山歩き日誌
| ♪鳳凰山(薬師岳2,780m・観音岳2,840m) 2003/8/13〜17 |
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我らモッチー隊、夏山を縦走するようになって4年目の夏。
今年は南アルプス、鳳凰三山&甲斐駒ヶ岳&あわよくば仙丈岳登山を計画した。
・・・
しかし、今年の盆休みは昨年を上回る悪天候に・・・泣いた。
13日、韮崎駅からタクシーで夜叉神峠登山口へ向かう。(6,790円也)
芦安を過ぎ、標高を上げるに従って霧が深くなる。
それでも、登山口では身支度を整えた後、
期待に胸膨らませてにっこりと、今年の夏山縦走に向けてスタートした。
夜叉神峠までは、ウォーミングアップでゆっくりと。
テント装備は、やっぱり重いなぁ。
11:15、峠に到着。
晴れていれば、ここから眺める北岳は最高らしいのに。


雨にならないだけシアワセだわね・・と、
霧に煙る森の中を、黙々と歩く。
峠から約1時間半、杖立峠に到着。
パイプを積んだようなケルン?に「杖立峠」と書いてある。
さらに、山火事跡とはここのこと??と思えるような広場を通過し、
再び、パイプを積んだような標識が。
ここは、2,309m地点だろうか。


回りの景色が何にも見えないと、道ばたの花しか楽しみがない。
綺麗なヤマオダマキを見つけたよ。
夜叉神峠から3時間25分。苺平到着。
やっぱり、ここにも同じような標識が。
あとひとがんばりで、南御室小屋だ。


15:00、南御室小屋到着。
早速幕営の申込みをして、テント設営にかかる。(幕営料@400)
小屋の前にある水場の水は、とっても冷たくて豊富に流れている。
静かで広く、とても気持ちの良いテント場だ。
テーブルベンチが空いていたので、のんびり食事の支度をする。
ラーメンを作って、おでんを温めて。
標高が高い上に、冷夏のせいもあるのだろうか。
あたたかい食べ物が、いつもより美味しく感じた。
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夜中、テントを叩く雨の音で目が覚めた。
あ〜あ、降り出しちゃった。
・・・
翌朝、4時半起床、食後5:34出発。
雨の中、テント撤収は本当に辛い。。。
気を取り直して、小屋の脇を通り薬師岳に向かう。
気を取り直したつもりだったが、いきなりの急登でのけぞった。
階段状にえぐれた花崗岩。
すっかりペースが狂い、トップを夫に交代してもらい一番後ろについた。
何故だか、この日は最初から気が滅入っていた。
朝から雨。しかも、けっこうな降りだ。
道はぐちょぐちょ。
荷物は水を吸い、だんだん重くなってきた。
ああ、いやだ。今日は歩きたくない。
でも、歩かないと先へは進めない。
悶々としながら、遅れないように前について行く。
やっと稜線に出た。
あれほど楽しみにしていた、風化した花崗岩のザクザクした稜線歩き。
タカネビランジの濃いピンクや薄いピンク、それに白花。
綺麗だ、とっても綺麗。
だけど、私には余裕がない。全然ない。
カメラを取り出して、撮影する気力もない。
7時、薬師小屋を通過したところで、電源を消していたはずの携帯のアラームが鳴り出した。
ああ、しまった。目覚ましを解除するのを忘れたんだ。
電池を無駄に消耗させてはいけないから止めなくっちゃ。
こんな時にもぉ〜!・・と、雨の中を立ち止まりカッパの前チャックを開けて
ガサゴソとウエストポーチをまさぐり、携帯の電源を切る。
たったこれだけの動作が、一仕事終えたくらい疲れた。
ああ、ツイてない。
薬師岳の山頂標をボーっと確認し、しばし雨に打たれ次へと進む。
観音岳への道は、白鳳三山を眺めながら白砂の気持ちよい稜線歩き・・・のはずだが、
この天候じゃ、そんなこと望めるわけもなくひたすら足元ばかり見つめて歩く。
下りはまだいいのだけど、登りが出てくるとガクンとペースが落ちる私。
気持ちがまったくついていかないのだ。
雨とガスで先が見通せないからか、気力が湧かないのだ。
こんなこと初めてだった。
子供達は、文句も言わずに歩いているというのに、
なんで私だけ、今日はこんなに辛いんだろう。
このまま、山なんて嫌いになっちゃうかもしれない・・・って思った。
廻りに登山者が見えないのをいいことに、
ブツブツ、ブチブチ、さんざん悪たれつきながら歩いちゃった。
8時、観音岳では、前後していた2人パーティーと一緒になり、少しお話する。
お二人は、地蔵岳経由して、青木鉱泉へ下山するそうだ。
私たちも、仙流荘を予約していなければ、とっとと青木鉱泉に下りたかもしれない。
赤抜沢ノ頭、早川尾根分岐へ着いたのが、9時。
晴れていれば、この辺から地蔵岳のオベリスク見えるんだろうけど、
何にも見えないから、地蔵岳はパスして早川尾根に向かうことにする。
ここで、先ほどの2人パーティーと別れを告げ、それぞれの道へと進んだ。
また、廻りには自分たち以外登山者の姿がなくなり、
私の悪たれ三昧が始まった。(-.-;)y-゜゜
高嶺までの道は、結構険しく、どどーんと目の前に立ちはだかる登り斜面。
ああ、もうだめ。
どれだけアップダウンを繰り返せば、今日の行程を終えられるのだろうか。
ギャースカ、ピースカ、雄叫びをあげながら歩いていたら、
子供が振り返り、「お母さん」となにやら物言いたげ。
「なにっ!!?」とすごい形相で、上を見上げると・・・
こちらが登るのを待ってくれている、対向からの3人パーティーの姿が。
(((((((((((((((((^^; どっひゃ〜〜・・・!
高嶺を過ぎ、急下降すると今度は岩ゴロの広い尾根道。
少ないペンキ印を辿って下りてゆく。
樹林帯の中に入ると、そこが広河原への下降点である白鳳峠だ。
この道、道が荒れているとの地図上の表示が気になるけれど、
あとは下る一方なので、いっとき狂った私も正気を取り戻す。(笑)
心機一転、再びトップを歩く。
すぐに樹林は切れて、しばらくゴーロ状の岩塊斜面が続く。
これを過ぎると、再び樹林帯に突入するや、道は次第に荒れ模様。
鉄ハシゴはまだいいとして、
崖のようなところに下がったロープを掴んで下りたり、
壊れかかった木のハシゴを渡ったり、
崩壊地点では、トラロープを頼りにそーっとトラバースしたり。
雨でぬかるんだ道は滑りやすいから、本当に命がけだ。
2年前、蝶ヶ岳から徳沢に下りる長塀尾根で夕立に遭い、
沢と化した登山道を下りた時も大変だったけど、
この白鳳峠から広河原の道は、4年間という短い登山経験の中ではあるが、
今のところ一番の悪路だと思う。
約3時間を、こんな命がけの崖下りに費やし、
やっとのことで、林道に出た時は、道にぺたりと座りこんでしまった。
その時の安堵感は、しばらく忘れられそうもない。
この大雨で、野呂川の水は、その色を濁らせ大暴れしていた。
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music by Sora Aonami