ANGEL SNOW/福田悠太主演/作者:錦戸沙織

2000年12月―――。
あんなに暑かった日がまるで嘘みたいで。
あっという間に東京の町は冬を迎えた。

今年も近づいてくる…12月24日。
今年は誰と過ごせるんだろう??
私、ゆりの小さな悩みです―――。

「ゆりッ、一緒に帰ろうよ」
放課後、部活終了で帰ろうとしてた私に、
幼なじみの福田悠太が話しかけてきた。
幼稚園の頃から一緒にいるもんだから、
一緒に帰る事だって珍しい事でもない。
「いいよ、別に」
悠太の言葉に私は軽く返事をした。

外はもう真っ暗。
1人で帰るのはさすがに怖い。
こんな時悠太の存在ってすごくいい。

「でも久しぶりだね〜一緒に帰るの」
「そっか?僕はそんな気しないけど」
「…なんか今日の悠太おかしくない?」
「え!?…別に普通じゃん、おかしくないよ」
「そうかな??」
私の思い過ごしなのかな?
でも…何かがいつもと違うような気がする。
何て言うんだろ…どこかよそよそしい。

その時、冷たい風が私達を吹きつけた。
……くしゅんッ!
思わず寒くてくしゃみしてしまった。
「うわ〜寒くなってきた〜〜〜〜〜!」
その瞬間。
――――――フワッ――――――
悠太が自分の着てたコートを、
私の体にそっと着せてくれた。
「…悠太?」
「着ててよ、風邪引くじゃん」
「え、いいよ!悠太だって風邪引いちゃう…」
「いいって、ちょっとくらいカッコつけさせてよ」
「でも……」
「あ、ちょっと待ってて」
私の言葉をさえぎって、悠太は自販機に向かった。
そして、あったかいミルクティーを手渡してくれた。
「え…いいの?」
「んっ、僕のおごり♪」
「……ありがと」

悠太…。
こんなに優しかったっけ?
こんなに男らしかったっけ?
なんでだろ…なんだかドキドキする。
悠太も変だけど…私もおかしいよ…。

「もうすぐクリスマスかぁ〜」
さりげなく悠太がつぶやいたのを聞き逃さなかった。
「悠太は…今年は誰と過ごすの?」
「え?どうしてそんな事聞くの?」
悠太の言葉に、私はドキッとした…。
別になんでもない言葉なのに、どうしてだろ?
いつもなら、普通に返せるのに―――――――。
「べっ別に。ただどうなのかな〜って思って。
 も…もしかして彼女と過ごすとか????」
「はぁ?何言ってんの?ゆり」
「彼女いないの、悠太」
「いるわけないじゃん!」
いない。
そう聞いてホッとしてる自分がいた。
「じゃあ…好きな人は??」
「―――――――――いるよ」
え―――――――――。
悠太…好きな人いたんだ。
そんなの全然気付かなかった。
「へ…へぇ…どんなコなの?」
「ん?……ヒトコトで言えないけど…いいコだよ、とても」
『いいコ』
その言葉にチクリと刺さるものがあった。
そして、そのコに対しての嫉妬心さえ…。
やだ…私、本当にどうしたんだろ???
もしかして私…悠太の事―――――。

「そのコに気持ち伝えないの?」
「え?なんで?」
「だ、だってもうすぐクリスマスじゃん。
 一緒に過ごしたいって思わないの???」
「……そりゃあ思うけど」
「じゃあ気持ち伝えなよ!悠太なら大丈夫だって〜」
胸の痛みをこらえながら必死に私は言った。
何言ってんのよ…ゆりってばバカみたい。
やっと…やっと自分の気持ちに気付いたのに。
でも…今更素直になんかなれないよ―――――。

「ゆりは…大丈夫だと思う?」
「え…う、うん。絶対に…いけ…るよ」
「ん〜、じゃあ言ってみよっかな!!」
ズキン…。
悠太の言葉がまた突き刺さる。
ああ、私自分で墓穴掘ってるよ…。
言わなければ良かったのに…後悔してる。

「…じゃ、じゃあ、練習しなよ、1回」
「え?じゃあゆりに言えばいいの??」
「うん…私なんかで良かったら練習台になる」
「そうか…じゃあヨロシクお願いします!」
もういい…私の気持ちなんてどうでもいい。
悠太が幸せになる事が一番の幸せだもん…。
そう、私は自分に言い聞かせた、そして。

「――――じゃあいくよ?」
「…オッケー」
「えっと…ずっと前から好きでした。
 良かったら僕と…」
これが…これが練習じゃなかったらいいのに。
これが…本当に私に言ってくれたらいいのに。

「僕と付き合ってください、ゆり」
「え…!?」

悠太の言葉に、私は止まった。
世界中の瞬間(とき)が止まった気がした。
え…今の……今のは何だったの???
悠太…私と付き合って…って????

「…ほらぁ、ちゃんと返事してよ!」
「え…でも…今の練習じゃ………」
「今ちゃんとゆり≠チて言ったじゃん。
 練習なんかじゃないよ、本気だよ、僕」
「悠太―――――――――――――」
夢なんかじゃないよね?
私の勘違いじゃないよね?
今なら言える…自分の本当の気持ちを!

「―――こちらこそ付き合ってください!」
「え…?ゆり……嘘じゃないよね????」
「ばかっ!こんな事嘘じゃ言えないって!」
「やったぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

12月の寒い寒い夜。
天使は私たちの願いを叶えてくれました。
聖なる夜より、ちょっと早かったけどね。
でも…もちろん今年のクリスマスは…。
大好きな相手、悠太と過ごします――――。

あなたは今年、誰と過ごしますか?


+++あとがき+++
はいッ、やっと書けた〜〜〜〜(>_<)
ゆりと悠太のラブラブ小説ッッッ!!
ずっと書くって言ってて書けれへんかって;
クリスマスまでに完成してホッとしたわ。
これはオネィからのプレゼントなりッッ♪
かなりヘボ小説やけど受け取ってな〜★☆
感想も是非是非待ってますぅ〜。

+++ゆりから++
私の姉的存在沙織からの素晴らしい
小説いただきました〜〜★
なんか照れるね、やっぱ(笑)!!
クリスマスを福ちゃんと過ごすなんて・・想像するだけで
やばいっす〜〜><緊張する(妄想しすぎ・笑)
こういう恋したいなぁ・・♪
沙織姉、ホントに小説アリガトウ〜〜!!
マジで嬉しいっす!!良かったらまたヨロシコ★