鋸岳(第一高点)・アサヨ峰

日  時  平成10年10月9日〜11日
場  所  南アルプス
参加者  木村正人  
コ-スタイム  9日  伊豆高原〜広河原 
           18:00     23:30
      10日  広河原−北沢峠−林道分岐〜丹渓山荘〜鋸岳案内板〜一合目〜角兵衛沢ノコル〜鋸岳〜
            7:20   7:40-50  8:00    8:30-00   9:30-40    10:00   12:50        13:10-30
            〜コル〜大岩下ノ岩小屋〜一合目〜案内板〜丹渓山荘〜林道分岐〜北沢テント場
              13:50 14:30-35      15:20   15:45   16:10-20  17:00-20  18:40
      11日  テント場〜栗沢山〜アサヨ峰〜早川尾根小屋〜広河原峠〜林道〜広河原
            6:20  7:30-50  8:30-50  10:15-30     11:00-20 12:30  12:50
                                                          報 告 木村正人

 単独行で不安はあったが、いろいろな人に話を聞き、長谷村役場からも資料を取り寄せ、角兵衛沢口から第一高点の往復なら出来ると判断し決行する。

                  

   10日   
 丹渓山荘馬ノ背コ−スの急坂を下ると、キャンプ指定地があり、川の対岸に丹渓山荘が見える。その川が増水していて渡れない。上流に行ったり、下流に渡れそうな所はないか見て歩いたが、橋もなく困った。{源義経の八艚飛び}をまねたが、足が滑り「ドボ−ン」。ズブ濡れになり、5mの川を渡るのに30分もかかった。

 角兵衛沢入り口に又川が出てきたので、今度は靴を脱ぎズボンを捲り上げて、浅い所を渡ったが、水の冷たい事、{身を切るような冷たさ}と言う言葉があるがそれ以上だ。10秒位で渡ったが、11秒も絶対我慢できない冷たさだった。
 樹林帯の一合目を過ぎ、大岩下ノ岩小屋を目指す。馬ノ背の下りもそうだったが、ちょっと油断すると、ル−トを外れる。赤テ−プを頼りに登った。

 今日の予定は、水場がある大岩下ノ岩小屋にテントを張り、サブザックで第一高点を往復しテントに戻る予定だ。 カラマツ林の中に突然垂直の岩壁が出てきた。ここが岩小屋かなと思ったが、資料で読んだガレ場のケルンや、南アルプス林道もまだ見えないので、そのまま進む。 不明瞭なガレ場道に入る。ちょっと道を外れると、傾斜がきつく岩が安定していないので、足元の岩が、私の体ごと下方にずり下がる。「おっと、あぶない」ピョンと前の岩に飛び移ると、そこもずり落ちる。やはりル−トを外すと危ない。登山道もザラザラの歩きにくい小石や、乗るとぐらつく石ばかりだ。

 右手に細い滝が見える。あれ−、もう岩小屋は過ぎたのだろうか???後を振り返ると南アルプス林道が下に見える。ならばこれから岩小屋が現われるはずだ。上を見ると、V字状に開けたコルのような所が見える。角兵衛沢のコルにしては時間が早すぎる。重いザックを背をい、息を切らせながら休まず登ると、やはり角兵衛沢のコルだった。すると、あの岩壁下が岩小屋だった。コ-スタイムで往復3時間50分、サブザックでいいものを、馬鹿をみた。

 コルからハイマツ混じりの急登を一登りで鋸岳最高峰の第一高点に着く。甲斐駒、仙丈は勿論、360度の展望に大満足。
 甲斐駒組もちょうど山頂に着いたと無線連絡があった。一休みしてよく考えると、今日、丹渓山荘迄下れば、明日アサヨ峰に登れるかもと、欲を出した。
 どこ迄下れるか分らないが、テントが有るので安心だ。そうと決まればザレ場の小石の所などは、富士の須走のように滑って降りる。

 岩小屋の確認に行く。(小屋が無い事は解っていた)テントが3張り、張れる平らな所があり、岩からは水がしみ出ていた。
 歩いているうちに、北沢長衛キャンプ場に会の仲間が居るので、一緒に過ごしたくなり、先を急いだ。
冷たい水の川を2度渡り、馬ノ背を一気に登って林道に出た。日が暮れても林道は明るかったが、大平山荘からの山道はヘットランプで歩く。

 コ-スタイムで12時間余り、膝の後が痛くなってきたが、仲間がこの先に居ると思うと、頑張れた。キャンプ場に着くと、会のテントの字が、赤地に白く浮かんで、私を呼んでくれ、仲間と再会できた。

  11日
 足の調子しだいでアサヨ峰往復か、早川尾根を歩き広河原に出るか決めると言い、仙丈組と別れる。

 昨日の鋸岳とは違って、なんと歩きやすい登山道だろう。目をつむっても歩けそうな気がする。今日も天気が良く、栗沢山でゆっくり遠望を楽しむ。御嶽山の奥に白山も見えた。快適な岩尾根歩きを楽しみ、アサヨ峰へ。

                  

 山頂の岩に腰をおろし考えた。ここから引き返す時間を計算すると広河原峠まで行け、後は下りだけなので、広河原を目指すと、無線機で伝えた。
 樹林帯を通り、素朴な丸太造りの早川尾根小屋で水を汲み、広河原峠へ。緑濃い原生林を下り始める。
足をかばいゆっくり降りたが、予定より早く広河原に着いた。(山渓のコ-スタイムが間違いではないかな?) 

当初の予定を変更して1日で第一高点を往復した。単独行なので登攀のないコ−スを選んだが、樹林帯のル-トファィンディングをしっかりしないと道に迷う。ガレ場は踏み跡を絶対外さない方が良いし、道標も他の山ほどしっかりしていなかった。
 ちなみに、この時期紅葉シ−ズン真っ只中なのに、鋸岳山中で会った人は7人だけだった。