2002年     しらたきやま
  3月17日  白滝山 (玖珂郡美和町)
                

 
 
 春が来た。つくしが出てきた。菜の花も満開だ。
 登山口の集会所に車を置くと、白滝山は目の前だ。白い滝が流れているような岩肌が山の頂上近くに見える。
 集会所前には、ここ白滝山の伝説が書かれている。ある時、四方の峰々に点滅する狐火を、大敵の襲来と見てあわてて退却しようとして多数が城の後ろの谷底に転落して命を失ったというのである。山頂からは切り立ったがけになっている。ここから落ちてしまえば、命はないだろう。そして、山頂に今も城跡がのこっている。しかし、くわしいことはよくわかっていない。なぞめいた山である。


岩の真ん中をうがって
滝が流れる
 山は、うっそうとした木々に囲まれた前半と、見晴らしのよい岩場を次々と越えていく後半とにはっきりと別れる。
 前半には、小さな滝がある。「石清水」という言葉がぴったりの滝だ。岩の割れ目の間から、きれいな水が流れ出している。
 後半は、尾根に出て道を左へ直角に曲がったところから始まる。ここからが見どころの始まりだ。視界も一気に開ける。右側には、ダムによってせき止められた弥栄湖が光の反射で光って見える。まわりは岩が多く、それだけ景色もいい。左側には、美和の町と田んぼが広がっている。


たこ入道そっくり
入道岩
 景色を楽しみながら少し登ると、入道岩に出る。本当にたこ入道のような岩だ。ここから上へは上がらせないとでもいうように道の真ん中にどっかとたこ入道が居座っている。最初来たときは、ここが山頂かと思った。もうこれ以上上に行く道が見あたらなかったからだ。
 しかし、入道岩の右側をまいて行くと、また登山道が続いていた。
 入道岩の裏側からこの岩に登ると、まるで大きな象に乗って空を飛んでいるかのような錯覚におちいる。視界をさえぎるものは何もない。前も右も左も下の方に風景が見える。そして、顔に風が吹き付ける。まるで、空に浮かんでいるようだ。


アセビも満開だ
 登山道では、アセビが満開だった。
 白いつややかな、カワイイ花だ。
 暖かい日ざしに誘われるように、一気に花開いた。

白滝山 山頂
 ここから上に登っている途中にも、アザラシ岩、五頭岩、千人崩れと次々と見どころのあるところを通過する。途中の岩の上に居座り、ダム湖の風景をゆっくり眺める。あ〜のんびりする。あとから登ってきた人も、「いい景色だねえ〜」と言いながら通り過ぎていった。
 登山口から山頂まではわずか一時間程度。でも、見応えは充分だ。
 山頂に上がると、360度の展望が望める。


眺めのいい
雨乞岩
 この山頂でのお昼もいいのだが、山頂から少し北側に行くと、雨乞岩という白滝山一番の見どころがある。
 「足がすくむような」と先に来ておられた御夫婦は言っておられた。真下に岩が切れ落ちている。
 長く続くダム湖の上を船が走り、斜め後ろに2本長い水の跡をつけている。
 春がすみのため、遠くはぼんやりとかすんでいる。
 ここでも心ゆくまで眺めを楽しんだ。
 何度来てもこの山は飽きることがない。もう、ここへ来るのは10回目くらいだろうか。それでも、まだまだ何度も来たい山である。

 
 


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