研究評ニュース NO.141
2001年12月12日発行
発行:試験研究評議会事務局
電話011−747−2211(内線774)


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ニュース項目

○2002研究評総会      ○2001全公試連連絡会議報告
○独立行政法人学習会   ○その他
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試験研究環境の向上をめざして
−2002試験研究機関評議会総会を開催−

 さる10月24日、KKR札幌を会場に、全道から21支部・分会、25名の代表者・傍聴者が参加し、定期総会が開催されました。(議案参照)

 冒頭、総会の議長に農畜試班事務局長の大橋氏を選出した後、沼辺議長が、最近の研究機関等の動きなど、研究評の課題などにふれてあいさつがありました。つづいて、全道庁本部の出村副委員長(現書記長)が、@自治労不正問題、A道の財源不足について、B独立行政法人、等に関連したあいさつがありました。その後、事務局から活動経過報告・「第2回全国研究職連絡会幹事会」の報告(田川北海道幹事)・「臨時職員取扱要綱の一部改正に関する問題」についての報告(農畜試班事務局)が行われました。さらに、その中で、「3級昇格問題」・「任期付研究員」について、多くの質問・意見が出されました。

「3級昇格問題」

3級昇格は、個々詮議という形式が取られており、各試験研究機関長の上申が必要となっていることから、基本的に上申されないと昇格できません。したがって、疑問がある場合には上申させることを原則とすることを全体で確認しました。
なお、上申基準は以下のようになっています。
   @大学卒    10年
   A修士課程終了  8年
   B博士課程終了  5年
基本的に、卒業年次から起算して、「いずれかの基準に達した段階(早い方優先)で上申すべき」と考えています。なお、昨年度上申もれがあったことから、今後各支部段階での確認をお願いします。
また、途中採用(5月採用など)については、道の定数管理伴う措置であることから、基本的にその分は加算されるよう強く求めていますが、人事課が認めようとしていないのが実状です。今後も改善を求めて取り組む必要があります。また、国家公務員や民間歴換算についても不合理な点が多々あり、これについても強く改善を求めていきます。さらに、現在3級昇格の実態として、2級第二双子(2−15)以上からの昇格が増加してきていることから、昇格期間の短縮等の改善が重要な課題となっています。

「任期付研究員」について

環境科学研究センター支部に、任期付研究員(招へい型)が採用されたことに関連して、全体的な問題とすべきであったとの意見が出されました。これに対し、事務局から以下の点が示されました。
 @所の配置定数外で処理されており、ポストについても新たに新設されたこと
 A客員研究員としてこれまでも交流があり、職員との軋轢も少ないこと
 B任期終了後の身分保障がなされていること
など、任期付き採用にあたって組合が求めた条件をクリアしていること、支部も一定の理解が得られたことから、本部と協議の結果、道当局の責任で配置することとしました。しかし、今回の採用者のような条件はかなり特異なケースであり、今後、場所側から積極的に採用を求めた場合には配置定数外では取り扱われないと考えられます。また、若手型については、国や他府県の状況を見ると多くの問題があります。
今後については、本部と連携し、基本的には任期付研究員、特に若手型については採用させない方針を堅持することを確認しました。
 つづいて、2001会計報告および会計監査報告が行われ、拍手で承認されました。

<議 事>

事務局から、2002年度活動方針案の提案を受け、議事に入りました。

(1)4級昇格基準の短縮の基本的なスタンスについて
 3級昇格時に新たな職名を付け、「在職○年研究主査発令、研究主査発令○年で4級」という案に対し、議論を行いました。この中で、新たな職名をつけることには議論が必要であるという意見が出され、研究主査制度の改善(在職年齢の短縮)、基本に立ち返って各職場での取り組みが必要(給与体系の変更を含めた公務員改革の観点から)の意見も出されました。このような状況を踏まえ、再度アンケート調査等を実施し、支部・分会の意見を集約することになりました。

(2)野球大会・テニス大会
 昨年度の総会の中で、大会の廃止案が出されたことから、事務局として、検討した結果に基づき意見交換が行われました。この中で、大会を主催する方向で検討しその都度判断することが確認され、継続を望む意見があったことから、来年度は両大会とも従来どおり実施することになりました。

(3)研究予算について
 削減による各職場の苦しい実態が報告され、いろいろな要求も出されました。事務局の提案を基本に、総会で出された実態の改善に向け活動することを確認しました。

(4)研究課題評価について
 今年度から本格実施された研究課題評価に関連して、外部評価委員に対する意見等が出されました。これらを踏まえ、アンケート等を実施する方向を確認しました。

(5)再任用制度について
 来年度から実施される再任用制度は、年金制度の改悪が端緒となっていることから、アンケート調査からも定年制の延長が必要であると考えられます。既に予想される問題点についてアンケートを実施していますが、来年4月の導入後、試験研究機関独自の課題について把握することに努めることが確認されました。

