し重傷。

  • イノシシ猟で、竹を採取していた女性をイノシシと間違えて猟銃で射撃し重傷。

  • 高 知 キジ猟中地主に立ち退きを求められ、空撃した弾が跳ねて地主が9発も被弾。

  • 佐 賀 仲間をイノシシと間違えて誤射し死亡。

  • 宮 崎 追い出したイノシシめがけて発砲し、他人に弾が命中して重傷。

  • 鹿児島 イノシシ猟で、仲間をイノシシと間違えて誤射し死亡。

環境庁 平成9年度『鳥獣関係統計』より


狩猟へのいざない


環境省のホームページから

狩猟には日本古来の狩猟文化が受け継がれている。

 遠い昔、狩猟は日本人の祖先の生活を支え、弥生時代に生活の基盤が農耕に置かれるようになった後も、時代とともにその意義や役割を変えながら、今日まで連綿として続けられてきました。その中で『マタギ』に象徴される我が国古来の狩猟の伝統と技術は、全国各地に定着していった猟師に受け継がれたと言われています。
従って、狩猟には獲物となる野生鳥獣の生態や行動を基盤とする捕獲技術だけでなく資源の保護や獲物の資源的な価値を最大限に活用するための技術や知恵など、さまざまな狩猟の伝統と文化が受け継がれているのです。


狩猟には色々な楽しみがある。

 狩猟には、山、川、海、湖といった自然を実感しながら鳥獣と出会う楽しみ、自らの知恵と腕で、また、愛犬や猟友とのチームワークで獲物を狩る楽しみ、そして、捕った獲物で季節を味わう楽しみなどが総合されており、その奥深さ、幅の広さが大きな魅力です。
 狩猟と同様に『自然とのふれあい』、『捕獲、採取』、『季節の味覚』といった楽しみが総合されているものには、『潮干狩り』や『きのこ狩り』などがありますが、これらは我が国の豊かな自然とその恵みを基盤にして古来から受け継がれている伝統的な野外の余暇活動です。
歴史を紐解いて見ると、支配階級や一部の者に限られていた時代があったものの、狩猟は日本人の野外レクリエーションの原点であると言えます。


狩猟は自然資源の持続的利用である。

 今日、『自然の保全(Nature Conservation)』とは自然資源の合理的かつ持続的な利用であるという考え方が定着していますが、このことは資源有限の時代の人類の生存にとって、最も重要な基盤であります。このような観点から見ると、狩猟は通常の狩猟圧に対して生息数の復元力を有するなど、絶滅の危険性のない鳥獣を対象として、一定の制限の中で捕獲し、活用するものです。まさに持続的な資源利用を行うものであり、『自然の保全』の理にかなったものと言えます。
 また、今日、自然界に無かったさまざまな化学物質が造られたりしていますが、これらの中にはPCB、ダイオキシンなど、人間や野生生物に著しい毒性を持つものさえあります。安全で持続的利用が可能な資源として、肉や角などにも目を向ける必要があるのではないでしょうか。


狩猟は農林水産業被害の予防に役立っている。

野生鳥獣による農作物などの食害は現在でも、一次産業、特に農林業にとって大きな問題であり、『鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律』の目的には、狩猟による狩猟鳥獣の個体数調整を通して農林水産業の振興を図ることが明記されています。生息数が多く、常時、被害を及ぼす鳥獣の殆どは狩猟鳥獣に指定されていますので、狩猟はこれらの鳥獣による被害の予防に大いに役立っているわけです。
近年、特にシカ、イノシシは、生息数の急増に伴い、狩猟による捕獲数も大幅に伸びていますが、それでも被害が増えており、被害の激しい地域では狩猟期外に行われる有害駆除や被害防止施設の整備などに多額の出費を強いられているところも多く、農山村にとって深刻な問題になっています。
このようなことから、シカについては、平成6年からメスも狩猟獣にされ、また平成11年から生息数が増加し、農作物などに著しい被害を及ぼす特定の鳥獣については、都道府県知事が、その鳥獣についての保護管理計画を定め、国が定めた制限に代えて狩猟に関する制度を緩和することができるようになり、狩猟による個体数調整機能を活用する方策がとられました。その結果、狩猟は農林業被害と駆除経費の軽減に大きく貢献しています。


