矢板インカレを終えて(Penalty原稿) 02.05.23 バンバ洋子
〜初めに〜
クラシックの日にラスポ−ゴールを一緒に走ってくれた皆さん、本当にありがとう。旗が速くて必死で追いかけました。皆さんのおかげで、たぶんかなり速く走れました。そして、インカレの後、温かく見守ってくださった皆さんにも、本当に感謝しています。インカレをあのような形で終えて初めて、多くの人に支えられていたことを実感しました。この場をかりて、お礼を言いたいです。本当にありがとうございました。
インカレが終わってもう2ヶ月以上経ち、ようやく冷静に振り返ることが出来るようになってきました。取り組み、結果、それに対する反省について、今できる範囲で言葉に表してみようと思います。
〜始まり〜
最後のインカレに価値を見いだせるようになったのは、加賀のICSが終わったころだった。そのころ、私は競技としてのオリエンに魅力が感じられずに悩んでいて、ICSに参加すれば何かいい変化が起こるのではないかと期待したのだが、実際は大した準備をせずに表彰台に立っても、大してうれしくも悲しくもなく、そんな自分にがっかりした。その頃、ある友人からもらったメールに、「インカレのスタートには笑顔で立とう。」「仲間と一緒に表彰台に立つのはうれしい。」と書いてあった。精一杯の準備をした自信を持ってスタートして、その結果、みんなと一緒に表彰台に立てたら、その表彰台はきっとすごくうれしいだろうな、そんな当たり前な事にその時ようやく気付いた。ゆりさんに,一緒に鴨川をjogしているときにその話をしたら、同意してくれた。たしかもう、12月のはじめ頃だった。
〜取り組み〜
自分は精一杯がんばったって思える基準を考えて思いついたのは、過去の自分より明らかに速くなること、つまり(愛知インカレでもう学生トップにはなったはずだし)学生レベル以上の速さを手に入れて、リレーでも誰にも負けないぐらいのエースっぷりを発揮すること、というものだった。私がグレードアップして、ゆりさんが私ぐらいになって、それで千穂ちゃんが普通に帰ってくることが保証されていたら、すごくリレーが楽しそうじゃん!?ってゆりちゃんと盛り上がった。
この頃、私の頭の中にあった団体戦メンバーはすでに千穂ちゃん、ゆりちゃん、私だった。杉ちゃんとえりちゃんはインカレ団体戦の日に来れないと聞いていたし、まりもちゃんにはICSの行きの車で「私は立候補しません」と断言されてしまっていたし(←実は結構凹んだ)、宮内さんには「直前は(男子チームに入りたくて)女子チームはどうでもいいって思っているかもしれません」と言われていたので、取り組みを実際に行うのは3人しかいない感じだった。
理想をいえば、まりもちゃんや宮内さんを(宮内さんは理由がはっきりしていたからやはり無理だったかもしれないけれど)積極的に取り組みの中に引き込むことが望ましかったのだろう。だが実際には、私にその余裕がなかったし、3人やりたいという人がいる以上、無理に引き込む必要も感じられなかった。チーム作りに関して、男子と違ってぎりぎりの立候補者しかいない女子チームの場合、みんなをやる気にさせるという過程は重要になってくるのだが、それはとても労力のいる作業であり、現実的には出来ることが限られてくると思う。今回は女子チームの専属コーチを誰にも頼まなかった(頼めなかった?)のだが、この件に関してはコーチがいてくれた方がうまくいったのかもしれないと思う。
全員がインカレで安心して走ることができるチームをつくるために、私たちはお互いのオリエンテーリングの現状を知ろうとした。各自が毎回のレースでの課題(「今日のお題」)を決めて、それを女子同士でレース前に確かめあい(こうすることによって、適当にレースをこなしてしまうことも防げる)、レース後にその反省を行うといったことをインカレまでやった。こうやってお互いの話を聞いているうちに、その人のタイムが大体把握出来るようになっていった。
それと、大事なレースというのをみんなで意識するようにした。関西にいる私たちにとって、関東インカレ団体戦と早大OCという2つのレースは、他大学との実力を比較するために重要なレースだった。関東インカレ団体戦はそれぞれいまいちなレースながらも結果がついてきたし、早大OCも、私はWE初優勝という快挙を成し遂げ(笑)、千穂ちゃんもW21Aで私たちが注目していた他大学の人たちと比べて十分の成績だった。(ゆりさんは体調が悪くていけなかったけど彼女はその重みを分かっていたし、千穂ちゃんが走っていたから大体の予想は可能だったので問題なかった。)結果を出したいと思っていたレースで結果を出せた事は、チーム全体としての自信につながった。
それに加えて女子でした取り組みは、週に一回の地図読み会、週に1回の女子トレ@トレイル、その他jogなどだった。これらは宮内さんも加わってやっていた。地図読み会やトレイルに関しては男子もたくさん来てくれたために充実したものになった。インカレが近くなったら、ミーティングなども何回か行った。インカレの2週前ぐらいに、ゆりちゃんと千穂ちゃんに、「これから1日1コース組んでね」って言ったら、まじで2人とも毎日コースを組んでいたのには驚いた。私も負けじと1日1コース以上組むように心がけた。
〜メンバー決定〜
