テーマ学習の進め方
手順
研究領域を決めよう
何をテーマにして研究を進めていくのか?この苦悩が、とても大きいと思います。
この苦しみを乗り越える大切さが今後、研究を進めるに当たっての重要なポイント
になります。悩みに悩んで出てきたテーマこそ、独自性(オリジナリティ)にとんだ
ものになります。研究で最も重要な独自性について説明します。
誰もが、簡単に思いつくテーマは、世の中にとても多くの研究論文が出され、内
容もかなり高いレベルで細分化されています。ノーベル賞に匹敵するものもあるで
しょう。そんなテーマに中学生が取り組んでも先は見えています。
他人の論文のコピー&ペーストがやっとでしょう。独自性はほとんど出ません。
そこで日常の生活の中で「なぜだろう?」「こうやれば、いいのに?」「面白そう」
などという疑問・提案・興味を題材に取り上げることによって、その研究者独自の
テーマが決まるのです。たとえば、ニュートンが、リンゴが木から落ちるのを見て、
研究を進めて「万有引力の法則」を発見したようなことです。。
多くの情報の中から、疑問・興味を抱くためには、その情報をしっかりと取り入れ
なければなりません。必要ない情報は、取り入れた後に捨てればいいのです。
では、有益な情報はどこにあるか。それは、新聞・テレビ・ラジオなどのメディアや
図書館にある書物・書籍、インターネットによるものなどあなたの周囲にすぐ手の届
く場所にあふれています。他人が話す言葉の中にも多く含まれています。
情報を得て、「なぜ?」「どうして?」と疑問を持たない人間生活はありえません。
論文作成の流れ
研究の領域が決まったら、研究の具体化です。それぞれの項目をまとめてみよう。(文章化)
@何を知りたいのか、何を明らかにしたいのか。なぜ、それを明らかにしたいのか・・・研究の動機
Aそれを明らかにして何の利益があるのか、何のためになるのか・・・研究の目的
B「なぜだろう」(疑問)→「〜では、ないだろうか」「〜だからだ」(予想・予測)・・・仮説をたてる
Cアンケートの実施、実験、現地調査、先行研究の比較・・・仮説をたしかめる(仮説の検証)
D仮説の検証を具体化し、実施する。調査対象・時期・調査内容など・・・研究の方法
E結果の集計・分析
F結果と仮説を比較し、検討する・・・結果の考察
G仮説通りだったか、仮説がくつがえされたか・・・結論
H論文の記述・・・下書き→校正→清書
<補足説明>
仮説の立て方と仮説の検証の例(1)
(テーマ) 虫歯とはみがきの関係について
(疑 問) 「はみがきは虫歯予防に有効」という常識に対して、はみがきだけが虫歯予防の方法
ではないのでは?
(仮 説) @はみがきだけが有効なら、はみがきをあまりやらない人には虫歯が多い。
A右利きの人が多いので、右利きの人が磨きにくい右奥の歯に虫歯が多くなる。
Bはみがきは、虫歯予防の一つの方法であるが、他の要因(遺伝・食事・栄養)も多
く、虫歯の発生に関係している。
(検 証) @生徒対象のアンケートを行う。
アンケートの内容は、はみがきの実施回数・時間。利き腕。家族の虫歯の様子。
食事の状況。食品の好き嫌いなど。
Aアンケート対象生徒の歯科検診票から虫歯の数、虫歯のある場所を写し出す。
Bアンケート結果と歯科検診票を照らし合わせる。
仮説の立て方と仮説の検証の例(2)・・・小学生向け
(疑 問) 今夜の夕食のおかずは何だろう?
(仮 説) @昨日、おばあちゃんからジャガイモが送ってきたからジャガイモを使った料理だろう。
Aジャガイモ料理の代表は、肉じゃがとカレーライスだからそのどちらかだろう。
B肉じゃがは、母の得意料理であり、カレーライスは昨夜の夕食で食べたから、
肉じゃがだろう。
(検 証) @電話をして聞いてみる。
A帰宅して、台所を覗いてみる。
(結 論) 昨夜のカレーライスが残っていて、2日続けてカレーライスだった。
仮説はくつがえされた。
研究内容の絞り込み
「環境問題について」、「食品添加物について」、「少年法について」などというテーマは、領域が
広すぎて焦点がしぼれない。そこでテーマを決定する場合は、領域を狭くする事が必要です。
環境問題ならば大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・廃棄物問題・・・と中程度の領域があり、廃棄
物問題は、産業廃棄物・生活廃棄物・核廃棄物・・・と小領域に分かれている。
その中で家庭から出されるゴミ問題を研究したいとするならば「家庭から出されるゴミ問題につい
て」というテーマがあげられる。
しかし、もっとテーマを絞れば「鹿児島市における家庭から出されるゴミ問題について」となり、
それを「鹿児島市における家庭から出される可燃物ゴミについて」とすると仮説も立てやすく、
検証も可燃物ゴミ処理場の見学と身近な方へのアンケートや自分の家のゴミ処理状況の調査で
行えるのです。
テーマを身近な問題や小さな領域のことに決めると独自性がしっかりと出て、すばらしい論文が
完成します。最終的な論文の題目(見出し)は、論文完成前でかまいません。