自治労全国研究職集会開催にむけて
2001年2月2日(金)〜3日(土)に第6回自治労全国研究職集会の開催が予定されています。研究評では、当初の運動方針に従い、実行委員会に参加するなど、協力を進めています。この中で、研究評として@任期付研究員制度A新再任用制度B研究職給料表問題、についてレポートを作成することになりました。
つきましては、各支部について、同封のアンケートにご協力をお願いします(表・裏があります)。日程の都合上、1月26日までに送付してください。
なお、集会については本部から実行委員および各支部1名分の旅費が支給されることになっています。積極的に参加していただくことを併せてお願いいたします。
任期付研究員制度学習会
去る2000年12月8日(金)、札幌クリスチャンセンターを会場に、任期付研究員制度に関する学習会を行いました。内容はすでに研究評のホームページや機関紙等でもお知らせいたしましたが、各職場で認識を深め、意思統一を図っていただくためにも再度お知らせします。
主催者あいさつ(全道庁副執行委員長
仲野晶識 氏)
2001年2月から当初予算、機構関連、現業問題の3つの問題を中心に運動を進めていくが、継続課題の一つとして、任期付研究員制度の問題も重要視している。条例化が強行されてしまったが、組合として基本的に反対の立場をとる。研究職に限らず、一般職にも適用されかねない状態であり、公務員制度の根本にかかわる問題と認識している。制度化、運用に対しては事前交渉を持つことを申し入れている。研究機関全体で意思統一して運動を進めていることが必要である。
主催者あいさつ(研究評議長
沼辺明博)
任期付研究員制度は、人が採用されないうちに課題を提出したり、一定の研究成果が必要になるなど、道の研究職場の実態にそぐわないと思われる面がある。良い制度か悪い制度か、研究職員全体の共通意志を持つ必要がある。東京都では、数機関が財団法人化しており、都職員も財団職員化した例もあるので、自治体だからといって安心していられない状況である。身分が変わる可能性もあり、更に個人評価が行われることにつながりかねない。安易に制度を取り入れないように考えていく必要があると考えている。
公務員制度改革と任期付研究員制度について(自治労中央本部
労働局 藤原秀氏)
少子化や労働力の高齢化が進んでおり、社会保障の負担が大きくなっている。経済では金融等の分野でグロバリゼーションが進み、企業の強化が求められている。日本では経済の沈滞が長引き、科学技術を振興させることにより経済を復興させようという政策が国によって行われようとしている。1994年には科学技術基本法が制定され、「地方自治体は国の政策に準じて科学技術を振興する責務がある」「法律の制定、予算の確保を行う責任がある」といった内容が盛り込まれた。この流れを受けて、国では任期付研究員制度が運用され、1999年6月現在では招へい型11名、若手型119名、計130名が任期付研究員として採用されている。
任期付研究員制度に関する法案の中身は、地域を活性化させるため、柔軟で競争的な研究機関の体制を作り上げるというもので、研究員を流動的に採用するのが実質的な内容である。自治労としての見解として、今までなかった制度であり、成果第一とすることで任期付研究員と既職員との間に決定的な違いがあること、定数内職員であること、運用するにあたっては予算や設備の充実が必要など、危惧する点があると認識している。また、雇用形態も不安定労働者を生み出すことになる、業績手当の基準が不明確であるといった問題もある。いずれにしても、条例化と制度運用に当たっては、既存の研究体制への影響を考慮し、十分な労使協議を行うことが必要である。
全国で条例化されたのは岩手県、岐阜県、三重県、協議途中は北海道(現在は条例化されている)、静岡県である。
(質問)任期付研究員が定数内で採用されるとすると、現職員との定数枠で問題が起きることになると思うが。
(答え)現職員をやめさせてまで採用することはないと思う。定数の空いたところに滑り込ませるということは十分に考えられる。もし採用となれば、計画的な採用を見込ませることが大事だと思われる。
(質問)現在までの任期付研究員の採用後の動向はどのようなものか。また、任期付から正職員に移行させることは可能か。