直前合宿で宮内さんが女子に立候補することになった。当初、リレーメンバーは立候補者の投票で決めようとしていたのだが、私たちは同票の時どうするか決めていなかったばかりか、4人で選ぶとしたら実質私とゆりさんがどっちを選ぶかによってメンバーが決まるなんて事に気付いておらず、それを指摘された後、急遽話し合いにて決定する事に変更した。宮内さんは、その時点でも10回走ったら9回ぐらい千穂ちゃんに勝ちそうに思えたけど、あと1回なにかあったときに後悔しないために、私は一緒に取り組んできた千穂ちゃんと走りたいと思った。いまでも、あの時にあの選択をしてよかったと思う。
〜インカレ個人戦〜
個人戦で優勝するぞ、とかは実は思っていなかった。(周りは勝手に優勝できると思っていたみたいだけど)私は優勝できるかなぁ?くらいの気持ちだった。当日、私は去年と同じ「どんな結果が出るか楽しみ」という気持ちでスタートに立った。前日とか当日の朝食の時とか、すごく緊張していたのだけど、バスに乗って待機所に移動していく間に、何度も読んだ矢板の地図のどこを通っているのかが分かって、スタート位置も把握でき,回しなどを想像していたら急に安心してきた。いつも通りにやろうと、レース内容に集中できたいい状態だったと思う。スタートしフラッグまでにコースを読んで、あまりに後半走れ走れコースな事に愕然とした。道走りはまじで「まだ死なないよな」と思いながらがんばった。おかげで私にしては相当タイムが速かったが,秒差だったことを考えると優勝はかなりの割合でづかさんのおかげかもしれない。
〜インカレ団体戦〜
千穂ちゃんのビジュアルでのミスパンチにより、団体戦の結果は失格だった。初めは何が起こったのかよく理解していなかったけど、ユリちゃんが帰ってきて「ばんばさんとまたリレーしたい」って泣きながら言ったのを聞いて、みんなで目指してきたリレーを走れずに終わってしまったことに気付いた。現実だけ理解したけどそこに至った理由が思いつかなくて、やってきたことすべてが無意味に思えた。なんで、私は走れなかったのか、なんでみんなで表彰台に登れなかったのか、その答えが見つからなかった。
〜失格の原因〜
走順を決めるところまでは、(詳しくは述べないけれど)特に問題はなかったと思う。最後のつめの準備でミスがあったのだと思う。チームリーダーとして、準備が不足した点とその原因を考えてみた。
1つ目に、千穂ちゃんがインカレ団体戦初体験であることを考慮したうえでのシュミレーション(ミスの予期),およびアドバイスができていなかったという点があげられる。その原因は、まだ一度もインカレ団体戦を経験していなかった千穂ちゃんを,勝手に過信していたことにあると思う。千穂ちゃんは山では番号をチェックしていたらしく、ビジュアルの独特な雰囲気にのまれてしまった可能性がある。
2つ目に、もっと千穂ちゃんを安心させてあげる必要があったと思う。後ろを信頼した余裕のある走りが出来ていたかというと疑問が残る。もちろん、千穂ちゃんはユリっぺや私を信頼していただろうけど、その信頼を生かしたうえで、どういう走りをしたらいいのか(=自分の役割)と言うことに関して、(少しは話していたけれど)もっとしっかり前日に復習して、自分のできるレース内容に対して集中させ、自信を持たせてあげるべきだった。
3つ目に、自分達がやってきたことを出し切るために細心の注意を払う(会場レイアウト、ペナらないなど基本的事項etc.を確認する)ということをおろそかにしていた。この原因としては、私たちが全員レース展開を考えるという初めて体験する面白いゲームに意識を向けすぎていたことがあげられる。翌日のレース展開を想像して他チームとの関わり合いの中で力を発揮できるようにイメージトレーニングすることばかりに意識がいき、基本的事項の確認をわすれていた。レースで競り合うこともあるだろうし、その時にぶっとばないようにする準備も大切であるが、基本的な部分の復習も欠かせない準備であった。
競り合いに意識を向けたという点から、私たちが自分達の実力と他大学の人の実力を正確に判断出来ていなかったのではないかという指摘もあった。確かにそれも一理あると思う。これは今回,チーム専属のコーチを付けなかったために客観的に評価してくれる人が近くにいなかった事が原因の一つではないか思う。自分達で自分達の評価を正確にするのは難しい。
〜最後に〜
今回のインカレで、私は満足行く準備が出来ても満足行く結果が出ないということを改めて知った気がする。準備はどんなにがんばっても、自分が考えられる範囲でしか出来ない。考えられるあらゆる準備をしたのに失敗したからといって、準備した過程が全て無駄になるわけではなく、自分が考えるあらゆる準備をしたからこそ、その失敗によって新たな発見が出来て成長できるのだと思う。
今回の失敗でこれだけの反省点が出てきたことで、また京大女子チームの経験が増えたと思う。京大女子チームはまだまだ若いチームで、男子チームと違って経験が少ない。こうやって色々な経験を増やしていって、いつか確実な準備ができ、満足行く結果が得られるチームをつくってほしいと思う。
私がチームリーダーとして取り組んだ最後のチームの記録は失格としか残らない。けれど、私の最後のインカレに向けた数ヶ月、私には本当にいいチームがあり、本当にいい仲間がいたと思う。大好きなチームメイトにも心から感謝したい。本当にありがとう。