立山三山・剣岳
日 時 平成8年8月22〜26日
場 所 北アルプス(立山三山・剣岳)
参加者 立山−−Iさん・木村正・貴
剣岳−−Mさん・Iさん・MAさん・木村正・貴
その他−9人
タイム 24日
雷鳥平(ベ−スキャンプ)−−別山乗越−−剣岳−−別山乗越−−雷鳥平
4:45 6:00 10:15
13:30 15:30
報告 木村貴子
雷鳥平をベ−スキャンプに立山連峰・剣岳・大日三山といろんなコ−スを選択できる、魅力的な夏山合宿に参加を決める。剣岳は足のすくむような急登のクサリ場があり、果たして私のような初心者が登れるかという不安もありましたが、行ける所まで行って無理なら、帰りの人を待っていれば良いとの助言で決心しました。
でも何も努力せずにはとても登れないと思い、クサリ場に慣れるため、主人の指導で、ベランダから懸垂下降の練習や、石積みの壁で三点確保の練習をしたり、橋立の7〜8mの岩場でザイルをつけてフリ−クライミングの練習をしました。本も何回も見たり読んだりしましたが、私のレベルで登れるか、当日迄不安でいっぱいでした。
22日 出発
夜8時伊東駅に集合。差し入れや見送りを受け、Iさんの車を主人の運転で先発隊9人が出発。途中富士の辺りで、バケツをひっくり返した様な大雨に降られ、車が身動き取れない様な状態でした。(車中で色々なアクシデントが有りました)予定より遅れて扇沢に1時30分到着。車とテントに別れ仮眠する。
23日 立山
雷鳥平にテントを張り、各々別れて登山開始。Iさん、Gさん、Sさん、Hさん、私たち夫婦の6人で一の越しをめざす。 立山縦走はIさんと木村夫婦の3人にて。他の人達は寝不足のせいか、体調が良くないので下山。
天気は曇りで霧のせいか少し寒い。一の越しから雄山迄の急登にあえぎ、新築された雄山神社で登山の安全を祈願。(Iさんは女難の厄払いとか)にもかかわらず、先程の急登を急いだせいか、寒さか、疲れの為か、私は足がつってしまいました。

おろしたての雨具が汚れるのも気にせず、土の上に腹ばいになり主人にストレッチをしてもらうと少し良くなりましたが、今度は逆の足がつり困りました。エスケ−プ道を下ろうかと考えましたが、時間的には余り変わらないのでそのまま進みました。その後何回もつりましたが、騙し騙しゆっくり歩き、やっとの事で三山を縦走出来ました。
別山辺りで霧の晴れ間から、雷鳥平が箱庭の様に見えその美しさに感激、雪渓がいたる所に見えその数の多さ
に驚きました。
24日 休養
運動不足のせいか足の疲れがひどい為、一日テントの留守番。ロッジの風呂に入り、明日の剣に万全の体調で望みたい為、休養と決め込む。皆さんは奥大日へ。
夜は全員揃ってカレ−パ−ティーの始まり。レタス・キュウリ・トマトと野菜も盛り沢山。他にもいろいろ。最後には冷やしソ−メンを作るつもりが、Hさん自慢の特性にんにく入りニュ−メン。体が温まり疲労回復にはピッタリでした。
デザ−トにはIさんのサブザックから出てきたスイカが、たまらなくおいしかった。来年は2個持って来てくれるそうです。此のキャンプ地はトイレが水洗で、飲み水も豊富なとても快適な所です。
25日 剣岳
3時30分、まだ暗い空を見上げると、北斗七星やカシオペアなどが輝いている。天気は良さそう。
お腹を満たし4時45分、Mさん・Mさん・Iさん・私たち夫婦の5人Yさんの見送りを受けヘッドランプを着け出発。
別山乗越に着いた頃にはもう明るく、雄大で男性的な剣岳が目の前に現われた。

別山からは幾つかの雪渓を渡り、緩やかな尾根歩きが続く。ウサギギク・リンドウ・トリカブト等、とてもきれいでした。又、大粒の苺は甘酸っぱくおいしかったです。夢中になって足が滑り、転げそうになりました。
白ざれの滑りやすい道から岩屑が散乱した中を登り一服険へ。大岩を越え前険へ。目指す剣岳は近づきすぎて、巨大な岩の塊といった感じ。
前剣をすぎると20mのクサリが付けられた高度感のあるトラバ−ス。ここは特に本を見て通過できるか気になっていた所でした。思ったより簡単に通れ第1関門クリア。前剣からだんだん急登になり、平蔵の頭からコルと岩場、クサリ場が連続。「Oさんが喜びそうな所」とMさんが言う。
とうとう本峰への最後の難関、カニのタテバイの始まり。人が多いので少し待つ。その間に私はハ−ネスを付け準備に入る。緊張しないように言われる。主人のロ−プにつながっているので、落ちる時は2人一緒。Iさんが見届けると冗談を飛ばす。

いよいよ第一歩を踏み出す。以外と足はとどく。主人が先に行きアドバイスを受ける。クサリをしっかりつかみ足場を探す。鉄の杭に足を乗せるように言われる。一歩一歩ゆっくり進み、大丈夫、大丈夫といいながら登りきる。
まずは一安心。恐さより無我夢中で登ったという感じでした。頂上まではやさしい岩場を後30分。
やった剣岳登頂。クサリ場への不安・体力の不安等考えると自分でも良く登れたと思う。これも皆さんのご指導の御蔭です。Mさん、Iさん、Mさん、ありがとう。一人一人と握手。感激の余り思わず涙が出る。空は真っ青、風もなくさわやかな日陽し、富士山・槍ケ岳・白馬連峰・日本海とすばらしい大パノラマ。いつまで見ていても飽きない。 登山者も多く、老いも若きもみな頑張っている人でいっぱい。お昼はIさん提供の果物やお茶をおいしくいただく。2998mでの食事、しあわせ!

下山開始、カニのヨコバイで停滞気味。本に書いてあるとおり、第一歩の足場が見にくい為いやな感じだが、足場を指示され慎重に下りる。体を岩から離して足元を見るように言われる。私はタテバイよりヨコバイが恐いのではと心配していましたが、ハシゴ段を降りてヨコバイ終了。
一服剣迄の岩屑の下りは足が疲れているので、慎重にゆっくりのろのろ下る。他の人達はスイスイと下る。足が強いなあ・・・この頃には少し余裕も出てきて、カメラにポ−ズを撮る。剣をバックにみなさんいい顔でパチリ。
立山縦走中のMさん達と無線連絡が取れ、別山乗越で合流の約束をする。13時30分、乗越の剣御前小屋に着きビ−ルで乾杯。立山組のGさん、Mさん、Tさんと合流し、おしゃべりしながら下山。
天気に恵まれ、皆それぞれ思い出に残る山行になった事でしょう。
剣岳登山にあたって
「行ける所迄行きましょう」と言ってくれたGさん。
「大丈夫だよいい機会だから行ってきな」とTさん。
「カニのタテバイの心配より、そこまで行く体力が有れば大丈夫」とはMさん。
私の為にザイルを用意してくれたYさん。
勧めてくれた方、連れていってくれた方、皆さんに感謝します。
私にとって生涯忘れることの出来ない剣岳になりました。なおこれから登山するにあたり、筋肉痛や足がつったりする事が無いよう、日頃の訓練が大事とつくづく思いました。