(答え)法律が施行されて3年目であるので、まだやめた職員はいない段階であり、採用後の動向は答えられない。ある機関では、職員を採用するにあたり、一律にまず任期付研究員で採用して、その中で、優れた業績をあげたものに限り正職員で採用するという案がだされている。
(質問)採用された任期付研究員に専門分野の偏りはあるのか。
(答え)農水関連は4名と低いが、通産関連はかなり多い。偏りはある。組合の力によるところが大きいと考えている。
(意見)地域を活性させ、競争的に仕事をするということに、なぜ任期付研究員を採用しなければならないかが理解できない。やりかたによっては既職員だけでも目的を達成できると思う。
(答え)この制度は政治主導という意味合いがつよい。職場実態よりも政治的なイメージで考え出されたように思われる。
任期付研究員制度の実態について(北海道農業試験場
岩崎真人氏)
任期付研究員制度は大学の博士号取得者の流動化を支える受け皿として、科学技術庁が切望したものと考えている。
1996年にこの制度の案が提出された時に、全農林がいち早く把握して人事院に反対した経緯がある。組合と農水省の間では、農水関連の研究は息が長いものが多く、制度の適用には職場実態を考慮し、事前交渉を持つという口頭確認ができていた。組合としては、全てにおいて労働組合と事前に協議を行うこと、欠員に任期付研究員を採用することをしない、情報を公開して事前協議をおこなう、というようなことを要求した。
このような中で、一機関で募集により任期付研究員を採用したところもあったが、事前に公募を取り消させた実歴もある。現在では4名の任期付研究員が採用されている。これからは、任期付研究員の公募が増えそうである。現在の状況として、任期付の問題よりも独立法人化の問題の方が大きくなってくるので、問題が移行して、任期付の問題が相対的に小さくなっている。独立法人化された場合、任命権が理事長に移るため、任期付で採用、成果をあげたものが正職員採用、という流れができそうに思われる。
(質問)採用事例は公募が主であるか、適した人間をさがしてくる方が多いのか、どちらか。
(答え)公募が原則である。有力な候補者がいるかもしれないが、公正な選考はしていると思う。
全道庁の取り組みについて(本部賃金部長
井上昭弘氏)
2000年10月12日に、制度化された国に準じて道も4定例議会において制度化したいという提案がなされた。これは、知事が2定例議会において、道において任期付研究員制度を取り入れたいとの発言を受けたものと思われる。制度の内容に関して、常勤研究職員の削減につながる可能性もあり、全道庁の要求を12月1日に提出したが、回答は抽象的で極めて不満足なものであった。
道は研究推進会議を9月21日に発足させており、その中で、海外からの研究者も視野に入れて採用を考え、研究を活性化したいという提案がなされた。科学技
術振興課は、そのための研究予算1000万円の確保を行っている。
今後、公募などの動きがあると考えられ、事前の労使協議をきちんとやり、制度の導入を安易にさせないように勤めたい。
(質問)招へい型の見込みがありそうな部署はどこか。
(答え)あるということは今段階では聞いていない。
(質問)労使協議の時期はいつになりそうか。
(答え)2001年の4月1日に制度導入となれば、2001年早々にありそうだが、当局側から提示があると思う。
(質問)具体的に運用させないための運動の中身は何か。
(答え)任期付を採用させるような誘導は行わないなどの合意をさせることが考えられる。これから職場段階での要求指標を作りたい。
(質問)任期付と平行して再任用制度が導入されるが、両者の制度により新陳代謝がなくなる恐れがあると思うが。
(答え)再任用制度は組合としては否定するものではない。中高齢の職員の意見を聞いてより良いものにする必要がある。不都合があれば対応する問題である。
(意見)任期付の制度に対して、道としての展望が見られない。外から職員を持ってこなくても内から良いものが作れるはずである。予算に対する制限もあり、単純に国と同様な制度にするということは不都合がある。
(質問)若手型の年齢はどのくらいが目安なのか
(答え)条例では年齢制限はない。国においては35歳未満となっている。
(質問)任期付研究員の業務内容に関してはどうのようになるのか。一般業務をまかせられるのか。
(答え)業績手当の問題もあり、一般業務を押し付けることはできないと思う。
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