狩猟は日本の固有種の保護にも役立っている。

 近年、各種の外来鳥獣が国内に持ち込まれており、これらの中には野生化し、その生息分布域を拡大しつつあるものもあります。特に外来獣は、地上で繁殖する鳥類を始め日本固有の鳥獣の生息に悪影響を及ぼすことが懸念されており、また、ヌートリアやハクビシンなどは農業被害が目立ってきています。
 このようなことから、昭和25年と28年に狩猟獣に指定されたタイワンリスとヌートリアに加え、平成6年にはハクビシン、ミンク、アライグマが追加指定され、我が国固有の鳥獣の保護を図るために、狩猟によるこれらの外来獣の繁殖、分布拡大の抑制が期待されています。


狩猟は鳥獣保護行政の財源に貢献している。

 狩猟には、狩猟免許が不可欠ですが、これだけでは狩猟することはできません。地方税法で定める『狩猟者登録税』と『入猟税』を納める必要があります。このうち、『狩猟者登録税』は都道府県の一般的な行政財源に充てられますが、『入猟税』はいわゆる目的税で、鳥獣保護及び狩猟に関する行政の財源として使われます。
 ちなみに、平成12年度に狩猟者が納めた『入猟税』の総額は約12億円で、全国の都道府県の鳥獣保護及び狩猟に関する行政経費の25%を占めています。さらに、この二つの税と諸々の手数料を合計しますと、総額は約39億円となり、狩猟者は狩猟を通じて都道府県の鳥獣保護と狩猟などの行政財源に大きく寄与しています。

主な鳥獣の捕獲数の推移(獣類(頭))

こんなにたくさんの鳥や動物が殺されている!   環境省のホームページから

上段:有害
ノウサギ
シカ
イノシシ
サル
カモシカ*
タヌキ
(下段:狩猟)
昭和57年度
117,729
2,904
8,913
2,361
830(2県)
1,910
(401,963)
(18,451)
(48,553)
( ― )
( ― )
(71,807)
昭和62年度
80,698
5,904
9,292
5,803
1,005(2県)
4,242
(280,383)
(24,791)
(48,430)
( ― )
( ― )
(58,942)
平成 3 年度
50,679
12,841
15,581
5,988
1,201(4県)
3,537
(192,198)
(33,950)
(62,539)
( ― )
( ― )
(36,812)
平成 4 年度
47,743
15,224
17,597
6,210
1,206(4県)
4,389
(170,633)
(38,560)
(61,424)
( ― )
( ― )
(35,263)
平成 5 年度
43,469
19,002
18,780
4,893
1,223(4県)
3,916
(144,158)
(44,651)
(63,597)
( ― )
( ― )
(30,153)
平成 6 年度
38,969
19,797
19,152
6,920
1,224(4県)
5,249
(128,577)
(49,834)
(65,047)
( ― )
( ― )
(30,153)
平成 7 年度
33,572
25,032
16,354
5,783
1,213(4県)
4,343
(119,204)
(56,330)
(71,404)
( ― )
( ― )
(23,131)
平成 8 年度
24,574
36,481
23,514
9,258
1,315(5県)
5,741
(101,016)
(54,969)
(81,946)
( ― )
( ― )
(23,163)
平成 9 年度
19,822
43,965
21,456
6,529
1,313(5県)
5,490
(90,378)
(57,662)
(73,530)
( ― )
( ― )
(18,185)
平成10年度
15,228
48,761
30,406
10,168
1,281(5県)
4,839
(80,180)
(93,300)
(98,215)
( ― )
( ― )
(22,251)
平成11年度 11,666 48,694 39,628 10,532 1,298(4県) 4,616
(70,831) (84,580) (112,766)
( ― )
( ― )
(18,438)
平成12年度
10,825
38,662
47,629
9,696
1,190(4県)
5,073
(64,084)
(96,708)
(100,575)
( ― )
( ― )
(17,746)
*カモシカについては、文化庁、林野庁、環境庁で協議の上、個体数調整を実施


 有害駆除のサイトを検索すると、なんと15300件もあります!私たち人類は同じ地球に棲む動物達をなんと酷い、残酷な目に合わせていることでしょうか?

 地球環境悪化からますます絶滅を加速させている野生動物。もう動物達に銃を向けることは止めましょう!野生動物の野性権を認め、共に地球で生きていきましょう。行政に声を届け、ハンターに銃を捨てるように訴えましょう。