(6)全国研究職場との交流の推進
 広く交流し情報収集に努めることを確認しました。

(7)任期付研究員制度・独立行政法人化について
 国等すでに実施されている実態等を把握し、今後の方針を確認することが必要であるとの意見が出されました。事務局として、「独立行政法人化」学習会の実施など、いずれの課題についても本部と連携して活動していくことが確認されました。
さらに、2002年度会計予算(案)・役員改選(案)が提案され、承認されました。なお、会計監査は林業試験場支部お願いすることになり、新たな事務局体制は以下のようになりました。
事務局体制
 議長   沼辺 明博(環境科学研究センター支部)
 副議長   黒澤 邦彦(地質研究所支部)
 副議長   未  定 (農畜試班議長)
 副議長   未  定 (水試班議長)
 副議長   田川 雅一(自治労研究職連絡会幹事・畜産試験場支部)
 事務局長   高野 敬志(衛生研究所支部)
 事務局次長   高橋  徹 (工業試験場支部)
 会計監査 酒井 明香(林業試験場支部)

2001全国公設試験研究機関連絡会議に出席しました

 11月30日〜12月1日に神奈川県職労・横浜市従のお世話により、全国公設試験研究機関連絡会議(略、全公試連)が横浜市従会館で行われ、研究評から沼辺議長と高野事務局長が出席しました。任期制研究員の導入や独立行政法人化の問題等、各公設試験研究機関を取り巻く状況はどれも厳しい内容であることを認識しました。以下、簡単ながら会議の内容をお知らせします。

○任期付研究員制度の導入について

 北海道ではすでに4月から導入され、現在、環境科学研究センターに招へい型1名が採用されています。他都府県においても来年4月導入に向けて準備が進められている実態が報告されました。これらの県の多くは、若手型の公募を中心に計画されているようです。大阪府では、これまで任期付研究員採用制度が法制上はなかったにもかかわらず、数年前から客員研究員制度により実質的な若手型の任期付研究員が客員研究員として採用されており、任期終了後の就職に苦労していることが報告されていました。
また、来年度採用に向けて事前公募したが、理化学研究所やポスドク・フェローなどの国の任期付研究員と比較し、研究条件等の処遇が劣るためなかなか集まらない、ということも話されました。招へい型も含め任期付研究員制度には大きな問題が内在しており、特に問題の多い若手型の導入は行わないように引き続き運動を強めていくことが重要と思われます。

○PFI方式の導入について

 PFI方式は、庁舎などを民間資金で建設する方式で、すでに一部の自治体で導入されています。PFIはPrivate Financial Initiativeの略で、庁舎や付随する施設などを民間に建設させ、数十年(一般に30年程度)の契約期間中に建設費その他を償還する方法で、その間、施設は設置者(民間)の管理下におかれ、契約期間終了時に自治体管理とするものです。施設の新設や老朽化による改築の際、短年度で建設費を用意する必要がないことから、当面の設備費用が安上がりになり、多くの自治体が採用し、今後益々多くなることが予想されます。この方式が試験研究機関に導入されると、研究施設の設置や維持管理を民間にゆだねることになり、研究施設の管理について知識や技術、それを有する専門家が民間にはほとんどないことから、研究に支障をきたす可能性が大きいことが指摘されました。また、研究内容は日々変化しており、長期間の民間による管理は研究の質を停滞させることが考えられるなど、研究職場にとってPFI方式は馴染まないという意見が多く出されました。ある研究機関では、PFI方式でP3施設を設営させたところ、短期間で壁が崩壊したという驚くべき例も紹介されました。北海道においても、今後施設の改築などが見込まれる機関もあり、その際、PFI方式の導入が十分考えられます。これからの動向に注目していく必要があります。

○ 独立行政法人化について

 東京都では、老人総合研究所などの医療系4研究機関が20年前に、事実上の独立行政法人ともいえる財団化がなされており、その実態を伺うことができました。当初、職員は全員、東京都からの出向(派遣)という形で都職員としての身分を保っていましたが、近年、都職員から財団職員への身分替えがすすめられています。また、外部評価の徹底、研究課題選択について基礎研究よりも利益を尊重した研究の優遇など、組織運営のあり方についてかなり問題がある実状がわかりました。大阪府では、通産省出身である太田知事が府の財政計画案で試験研究機関・大学・病院などの地方独立行政法人の積極的な導入検討を打ち出し、国へ早期の法整備を働きかけている実態が紹介されました。現在、北海道では具体的な独立行政法人化の導入の計画はありませんが、知事が検討を指示したとの情報もあり、東京、大阪の実例からも、独立行政法人化→民営化と続く削減計画案が出される事が十分考えられます。研究評では今後学習会を開催するなど、対策を考えていくことが必要と考えています。

独立行政法人化に関する学習会の開催

研究評および全道庁本部では独立行政法人化に関する学習会を予定しております。内容は既に独立行政法人化が導入された国の研究機関の実態の紹介、これからの取り組みなどについて話題を提供したいと考えております。予定は

日時:2月4日(月)13:30〜
場所:自治労会館(札幌市北区北6西7)

を考えております。変更になる場合もありますのでご了承ください。
旅費は各支部1〜2名支給となります。多数の参加、よろしくお願いいたします。



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